あらすじ
第1巻
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」からログアウトできなくなった女子高校生アスナは、自分の身に降りかかった出来事に絶望していた。そんな中、「隠しログアウトスポット」と呼ばれるものの噂を耳にしたアスナは、西の森へと向かう。その道中でモンスターに襲われ、死の一歩手前まで追い詰められたところをキリトという剣士に救われる。その後、アスナはアルゴから「ソードアート・オンライン」で生き抜くための情報を授かる。こうしてアスナは「ソードアート・オンライン」に適応していき、やがてトッププレイヤー達と共に第1層のボスであるインファング・ザ・コボルドロードに挑む。そこでアスナは、以前窮地を救ってくれたキリトとタッグを組む事になる。しかし、第1層のボスは事前情報とは違う武装・日本刀を背負っていた。そして、その情報の違いを見極められなかったプレイヤー・ディアベルがボスの攻撃をまともに喰らい、死んでしまう。
第2巻
リーダーのディアベルの死を間近で見た事により、攻略組の士気は下がっていた。そこで、アスナがキリトを次のリーダーに任命する事を提案。キリトはそれを承諾してみんなに指示を与え、どうにか第1層のボス・インファング・ザ・コボルドロードを倒す。しかし、ディアベルを慕っていたリンドがキリトに反感を抱き、ディアベルの死の原因をキリトに押しつけようとする。そんな中、キリトは全責任を自らがかぶる事により、その場を収める事に成功する。しかし、これでキリトは攻略組のほとんどのプレイヤーから反感を持たれるようになってしまう。その後、第2層の中ボス攻略中、アスナは攻略組会議を盗み聞きしているキリトの姿を目撃。キリトを戦力と考えたアスナは、再び彼といっしょにパーティーを組む。
第3巻
アスナの武器ウインドフルーレが強化途中に壊れてしまう。いっしょにいたキリトは、強化の失敗で武器が壊れるはずがないと、強化を行った鍛冶師ネズハに詰め寄る。しかしネズハは、「ソードアート・オンライン」が正式サービスに移行してから、新たな要素が追加されたのだと説明する。アスナはウインドフルーレをあきらめようとするが、納得がいかないキリトはアルゴと共に真相を確かめる事に決める。そこでアルゴは、アスナのウインドフルーレがエンド品とすり替えられていたせいで、強化途中で壊れてしまったのではないかと仮説を立てる。それを聞いたキリトは、アスナの泊まっている宿屋に行き「所有アイテム全オブジェクト化」を使用し、アスナのウインドフルーレを取り返す。これにより、ネズハがレア武器を盗んでいる事が判明するが、その方法がわからないキリトとアスナは、アルゴを通じてネズハの調査を開始。その後、ネズハが武器を盗んでいる現場に遭遇する。
第4巻
第2層のボス攻略に参加したキリトは、エギル達や伝説の勇者たちとタッグを組んで、ボスの取り巻きを相手にする事になった。そんな中、バラン・ザ・ジェネラルトーラスの相手をしているキバオウやリンド達の調子がよくない。彼らの様子を見たキリトは、二人に撤退を進言するが、キバオウはもう少しだけ戦いたいと口にする。そして、バラン・ザ・ジェネラルトーラスの体力を削ったあと、ベータ版には登場していなかった追加ボス・アステリオス・ザ・トーラスキングが登場する。キリト達は急いで取り巻きのナト・ザ・カーネルトーラスを撃破するが、アステリオス・ザ・トーラスキングが麻痺効果のある遠隔ブレスを放ち、攻略組は一気にピンチに陥る。そんな中、クエスト攻略で遅れていたアスナが到着し、一人でアステリオス・ザ・トーラスキングの足止めを引き受ける。しかし、アスナがミスを犯した事で、助けにやって来たキリトといっしょに麻痺効果を喰らってしまう。窮地に追いやられたキリトとアスナのもとに、ネズハが助けに現れる。
第5巻
第3層に到着したキリトとアスナは、エルフとダークエルフの対立クエストに遭遇する。そして、キリトとアスナはダークエルフのキズメルに加勢する事を決め、エルフとダークエルフが相打ちになると知ったアスナが、エルフをどうにか撃破する事でキズメルを生存させる事に成功する。すると、倒されたエルフの代わりに鷹使いが現れ、ダークエルフ側には狼使いが助太刀にやって来た。キズメルと狼使いは鷹使いに対して、殺されたティルネルの復讐を果たそうと、戦いはさらに激化していく。そんな中、狼使いはアスナをかばって隙を作ったせいで、鷹使いによって身体を剣で貫かれてしまう。しかしキズメルは、アスナとキリトのお陰で秘鍵が取り返せたと礼を述べつつ、野営地まで案内を始める。そして、アスナは狼使いを自分のせいで死なせてしまった事を後ろめたく思い、最後までキズメル側に加勢する事を決意する。一方、キリトは感情が豊か過ぎるAIを持つキズメル達に驚愕する。
