概要・あらすじ
最強の軍団として名高い山田五兄弟の三男ヤマトは、兄弟の中でただ一人、強くなることより漫画家になることが夢である。闘いに興味などないヤマトだったが、ある日突然、「神業」という特殊能力に目覚める。同じように神業に覚醒する者たちが加速度的に増えており、悪事を働く者もいると知らされたヤマトは、家族や友人を守るため、己の神業「天叢雲(アマノムラクモ)」を用いて闘いの渦中へと身を投じてゆく。
登場人物・キャラクター
山田 大和 (やまだ やまと)
最強の家族山田五兄弟の三男。高校生。兄弟の中でただ一人最強を目指すことに興味が無く、夢は漫画家デビュー。毎日原稿執筆に忙しい。しかし漫画の才能は残念ながら無いようである。家族や身内を大事にする真っ直ぐな性格の熱血漢。ふとしたきっかけで神業に目覚め、闘いに巻き込まれてゆく。神業の名は「天叢雲(アマノムラクモ)」。 攻撃力や防御力から聴力・動体視力に至るまで、あらゆる「力」を増すことのできる能力である。そのため敵と闘う時はバンテージを巻いた拳を武器として使う。
菊地 (きくち)
高天原に所属する教師。メガネの奥に冷たい目の光る冷静な男。神業に目覚めたヤマトの前に現われ、神業の何たるかを説明した。ヤマトの潜在能力の高さに目をつけ、彼を強引に高天原へ勧誘し、育成する。神業の名は「文字化(モジバケ)」。「鬼畜漢字辞典」という辞典から漢字を発射し、具現化させる能力。 また、人間を文字に分解し、本の中に封印することもできる。この能力を用いて、神業で悪事を働く者たちの検挙を続けている。
田山 瑞穂 (たやま みずほ)
山田五兄弟のお隣さんの少女。ヤマトの幼なじみ。ボーイッシュなショートカットで元気いっぱい。勉強にもお洒落にも興味なく、最強の女の子になることを目標に毎日鍛錬に励んでいる。しかし実力はまったく無く、小学生よりも弱い。
熊野 熊襲 (くまの くまそ)
神業に目覚めキクチに勧誘された高天原の新入生。長髪を束ねて髷を結っている。目つきのきついクールな性格の一匹狼。熱血漢のヤマトとは正反対なので衝突することも多い。神業の名は「八咫烏(やたがらす)」。日本刀に影を吸わせ、衝撃波としてぶつけて攻撃する。所持する日本刀「黒白(コクハク)」は言葉を話す妖刀のように思えるが、実際はクマソが腹話術を使って一人二役でしゃべっているだけ。
八雲 出雲 (やくも いずも)
神業に目覚めキクチに勧誘された高天原の新入生。黒ぶちメガネにリーゼントが特徴的。ひょうひょうとしたフレンドリーな男。女の子のためなら頑張る。神業の名は「禍弾(マガタマ)」。動物を銃の形に変えて攻撃する。ムササビのサザビー、モモンガのモモチーが相棒。
鱶田 恭児 (ふかだ きょうじ)
ヤマトの通う高校の不良生徒。ドリルのように長いリーゼントが特徴的で、子分たちは皆同じ髪型。古き良きヤンキー漫画を愛しており、全国制覇を本気で狙っている。手始めに有名な最強家族山田五兄弟のヤマトを倒して名を挙げようとしたが、神業に目覚めたヤマトにぶっ飛ばされ、あっさり敗北した。 ヤマトの強さに感服し、頭を丸めて強引に舎弟となった。愛称はフカキョン。
織羽 勝太 (おるは しょうた)
不良たちからいじめられ続けてきた気弱な高校生だったが、ある日神業に目覚め、からんできたヤンキーを病院送りにした。その能力に溺れ、不良狩りを繰り返すようになった。神業の名は「無隷奴(ブレイド)」。体内に無数の刃を折り重ねて持ち、自由自在に体の外に長大な刃を作り出して攻撃する。
同素 仁 (どうもと ひとし)
女好きでナンパなやさ男の高校生。神業の名は「怒張神(どちょうじん)」。他者を掴んで血液を吸いとり、そのぶん怪物のように巨大化、凶暴化する。血を吸う気持ち良さに目覚め、自分好みの女を求め吸血行為を繰り返していたが、偶然見つけたミズホに狙いをつけた。
大木 大樹 (おおき たいじゅ)
高天原の武尊校舎の生徒。胸に注連縄を巻いた巨漢で、番長として不良たちを束ねている。無口で声も極端に小さく、腕腹エミシが通訳の役目を果たしている。神業の名は「アニコウィックチャンバー」。自身の周囲直径約5メートルの音を吸収し、無音空間を作り出す。無音状態に動揺した敵を持ち前の筋肉で倒す。
腕腹 エミシ (うではら えみし)
高天原の武尊校舎の生徒。地上でも大木大樹と同じ学校だった。身体は小さく線が細い。趣味は格闘ゲーム。神業の名は「遊戯聖痕(ジョイスティグマータ)」。人の頭を殴ると自身の腕にゲームコントローラーのようなアザが現われ、それを操作することで殴った人間を支配し操ることができる。 この能力で大木大樹を陰から操っている。
山田五兄弟 (やまだごきょうだい)
ヤマトを含む5人兄弟。最強の軍団として有名。長男ムサシは総合格闘技のチャンピオンとなったボクサー。次男シナノは大学生で、空手部とレスリング部の助っ人を務める。三男ヤマトは高校生。四男ヒュウガは近隣の中学校をシメ続け勢力を拡大している。五男ムツは3年生にして小学校の頂点にのぼりつめた。 「強くなれ」をモットーに。心・技・体を鍛え続けている。
場所
高天原 (たかまがはら)
神業に目覚めた者が集められる場所。この世のどこかに存在するが、神業を持っていないと訪れることはできない。八百万の校舎によって形作られている学園の形式を持つ。ここに属する教師たちは地上を監視し、神業に目覚めた者たちを生徒として育成し、神業を私利に用いて悪事を働く者たちを拘束することを任務としている。 制服は学ランとセーラー服。
武尊校舎 (たけるこうしゃ)
高天原に存在する校舎のうちのひとつ。キクチが管轄している。キクチによって集められた攻撃系神業を持つ荒くれ生徒たちが暴れ回り、崩壊状態となっている。高天原に入学した者が自由に地上に戻るためには、校舎を統率して特殊長ランを手に入れる必要があることを教え、キクチはヤマト、クマソ、イズモの三人に武尊校舎を統率せよと命令した。
その他キーワード
神業 (かみわざ)
『タカマガハラ』に登場する能力。本来、全ての人間に備わっている特殊能力のこと。大抵の人間はその能力を眠らせたまま一生を終えるが、稀に能力を開花させる者もいる。能力の内容は人それぞれで異なる。目覚めた神業を私利私欲のために使い過ぎると業に食われてしまい、その者はもはや人ではなくなってしまう。