概要
19世紀、ロンドン万国博覧会の開催が間近に迫ったイギリス。発明好きの少年ジェームス・レイ・スチムは、科学者の祖父から送られてきた球体状の謎の装置スチームボールを受け取ったことから、父と祖父が研究をしているアメリカのオハラ財団の使者に拉致されてしまう。
財団に連れて行かれたレイは、そこで父のジェームス・エドワード・スチムと再会し、父と祖父が開発していたスチームボールについて聞かされる。
そしてスチームボールを巡っての、争奪戦に巻き込まれて行く。
登場人物・キャラクター
ジェームス・レイ・スチム (じぇーむすれいすちむ)
スチム家の長男。13歳の少年で、紡績工場でアルバイトをしながら、発明に勤しんでいる。アメリカで研究活動中の父のジェームス・エドワード・スチム、祖父のジェームス・ロイド・スチムを尊敬しているが、そんな祖父から送られてきたスチームボールをきっかけに、ロンドンを揺るがす大事件に巻き込まれる。
ロバート・スチーブンスン (ろばーとすちーぶんすん)
“鉄道の父”と呼ばれたジョージ・スチーブンスンの息子で、ジェームス・エドワード・スチムとはライバル関係にあたる発明家。イギリス政府と繋がりがあり兵器開発を担当していたが、対スチーム城戦でエドワードの科学力に破れる。
ジェームス・ロイド・スチム (じぇーむすろいどすちむ)
レイの祖父で64歳。オハラ財団の援助でスチーム城の設計に携わり、その動力源となるスチームボールを開発。だが財団が兵器として使用していることに気づき、阻止しようとする。息子のエドワードとは科学に対しての見解を異にする。
アーチボルド・サイモン (あーちぼるどさいもん)
オハラ財団の社長で、ロンドン万国博覧会を利用して、アメリカ、ドイツ、ロシア他各国の軍事担当者にエドワードが開発した兵器を売り込もうとする。
デイビッド
ロバート・スチーブンスンの年若き部下。柔らかな物腰でレイに接近するが、実はしたたかな野心家で、ロバートに取って代わり自らスチームボールを利用しようと画策する。
オハラ財団 (おはらざいだん)
『スチームボーイ』に登場する組織。アメリカの武器商人で、南北戦争時に南北両軍に同じ武器を売り巨額の財を成し、今も世界各国を相手に武器取引を行っている。ロンドン万博で、ロイドエドワード父子が開発した各種武器やスチーム城のデモンストレーションを行う。
ジェームス・エドワード・スチム (じぇーむすえどわーどすちむ)
レイの父親で45歳。オハラ財団の援助で、父のロイドと共同でスチーム城設計に携わり、圧倒的な破壊力を持つ兵器も多数開発する。スチームボール開発の際に大怪我を負い、肉体の一部を機械化している。 レイをスチーム城の後継者にしようと考えている。
スカーレット・オハラ・セントジョーンズ (すかーれっとおはらせんとじょーんず)
オハラ財団の会長チャールズ・オハラ・セントジョーンズの14歳になる孫娘。我がままな典型的なお嬢様で、レイに興味を持つが接し方はあくまで高飛車。コロンブスと名付けた愛犬を飼っている。
場所
スチーム城 (すちーむじょう)
『スチームボーイ』に登場する移動要塞。ロンドンのオハラ財団邸宅に偽装され、その内部で建造されていた超巨大要塞で飛行移動ができる。スチームボールを動力源に、各種兵器へのエネルギー分配を行うと同時に、それ自体も強大な破壊力を有する。 しかし、その膨大なエネルギーを制御するためには、スチームボール3個を同時に装着する必要がある。エドワードが自らの機械化された右腕を、コントロール・ルームに接続し操縦する。
その他キーワード
スチームボール
『スチームボーイ』に登場するエネルギー発生装置。アイスランドの地下で発見された特殊な液体を動力源に、小型の球体装置の中に超高密度の蒸気を高密度に封じ込めたもの。アイスランドで3個作られた。