第6巻
アスナはダークエルフの鍛冶屋に頼んで、現時点で最強の武器「シバルリック・レイピア」を作ってもらう。その後、キリトとアスナは攻略組の全体会議に参加するが、そんな二人に対しキバオウとリンドは、攻略組の均衡を保つためにパーティーを解消してほしいと願い出る。しかし、アスナはキバオウとリンドのギルド抗争に巻き込まれたくないと、二人の提案を却下する。さらにアスナは攻略組のギスギスした空気に嫌気が差し、再びキリトといっしょにダークエルフの野営地に戻った。そんな中、エルフとダークエルフの対立クエストは第6章に到達。そこでキバオウとリンド達のギルドが対立する事になった。一方、キリトはキバオウとリンドの対立を深めようと暗躍するプレイヤー・モルテと決闘をする事になる。
第7巻
キバオウとリンドはお互いにボス戦の攻略情報を手に入れるため、エルフとダークエルフの対立クエストに躍起になっていた。その頃、キズメルはアスナと共に宿敵・鷹使いと対峙していた。一方、キリトはモルテとの決闘を優勢に進めていた。そんな中、モルテはキリトを怒らせるためにアスナの話を持ち出す。その誘いに引っ掛かったキリトは逆上して、モルテに詰め寄る。すると、モルテは隠し持っていた片手斧を取り出し、キリトのヒットポイントを半分近くまで削った。モルテは片手斧の攻撃力を使ってキリトをプレイヤーキルしようと試みるも、キリトの猛攻に耐え切れずに敗北を喫する。その頃、キズメルとアスナは鷹使いを追い込み始めていた。そんな中、キバオウとリンドはモルテの情報に踊らされていた事を知り、ダークエルフ側に加勢し始める。そして、キズメルは鷹使いへの復讐に成功する。その後、キリトとアスナはキズメルといっしょにクエストを第9章まで進める。そして、第4層に向かうキズメルと、キリト達は別れる事になった。さらに攻略組は第3層ボスを撃破して、第4層まで足を進める事になる。
登場人物・キャラクター
キリト
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」をプレイしている短髪の少年。主武装は片手剣。黒い服装を好んで着ているため、周囲から「黒ずくめ」の名で呼ばれる事がある。もともとソードアート・オンラインのベータテスト版に参加していたベータテスターで、その時に培った知識や経験などを活かし、ソードアート・オンラインでもトッププレイヤーとして知られている。 その一方でベータテスターに非難が集中する現状について、後ろめたさを覚えると共にもどかしさを感じている。そのため、当初は周囲に対してベータテスターである事を秘密にしていたが、アスナの事をかばう際に自らに非難を集中させようと、自分がベータテスター以上の存在「ビーター」であると自ら主張している。 その後、トッププレイヤーの多くから忌み嫌われる存在となるも単独での攻略を続けており、パーティープレイが基本であるソードアート・オンラインにおいてトッププレイヤーの実力を維持し続けている。ちなみにソロプレイを続ける一方で、アスナとは行動を共にする事が多い。
リンド
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」をプレイしている短髪の男性。強い正義感を抱く人物である一方、ピンチなどにはうろたえたりする事が多い。また、第1層攻略時、攻略組のリーダーを務めていたプレイヤー・ディアベルに入れ込んでおり、彼が死んだ事を強く悲しんでいた。さらに彼を守り切れなかったキリトを激しく糾弾しており、キリトが攻略組から嫌われる直接的な原因を作っている。 その後はディアベルに代わり攻略組のリーダーを引き継ぎ、3層に到達してからはギルド「ドラゴンナイツ・ブリゲード」を立ち上げた。そんな中、同じ時期にキバオウが立ち上げた同規模のギルド「アインクラッド解放隊」とで攻略の速さなどで争い合い、「エルフとダークエルフの対立クエスト」においてはモルテの情報に踊らされて、アインクラッド解放隊と諍いを起こした。
