概要・あらすじ
遊伽羅共和国の仙葉州。そこにある時計屋で働く少年鳴門は、竜の置物に導かれて仰武帝の墳墓を発見する。そして墓の中から邪悪な群青剣を持ち出してしまう。剣の復活を知った紅ドクロ王は、様々な手を駆使してこれを奪取する。鳴門は、王によって水晶に閉じ込められていたギルバルスとともに、紅ドクロ王を倒し群青剣を封印する運命の戦いへと身を投じる。
登場人物・キャラクター
鳴門 (なると)
『ジャングル・ブギ』の主人公となる黒髪の少年。触れずに物を動かしたり、機械を修理したりする不思議な力を持っている。かつて仰武帝に戦いを挑み敗れた少年の転生体で、群青剣と戦う運命にある。
仰武帝 (こうぶてい)
遠い昔に群青剣を使い大陸を支配したという伝説上の王。しかし、仰武帝一代のみで帝国は滅んだ。仰武帝の墳墓は隠され、その時代の史跡がほとんど残っていないため、存在に関しては謎に包まれていた。
弦達 (げんたつ)
『ジャングル・ブギ』に登場する鳴門の友人。テンガロンハットを被った猫で、小樽と共に国外へ旅に出ていた。鳴門と共に紅ドクロ王から逃走するが、ベイラ湿地帯を突破するときに紅ドクロ王の兵士に撃たれて死亡する。
小樽 (おだる)
鳴門の友人。調子っぱずれの即興の詩を歌う陽気な人間の青年。弦達と共に国外へ旅に出ていた。鳴門やギルバルスと共に、紅ドクロ王に対抗するべく火連山へと向かう。
デンデン
『ジャングル・ブギ』に登場する、火連山の尾仙砦に住む縞々タンクトップを着た猫。お調子者で、高所恐怖症だという。尾仙砦到着以降、鳴門とコンビを組んで行動し、彼が銃撃によって崖下に転落した時には危険を顧みず救出に来ている。
紅ドクロ王 (べにどくろおう)
100年以上前にヨネザアド大陸に君臨した暴君。双角のかぶとを被り、あごひげを生やした威厳ある壮年男性の姿をしている。ベリナの手で死より蘇り、この大陸を再び支配しようと潜伏。その切り札として群青剣を求め、探索していた。民衆を洗脳支配し、敵には容赦しない暴虐な男だが、部下に対しては怪我の具合を心配するなどの心配りを見せる。
牙 (きば)
『ジャングル・ブギ』に登場する額に文様が入った猫。紅ドクロ王の傘下で将軍の地位にある。帯独楽や遠くの物を引き寄せる機械など様々な道具を開発する科学者であり、また脳手術までもこなせる医師でもある。
里透 (りとう)
『ジャングル・ブギ』に登場する牙の部下で、白目の猫。紅ドクロ王の下では、大佐の地位にある。紅ドクロ王の網膜を自称し、優れた探知能力で離れた場所にいる人間の動向を察知できる。またベイラ湿地帯では、考海という術を使い、ギルバルスや鳴門を追い詰めている。
ベリナ
魔女とも呼ばれる不思議な力を使う女性。紅ドクロ王の部下で、赤い鎧を着た土人形を使って群青剣を捜索していた。道具に頼ることなく空を飛び、吹き矢や短剣を使いこなす戦士でもある。ギルバルスとはライバル関係にある。
ギルバルス
『ジャングル・ブギ』をはじめ、多くのますむらひろし作品に登場する片目に眼帯をした精悍な青年猫。様々な特殊能力と高い戦闘能力を持ち、ヨネザアド大陸の危機を幾度となく救ってきた。『アタゴオル物語』内の「植物見張り塔」のエピソードからベリナを追っていたが、紅ドクロ王との戦いに敗れ、妖紋の水晶に閉じ込められてしまう。 鳴門に助けられ、紅ドクロ王と群青剣打破の戦いに参加する。
気蓮翁 (きれんおう)
『ジャングル・ブギ』に登場する、火連山にある尾仙砦の主。紅ドクロ王の動きを見張るために、各地に人員を派遣していた。様々な機械を作る技術者でもある。玄乱石で築かれた難攻不落の要塞・尾仙砦で、紅ドクロ王の軍勢を迎え撃つ。
その他キーワード
群青剣 (ぐんせいけん)
『ジャングル・ブギ』に登場する魔剣。片刃の曲刀で、鍔が十文字状になっている。星の中心にあった磁気熱が封じられており、世界を征する力があると言われる。剣自身が意志を持ち、手にしたものに邪悪な陰謀を吹き込む。その威力は持ち主の精神力によって変化し、周囲を跡形もなく吹き飛ばしたり、人々を洗脳することも可能になる。群青剣は不滅の存在で、破壊出来ない。