花冠の竜の国

花冠の竜の国

中山星香の代表作の一つ。作中に登場する童話作家であるブライアン・アステアの描いたおとぎ話「ウィングチップでアメリカン」の世界を舞台にしている。ブライアンの孫娘で、物語の世界に登場するエスター・ギーディング・ギディングス王子にあこがれているリゾレット・モーガンは、ある日、祖父の書いた物語の世界に迷い込んでしまう。巨大な黄金の花が咲き乱れ、花冠の竜が飛び交う不思議な国「花の都ギルディリエック」で繰り広げられる、リゾレットとエスターの冒険と活躍を描いたロマンチックファンタジー。さまざまな弊害を乗り越えて愛情を深めていく二人のロマンチックなやりとりだけでなく、破天荒だが情熱的でいつもまっすぐなリゾレットの心ある行動が、周囲を変えていく様子も見どころとなっている。1980年に秋田書店「プリンセスゴールド」に第1話が掲載されあと、主に秋田書店「プリンセス」や「ビバ・プリンセス」に掲載の作品。関連作品として、中山星香の『花冠の竜の姫君』『花冠の竜の国 2nd』『花冠の竜の国encore:花の都の不思議な一日』がある。1992年には、石ノ森章太郎が編集委員長を務めたアクア・プランニングの『日本漫画家名鑑500:1945-1992』で、中山星香の代表作の一つとして『花冠の竜の国』の書影が掲載された。

正式名称
花冠の竜の国
ふりがな
はなかんむりのりゅうのくに
作者
ジャンル
アドベンチャー
 
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概要・あらすじ

登場人物・キャラクター

リゾレット・モーガン

英国出身の少女。年齢は17歳で、カールのかかった金髪とアメジスト色の瞳の持ち主。まっすぐで素直な性格で、さりげなく気遣いができる。感情表現が豊かで喜怒哀楽に富んでおり、気が強くお転婆なところがある。思い立ったらすぐに行動せずにはいられないタイプで、何かと周囲を心配させることが少なくない。ある時、童話作家の曽祖父、ブライアン・アステアの処女作であるおとぎ話「ウィングチップでアメリカン」の世界に迷い込み、そこで花の都ギルディリエックのエスター・ギーディング・ギディングス王子と出会う。その後は互いに惹(ひ)かれ合って結婚し、さまざまな弊害に果敢に立ち向かいながら、エスターとの絆(きずな)を深めていく。金色花冠竜のシフェラザードに騎竜しており、リゾレット・モーガン自身の竜としてかわいがっている。英国には両親と、リゾレットのよき理解者である弟のピーターがいる。家族やエスターからは「リズ」の愛称で呼ばれている。

エスター・ギーディング・ギディングス

童話作家のブライアン・アステアが描いたおとぎ話「ウィングチップでアメリカン」の世界に登場する、花の都ギルディリエックの王子。年齢は19歳〜21歳くらいで、かなりの美形。銀糸のような輝く銀髪と真っ青な瞳を持つ。ある時、突然空から落ちてきたリゾレット・モーガンを保護することになる。その後、彼女と行動を共にするうちに互いに惹かれ合い、のちに結婚することになる。クールな性格で頭が非常にキレるが、感情表現が苦手なため、周囲からは誤解されがち。これが原因でリゾレットとケンカになることも少なくないが、リゾレットへの愛情を表現する時は、キスやハグ、愛の言葉を恥ずかしげもなく口にして、自らの気持ちを包み隠さずストレートに伝える。また、有事の際には自分の国を捨てる覚悟を持ってリゾレットを愛している。金色花冠竜のシンバットに騎竜しており、エスター・ギーディング・ギディングス自身の竜として強い信頼関係を築いている。

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