ネズハ
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」をプレイしている短髪の男性。「伝説の勇者たち」の仲間達と共にソードアート・オンラインをプレイしていたが、「フルダイブ不適合」という接続障害により遠近感を認識する事ができない。そのため、つねに死の危険がとなり合わせとなっているソードアート・オンラインを、まともにプレイする事ができないでいる。 そのハンデを克服しようと、遠近感の認識ができなくても問題ないスキル「投剣スキル」を鍛えるも、前線で通用するほどのスキルではなかった。それに気づいてからは「鍛冶スキル」を鍛える事に決め、ほかプレイヤーの持つレア武器を強化する事を装いつつ、盗む詐欺行為に手を出していた。しかし、その詐欺行為をキリト達に見抜かれた直後に自殺未遂を起こした。 その自殺を止めたキリト達からは、「チャクラム」を使用する事を勧められた。そして、チャクラムを主武装として第2層のボス・アステリオス・ザ・トーラスキングの攻略に参加。その後は罪を認めて、攻略組に詐欺行為の全貌を話している。
オルランド
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」をプレイしている坊主頭の男性。自己主張の強い性格である一方、非常に仲間思いであるため、仲間達からは強く慕われている。「伝説の勇者たち」のリーダーを務めており、「フルダイブ不適合」でお荷物となったネズハを決して見捨てようとはしなかった。その後、ネズハが仲間達といっしょに詐欺行為を働いて、ほかのプレイヤーからレア武器を盗んでいると知ったが、その後もネズハにレア武器の詐欺行為を依頼し続けた。 そして、ネズハによる詐欺行為の恩恵でレアな装備品を手に入れて、攻略組の1チームとして頭角を現していく。その後、「伝説の勇者たち」と共に攻略組の1チームとして、第2層のボス攻略に参加。さらに第2層の攻略直後、「伝説の勇者たち」のメンバーと共に詐欺行為を働いていた事を攻略組全員に詫びた。 その際、攻略組から糾弾を受けるも、リンドの温情により許されている。
モルテ
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」をプレイしている男性。フードを深くかぶっており、素顔をほかのプレイヤーに晒していない。主武装は片手斧を使用しているが、周囲には片手剣を使用しているように見せかけている。残虐かつ好戦的な性格の破滅主義者。第3層にてリンド率いる「ドラゴンナイツ・ブリゲード」と、キバオウ率いる「アインクラッド解放隊」の両方に新人として潜入。 「エルフとダークエルフの対立クエスト」にて、第3層ボスの攻略情報が手に入れられるというウソをリンドとキバオウに吹き込み、両ギルドの対立を引き起こした。その際、キリトにその動きを気取られ、彼に対して1対1の「決闘」を申し込んでいる。その「決闘」ではHPが半分になった時点で勝敗を決するルールとしていたが、威力の高い攻撃を仕掛ける事によりキリトを殺そうとした。 そのためにキリトに対してアスナの話を持ち掛けて、逆上させるなどの作戦を用いている。しかしキリトの戦闘能力に屈し、彼のもとから姿を消した。
インファング・ザ・コボルドロード (いんふぁんぐざこぼるどろーど)
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」の第1層のフロアボス。凶暴そうな犬の顔を持つ巨体のモンスターで、全身に鎧を着ており、右手には大振りの斧を持っている。ある程度のHPを削ると、副武装に切り替えて戦うようになる。ベータテスト時代の副武装はタルワールを用いていたが、メインリリース時には日本刀に変化している。その変化を重要視せずにラストアタックボーナスを狙って深入りしたディアベルは日本刀の餌食となり、死亡した。 その後、キリトが指揮する攻略組の猛攻を受け、倒される事となった。
ブルバス・バウ (ぶるばすばう)
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」の第2層のフィールドボスで、大きな牛の姿をしたモンスター。額にあるコブが弱点で本来は突進して来た隙を狙うか、「投剣スキル」などを用いて狙うのがいいとされる。ただ、キリトは空中でのソードスキル発動によってコブを狙い、倒している。ちなみにラストアタックボーナスでは「チャクラム」を入手する事が可能となっている。
