概要・あらすじ
高校受験を全て失敗していた火叢タカヤは、お隣さんで一つ歳上の幼馴染である白川渚の手配で閃武学園に仮入学する。力無き者は去るという、「力こそ全て」が鉄則の学園で生き残るため、タカヤは渚に薦められるまま白川流武術を学び強くなっていく。正式な入学が決まる能力審査の試験、ライバルとの出会いなどを経たのち、新入生の最強を決める格闘技大会である「閃武新生闘王会」(通称「新閃会」)が物語のクライマックスとなる。
登場人物・キャラクター
火叢 タカヤ (ほむら たかや)
15歳の少年。成績は悪く不器用で、高校受験を全て失敗していたが、お隣さんで幼馴染である白川渚の手配で閃武学園に入学する。父親が社長をしている会社が倒産した際、白川家が譲渡した100億円との交換条件がタカヤの閃武学園入学だったため。渚の薦めで白川流武術部に入部し、白川流武術を学ぶ。 そして渚に指導される通りに毎日の鍛錬を欠かさず、武術の能力を開花させていく。実戦を通した吸収力が高く、強者との戦いを楽しみ、その戦いの証を尊重する性格。髪の色は赤。
白川 渚 (しらかわ なぎさ)
タカヤの幼馴染の美少女で、家は超お金持ち。閃武学園2年の16歳で、異名は「閃武学園のお姫様」。なかなか素直になれないが、タカヤのことが好き。学園はヘリでの通学が必要な立地だが、タカヤが入学するまでは彼と離れたくなくて自宅から通っていた。7歳の誕生日に両親から贈られた2本のリボンを大切にしており、それを小金由紀雄から守ろうとしたタカヤとの思い出も大事にしている。 中学まで通っていたお嬢様学校では成績優秀な生徒会長だった。白川流武術部部員であり、学園入学後から習い続けた白川流武術では天才と称されるほどの使い手。髪の色は水色。
白川 翔 (しらかわ しょう)
白川渚の実兄。閃武学園3年の17歳。白川流武術始まって以来の天才と言われ、白川流武術部に所属する。妹の渚と共にタカヤを鍛えた。閃武新生闘王会の優勝経験者であり、学園内で最強と呼ばれる男の一人。時間があればバーベルや鉄アレイで筋肉トレーニングをしている。 足も異常に速い。
白川 豪志 (しらかわ ごうし)
白川兄妹の祖父にして、閃武学園の創設者。「閃武学園の最高総帥」を名乗る。白川兄妹の実家は、高層ビルとお城を住居にしているほど世界有数のお金持ちであるが、豪志の白川家における立場は作中で触れられていない。大きいものが好きで、閃武学園の敷地が広大なのはそのためと言われる。
室田 明久 (むろた あきひさ)
16歳。閃武学園2年の男子生徒で、空手部副部長。タカヤの入学試験の最終段階において、「試験官に一撃キメれば合格」という体力系能力審査の試験官となる。「押忍」という発声と共に力を溜めた次の瞬間にその力を爆発させ、驚異的なパンチスピードを得る「押忍正拳」が得意技。なお、空手部は学園内の格闘系部活動の中でも最大の部員数を誇り、最強に一番近いと囁かれている。 室田はその副部長であり、意外と金持ちでもある。
緒方 一晃 (おがた いっこう)
閃武学園の男子生徒で、空手部部員。自分の力試しを心から楽しむ性格で、タカヤを好敵手とみなし、力比べを申し込んだ。超高速の四連打である「四連撃衝」を用いる。体格は小柄で、格闘センスもそれほどないと自覚しながら強さを目指し、不断の努力で得た驚異的なスタミナが取り柄。 「閃武新闘王会」に参加した際、司会進行のデンジャラスゆうかから「熱血空手家」と称される。
安藤 善慈 (あんどう ぜんじ)
