概要・あらすじ
新任教師の佐藤真は、私立明神学園高等部の女子校舎に配属された。そこは、生徒も教師もすべて女性だけで構成された女の園。たった1人の男性教師として赴任することになった真は、赴任の挨拶のために学校を訪れた際、誰もいないはずの教室で女子生徒の杉浦伊吹と出会う。伊吹は、女優として芸能活動を行っており、近々に迫っているキスシーンについて悩みを抱えながら、学校の教室で居眠りをしていたのだった。
そこへ突然現れた真に、寝ぼけた伊吹は何の疑問も感じずにキスしてしまう。思わぬハプニングにたじろぎつつも、目の前の美少女を相手にエッチな妄想全開で、脳内トリップに勤しむ真。我に返った後、互いに自己紹介を済ませると、伊吹は再度真にキスをし、真は流されるままそれに応じるのだった。
罪悪感に苛まれながらも、新たに始まる未知の世界での学校生活に、身の引き締まる思いで自分の担当するクラスに向かうと、そこには伊吹の姿があった。校内で唯一の男性である真に、次々に訪れる甘いハプニングの連続が、彼の心を翻弄していく。
登場人物・キャラクター
佐藤 真 (さとう まこと)
私立明神学園高等部の男子校舎出身の男性教師。物理担当の新任教師として、母校の女子校舎に配属された。職場では、教師や生徒も含めてたった1人の男性のため、何かと多い誘惑に常にさらされている状態。女性とのエッチな妄想が得意で、すぐに妄想にかられて、現実から脳内トリップしてしまう。優柔不断で若干頼りないところもあるが、女子生徒からは好かれており、その頼りなさをおもちゃにされている。 杉浦伊吹とは、ハプニングでキスして以降、生徒以上の想いを寄せるようになる。
杉浦 伊吹 (すぎうら いぶき)
私立明神学園高等部で佐藤真が担任を務めるクラスの女子生徒。女優として芸能界で活動中。ドラマのキスシーンについて悩んでいた際、寝ぼけて真にキスしてしまうハプニングを起こす。事実上、このキスが杉浦伊吹にとってのファーストキスとなった。これをきっかけに、真とメールのやり取りを始め、教師以上の感情を持つようになる。
飯野 明日香 (いいの あすか)
私立明神学園高等部で陸上部に所属する女子生徒。放課後、理科室で佐藤真の手伝いをしていた際、真に胸をわしづかみにされるハプニングに見舞われる。杉浦伊吹とは以前から仲が良く、最近芸能活動で忙しい伊吹を心配しつつ、何かと真を頼ってくる。
金堂 カンナ (こんどう かんな)
私立明神学園高等部に通う女子生徒。友達との会話では、男性経験が豊富であるかのような発言が多いが、ほとんどが盛り上げるための作り話。気が強く派手目な外見で、普段は尖っている印象のため、周囲からも誤解を受けやすい。佐藤真に対しては、時折弱気な表情や甘えた顔を見せることがあり、少々ツンデレ気味なところがある。学校に内緒で、メイド喫茶でアルバイトをしている。
玉井 琴美 (たまい ことみ)
私立明神学園高等部で図書委員を務める女子生徒。内気な読書家で、1人でいることを好む。放課後の図書室で図書の整理をしていた際、踏み台から佐藤真の顔の上に落下。真の顔面に跨ってしまうというハプニングを起こし、真と親しくなる。趣味で小説を執筆しており、できた作品を真に読んでもらうようになる。のちに小説を読んでもらっているお礼と称して、真に手作り弁当を持って来たり、休日に真の自宅を訪問するなど、彼に好意を示し始める。
校長 (こうちょう)
私立明神学園高等部の校長を務める若くて美人の女性。名前は「佳世子」。女の園にたった1人の男性である佐藤真に、教師としての自覚を持って女子生徒と接するように、と釘を刺している。校長自身も真を1人の男性として見ている節があるが、校長という立場上、その想いを飲み込んでいる様子。
桐生 礼子 (きりゅう れいこ)
杉浦伊吹のマネージャーを務める女性。勝気な敏腕マネージャーとして、いつも伊吹の芸能活動のサポートを行っている。私立明神学園高等部に来校して、伊吹が想いを寄せている様子の佐藤真に直接会い、メールのやり取りを通して伊吹を支えてほしい、と願い出る。
長谷川 史枝 (はせがわ ふみえ)
私立明神学園高等部に新たに赴任して来た生物担当の女性教師。佐藤真と同じ大学出身。関西弁でしゃべり、生徒たちから絶大な人気がある。学生時代、私立明神学園高等部の男子校舎で教育実習を行っており、当時高校生だった真と知り合った。まだウブだった真にエッチなことを教え、主に自分の欲求を満たすための関係を強要していた。 しかし、いつも寸止めで、いまだ性行為には至っていない。卒業後は疎遠になっていたが、真が母校で教師になったという噂を聞きつけ、自分も教師としてやっていくことを決意。真のアパートの隣室に引っ越してきたりと、何かと真に強い執着を持っている。
朝比奈 憲司 (あさひな けんじ)
女性から絶大な人気を誇る俳優の男性。杉浦伊吹がヒロイン役の映画で主演を務める。ゲイとして伊吹に安心感を持たせつつ近づき、彼女の一番の理解者を自称している。佐藤真の存在に対して思うところがあり、個人的にコンタクトを取って来る。
花枝 (はなえだ)
私立明神学園高等部の教頭を務める女性。いつも厚化粧で、佐藤真が赴任して来た当日から、彼を男性として意識しており、熱い視線を送り続けている。真をクラシックコンサートに誘って勝負下着で向かうなど、とにかく「女」を前面に出して、必死にアプローチする。
先輩 (せんぱい)
金堂カンナのアルバイト先のメイド喫茶で働いている女性。学校で禁止されているアルバイトが、先生に知られてしまいそうになっていたカンナを、適当な嘘でさらなる窮地に追い込む。いつも強気で、今までもたくさんの後輩をいじめてきた。実は飯野明日香の姉。
竹村 由梨 (たけむら ゆり)
私立明神学園高等部で生徒会長を務める女子生徒。所属する弓道部では部長も務めている。彼女の指導についていけなかった部員が皆退部してしまったため、弓道部員は竹村由梨のみとなっていた。しかし、佐藤真が顧問となったのをきっかけに、部員が戻り始める。真のことが嫌いだと公言しているが、のちに真に強い執着心を抱くようになる。 実はエッチな妄想ばかりしているが、今のところ誰にも知られていない。
佐伯 (さえき)
私立明神学園高等部で演劇部の部長を務める女子生徒。演劇に対して情熱的ではあるが、少々子供っぽいところがある。男性の役柄になりきるために、下着もつけず、シャツ1枚で佐藤真に男性の気持ちを教えろと詰め寄る。
場所
私立明神学園高等部 (しりつみょうじんがくえんこうとうぶ)
佐藤真が新任教師として配属されることになった学校。真の母校でもある。元は古くから続く名門女子校だった。その後、男女共学校に変更になったものの、男子校舎が新設され、男女で校舎は完全に分けられている。教師も、女子校舎には女性職員が、男子校舎には男性職員が配属されていたが、女子校舎での急な欠員により、初めての男性職員として、真が配属されることとなった。
書誌情報
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