ナト・ザ・カーネルトーラス (なとざかーねるとーらす)
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」に登場する敵モンスター。二足歩行する巨大な牛型のモンスターで、巨大なハンマーを用いて戦う。第2層のボス戦時にバラン・ザ・ジェネラルトーラスの取り巻きとして複数登場して、バランの攻略を邪魔して来る。ちなみに攻略組からは、名前をもじって「ナト大佐」と呼ばれていた。
バラン・ザ・ジェネラルトーラス (ばらんざじぇねらるとーらす)
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」の第2層のフロアボス。二足歩行する巨大な牛型のモンスターで、巨大なハンマーを用いて戦う。状態異常を起こす攻撃を仕掛け、プレイヤーを一時的行動不能状態にする。また、行動不能の二重掛けにより麻痺を起こし、プレイヤーを動けなくする。ベータ版ではこれを喰らった者のほとんどがゲームオーバーに陥っていた。 また、ベータ版では「ジェネラル」ではなく、「ロード」の名前を冠していた。しかし、メインリリース時にアステリオス・ザ・トーラスキングが新たに登場したため、ロードからジェネラルへと格下げされている。
アステリオス・ザ・トーラスキング (あすてりおすざとーらすきんぐ)
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」の第2層のフロアボスで、バラン・ザ・ジェネラルトーラスのHPが一定まで削られると、プレイヤーの前に姿を現す。細身の牛型モンスターで、見上げるほどの巨体を持つ。また、頭には二本の角が生えており、この位置が弱点となっている。戦闘時には細長い腕を用いた攻撃と、遠隔からのブレス攻撃を使用する。 また、遠隔からのブレス攻撃は麻痺の状態異常効果を持っている。ただし、ブレス攻撃をする前に頭に攻撃を喰らうと、ブレス攻撃はキャンセルされる。攻略の際はこれを利用してネズハの「チャクラム」により、ブレス攻撃を封じていた。ちなみにベータ版では登場しておらず、メインリリース時に新たに加えられたボスキャラクターとなっている。
仙人 (せんにん)
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」に登場するNPC男性キャラクターで、仙人の試練クエストにて姿を現す。老齢の翁で、禿頭で白い髭を生やし、大きな杖を持っている。非常にスケベな性格で、アスナに対して数多くのセクハラを働いた。さらにアスナをたきつけて、仙人の試練クエストに挑戦するように仕向けている。そして、試練を受けているアスナに対してもセクハラをし続けるが、老齢とは思えない身のこなしでアスナの反撃をかわしていた。 その後、イベントをクリアしたアスナによる「体術スキル」を使った攻撃を受け、顎を蹴られている。
キズメル
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」に登場するNPC女性キャラクターで、エルフとダークエルフの対立クエストにて姿を現す。ダークエルフと呼ばれる種族で、黒色の肌と長い耳を持っている。また、凛々しい見た目をしている一方で、非常に胸が大きい。エリートMobと呼ばれるNPCに該当するため、非常に高い戦闘能力を持っている。 その性格は義理堅く、とても仲間思い。さらにNPCキャラクターとは思えないほど感情が豊かで、キリトを驚かせていた。エルフという種族と敵対関係にあるほか、鷹使いに妹を殺された事から個人的な恨みを抱いている。「エルフとダークエルフの対立クエスト」においては本来、相手のエルフと同士討ちを目論む設定にあった。 しかし、イベントの進行上にあるキリト達が手助けした事により生存した。さらにキリトとアスナを仲間として歓迎し、いっしょに行動するようになる。キリト達と行動している最中にはアスナと亡き妹ティルネルが似ていた事から、本当の妹であるかのように彼女に接するようになる。
ティルネル