「閃武新生闘王会」に参加した新入生の男子。身長232cm、体重180kgという巨躯のプロレスラー。自分のタフネスとパワーに誇りを持ち、相手の攻撃を食らい尽くして勝つ者こそが「真のプロレスの勝者」という美意識を掲げ、タカヤとの戦いで回避を行わない宣言をする。相手を上空に放り投げてからパワーボムのように地面へ叩きつける投げ技、デスクラッシャーを用いる。
透間ヴォイド (とうまゔぉいど)
「閃武新生闘王会」に参加する新入生で、大会の優勝候補筆頭。ボクシングの使い手で、「戦いの求道者」と司会進行のデンジャラスゆうかから称される。超高速のパンチとフットワークを得意とする。アメリカ人の父を持つハーフだが、日本育ちなので日本語しか話せない。
花房 春人 (はなぶさ はると)
閃武学園の新入生で、「力こそ全て」という学園の在り方を気に入る。渚と付き合おうとして力ずくで手に入れようとするが、タカヤに邪魔されることで彼を敵視する。相手を傷付けることを楽しむ、サディスティックな性格。かつて学園内で天才格闘家と呼ばれた花房秋人を父に持ち、その父が創始した武術、醒花曜暝流を習得している。 花房春歌は双子の妹で、しばらく離れ離れになっていたが、閃武新生闘王会の会場において再会する。
花房 春歌 (はなぶさ はるか)
閃武学園の新入生の女子で、花房春人の双子の妹。グリという緑色の亀を飼っている。学園の学生寮では、タカヤと剣之助の部屋の向かい部屋に住む。かつて学園内で天才格闘家と呼ばれた花房秋人を父に持つ。その父に習得を強要されていた格闘技は、人を傷付けるものとして元々は嫌っていたが、現在は人を守れる力として身につけようと考えを変えている。 ディフェンスの技術には非常に優れているが、攻撃力はまるでない。
デンジャラスゆうか
閃武学園2年の女子生徒で、17歳。「閃武新闘王会」の司会進行・実況・解説を務める。強い男が好きで、タカヤに興味を抱く。「閃武学園芸能界の爆弾娘」との異名を持ち、多くの男性ファンに支持されているアイドル。アイドル部および格闘技研究部に所属し、100人のファンで組織された特殊部隊、ゆうかりん親衛隊を従えている。 スパイク付きの髪飾りで、頭の上でまとめた髪型が特徴。貧乳。
長谷部 剣之助 (はせべ けんのすけ)
閃武学園の新入生で、タカヤと寮で相部屋となった男子。初対面のタカヤから「うんこヘアー」「うんこ」と名付けられ、逆にタカヤのことを「タカヤん」と呼ぶ。実家が料理屋で、無類の格闘技好き。運動能力はゼロだが、料理の腕は確か。料理人の魂の秘技と自称する、「包丁の歌声」を用いた料理はタカヤからも賞賛されていた。 料理系の部活であるジャンボマッスル部に入部する。四角いアンダーリムの眼鏡と、タカヤに付けられたニックネーム通りの髪型が特徴。
集団・組織
閃武学園
白川兄妹の祖父、白川豪志が設立した超巨大学園。首都圏に存在するが、ツインタワービル状の校舎から見渡すかぎりの森や山がほぼ全て校庭という、広大な敷地を有する。暴力・知力・権力・財力・魅力など、力の種類は問わず、「力」無き者は去り、「力」持つ者だけが生き残れる、「力こそ全て」という鉄則を掲げた規格外の学園。 様々な部活が報酬を得るための活動をしているため、学園自体が一つの社会になっている。タカヤや白川兄妹が住むことになるCランクの寮、爆裂W寮が敷地内にあり、寮母は白川兄妹の祖母である。
その他キーワード
白川流武術 (しらかわりゅうぶじゅつ)
『タカヤ -閃武学園激闘伝-』に登場する架空の武術。閃武学園内に白川流武術部があり、白川兄妹とタカヤの3名が部員として所属している。全身の力を連動させる技術である連駆や、その連駆と螺旋の力を用いた奥義、真極・螺煌旋などの技を伝える。