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」に登場するNPC女性キャラクターで、キズメルの妹。狼使いとは婚約を控えていた。ダークエルフと呼ばれる種族で、黒色の肌と長い耳を持っている。また、アスナと容姿が酷似している。仲間から「秘鍵」を託されて逃げていたところ、秘鍵を追っていた鷹使いによって胸を貫かれて死亡した。
狼使い (うるふはんどらー)
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」に登場するNPC男性キャラクターで、キズメルの義弟。ティルネルとは婚約を控えていた。ダークエルフと呼ばれる種族で、黒色の肌と長い耳を持っている。エリートMobと呼ばれるNPCに該当するため、非常に高い戦闘能力を持っている。また、狼をあやつって戦うために、「狼使い」の名で呼ばれている。 鷹使いに対してティルネルを殺された恨みを抱いており、彼を殺すために戦場を渡り歩いていた。その後、「エルフとダークエルフの対立クエスト」にて姿を現し、キリト達といっしょに鷹使いと戦う。その際、アスナをかばった事により隙を作り、鷹使いにより胸を刺されて死亡した。
鷹使い (ふぁるこなー)
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」に登場するNPC男性キャラクター。エルフと呼ばれる種族で、長い耳を持っている。エリートMobと呼ばれるNPCに該当するため、非常に高い戦闘能力を持っている。また、鷹をあやつって戦うため、「鷹使い」の名で呼ばれている。「エルフとダークエルフの対立クエスト」にて姿を現し、ダークエルフの側についたキリト達とは敵対関係になった。 そして、クエストを進行するキリト達と、「秘鍵」を巡って争うようになる。その後の「エルフとダークエルフの対立クエスト」第6章にてキズメルに追い詰められて、彼女に命乞いをする。そこでキズメルから温情を掛けられた直後、背中を向いたキズメルに対して短剣を突き立てようと試みるも、キズメル達の味方である狼によって首に嚙みつかれて死亡した。
集団・組織
伝説の勇者たち
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」をプレイしている集団の一つ。オルランドをリーダーとして六人のチームで構成されており、ソードアート・オンラインをプレイする何年も前からさまざまなゲームをプレイしつつ、チームを組んでいる。オルランドの趣味により恰好よさを重視した作戦名などを叫ぶ事が多いが、連携自体は非常に優秀。 ソードアート・オンラインではトッププレイヤーを目指していたが、ネズハが「フルダイブ不適合」という接続障害を患った事が原因で、そのフォローに回るうちにトッププレイヤーとの差が離れてしまった。その後、ネズハが技術職に回る事になり、オルランド以外の者が結託してプレイヤーから武器を騙し取る詐欺を行い始めた。そして、ネズハの詐欺行為による恩恵を受けて多くのレア武器を入手。 そのレア武器を装備してトッププレイヤーとして第2層のフロアボス攻略に参加した。しかし、第2層のフロアボス攻略直後、全員で詐欺行為を働いていた事をプレイヤー達に暴露。その償いとして持っていたレア武器は、ほかプレイヤーに還元される事になった。
イベント・出来事
仙人の試練クエスト (せんにんのしれんくえすと)
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」に実装されているイベントクエスト。仙人の出す試練をクリアする事がイベントクリアの条件となっており、イベントをクリアした際には「体術スキル」を入手する事ができる。また、仙人の出す試練は大きな岩を素手で砕く事で、イベントをクリアするまでは強制的に武器を取り上げられてしまう。 武器を取り上げられた状態でイベント開始地点から街に戻るのは非常に危険であるため、イベントをクリアするまでは街などに戻る事ができない。そのほか、イベントをクリアするまでは仙人により「ヒゲ」の化粧を施されてしまう。ちなみにベータテスト時にアルゴは長いあいだ、このイベントをクリアできず、「ネズミ」というあだ名が定着してしまった。
エルフとダークエルフの対立クエスト (えるふとだーくえるふのたいりつくえすと)
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」に実装されているイベントクエスト。第3層から第9層まで続く大型キャンペーンクエストに該当し、途中で進行についてのミスを犯しても受け直しは不可能となっている。イベント内容は「秘鍵」を巡って対立関係にあるエルフとダークエルフのどちらかに加勢して、その種族を手助けしていくという内容になっている。 また、イベントの開始条件は第3層にてどちらかの種族に敵対の姿勢を示した時点でイベントが開始される。モルテがこのイベントクエストにて第3層フロアボスの攻略情報を手に入れられるというウソを吹聴したため、リンドとキバオウ率いる両ギルド対立の火種となった。ちなみにキリトとアスナはダークエルフ側について進行している。
その他キーワード
ウインドフルーレ
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」に登場する武器の一種。武器種はレイピアに該当する。第1層にて入手する事ができるレア武器で、第3層までのアスナの愛用武器となった。また、アスナは一目見た時からこの武器に特別な愛着を持っており、次の武器である「シバルリック・レイピア」を作成する際には惜しみながらも、武器の素材として利用している。 そのほか第2層にてこの武器をネズハに騙し取られそうになった際は、大きなショックを受けていた。
秘鍵 (ひけん)
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」に登場するアイテムで、見た目にはただの小さい袋。「エルフとダークエルフの対立クエスト」のキーアイテムとなっており、エルフとダークエルフがこれを巡って争っている。もともとはダークエルフの持ち物で、ダークエルフの聖堂を守るために必要とされている。
エンド品 (えんどひん)
最大まで強化された武器の事を指す用語。エンド品となった武器はそれ以上の強化を行う事ができず、強化しようとすれば武器自体が破壊されてしまう。鍛冶師ネズハはこれを利用して強化依頼された武器とエンド品をすり替え、あたかも武器が強化失敗により破壊されたのだと見せ掛けて、武器を騙し取る詐欺を行っていた。
所有アイテム全オブジェクト化 (しょゆうあいてむぜんおぶじぇくとか)
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」に実装されているシステムの一種。正式名称は「コンプリートリィ・オール・アイテム・オブジェクタイズ」。このシステムを用いると現在プレイヤーが所持しているアイテムをすべて目の前に展開する事ができる。これを利用すれば谷の底などに落として回収不可能となった武器やアイテムなどを取り返す事が可能になっている。 ただし、装備中のアイテムであれば3600秒以内、所有しているだけのアイテムであれば300秒以内でしか使用する事ができない。非常に便利な機能ではあるが、メニューウインドウの操作手順はかなりややこしい。アスナはこれを利用して、ネズハに騙し取られた武器ウインドフルーレを取り返している。
クイックチェンジ
バーチャルRPG「ソードアート・オンライン」でプレイヤーのレベルが上がった際に取得できる、強化オプションの一種。これを習得しておけば武器を落としたり、一時的に敵に奪われたとしても予備の武器とワンタッチで再装備する事が可能となっている。また、同じ種類の武器を複数持っていれば、直前に装備していた武器を再装備する事も可能。 ネズハはこの強化オプションを利用して、鍛冶師としてプレイヤーから託された武器をエンド品とすり替えて騙し取っていた。
クレジット
- 原作
-
川原 礫
- キャラクターデザイン
-
abec
書誌情報
ソードアート・オンライン プログレッシブ 全7巻 KADOKAWA〈電撃コミックスNEXT〉
第1巻
(2014-02-27発行、 978-4048660112)
第2巻
(2014-07-10発行、 978-4048667050)
第3巻
(2014-12-10発行、 978-4048690850)
第4巻
(2015-08-10発行、 978-4048653046)
第5巻
(2016-07-09発行、 978-4048922227)
第6巻
(2017-06-09発行、 978-4048929226)
第7巻
(2018-05-10発行、 978-4048938525)
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