忍者の末裔がエージェントとして活躍
本作は忍者の末裔である根来牡丹と、お調子者ながら自称No.1エージェントのクルマがコンビを組んで、困難なスパイミッションに挑む。牡丹は根来忍者の末裔であり、幼少期から厳しい修行を余儀なくされ、根暗で地味な女子高校生を演じていることに不満を抱いていた。そんな中、「ミッションT」の任務を命じられると、修行の成果を生かせると狂喜し、世界を救うために奔走することとなる。一方のクルマは、コンビ結成当初は牡丹のスパイとしての才能に嫉妬し、彼女のよくも悪くも自由奔放な振る舞いに手を焼いていたが、やがて彼女の信念を目の当たりにしたことで無二の相棒として認めるようになる。
ニコラ・テスラの遺産を巡るミッション
「ミッションT」とは、天才科学者のニコラ・テスラが残した謎の水晶「テスラの欠片」の回収を目的としている。テスラの欠片には、テスラが生涯かけて研究した科学の粋を集めた力が秘められており、生物と物質を融合させたり、一瞬で遠い場所に転送したり、電気をあやつる力をもたらしたりするなど、さまざまな超常現象を引き起こす。その危険性から、テスラの手によって厳重なプロテクトが施されていたが、何者かがそれを解除したことで世界中で超常現象が頻発するようになる。根来牡丹の祖父で根来忍者の第三十二代頭領でもある根来甚吾は生前のテスラと面識があり、70年前にテスラの欠片が暴走したら速やかに回収するようにと依頼されていた。
「テスラの欠片」を狙うさまざまな組織
根来牡丹とクルマは、「ミッションT」を遂行するためにマフィアや軍事組織、特殊部隊など、さまざまな組織や人物と対峙することになる。彼らは「テスラの欠片」に秘められた莫大な力を利用するため、日本安全振興株式会社と敵対する。ただし、利用する目的は組織によってさまざまで、必ずしも悪事につながるわけではなく、共通の目的のためにほかの組織と一時的に手を組むこともある。
登場人物・キャラクター
根来 牡丹 (ねごろ ぼたん)
忍者の末裔(まつえい)にあたる高校生の女子。年齢は17歳。祖父の根来甚吾の方針により、幼い頃から変装や尾行、格闘といった諜報活動の修行をはじめ、語学の勉強も課せられているが、周囲には素性を隠してふつうの女子高生として生活を送っている。プライベートでも制約を課せられているが、根来牡丹自身は出自や修行ばかりの生活にも特に不満を抱いていない。そんな中、エージェント組織「日本安全振興株式会社」から、ミッションTの遂行を依頼された時は狂喜し、二つ返事で了承した。若いながらも一流のエージェントすら凌駕(りょうが)する知識や技術、戦闘能力を誇る。一方、好奇心旺盛で正義感が強く、目の前で行われている悪事を放っておけずに単独で突っ走ってしまったりと、年相応の幼さを見せる。また負けず嫌いで、クルマとコンビを組まされた当初は険悪な関係となる。
クルマ
エージェント組織「日本安全振興株式会社」に所属する青年。年齢は22歳。本名は「田中車」で、仲間のエージェントからは「クルマ」のコードネームで呼ばれている。事あるごとに自らをNo.1諜報員であると主張するなど、負けず嫌いで見栄っ張りな性格をしている。しかし任務にかける情熱は本物で、任務のためなら自らの命を懸けることもいとわない。痩せた体型ながら怪力の持ち主で、巨軀のマフィアを簡単に制圧することもできる。ミッションTの遂行にあたり、上司の氷見恭平から根来牡丹とコンビを組むよう指示される。当初は何かといがみ合っていたが、やがて相棒として認めるようになる。
クレジット
- 原作
-
西田 征史 , 久保 忠佳
書誌情報
テスラノート 7巻 講談社〈講談社コミックス〉
第1巻
(2021-04-16発行、 978-4065229835)
第2巻
(2021-06-17発行、 978-4065235867)
第3巻
(2021-09-16発行、 978-4065248409)
第4巻
(2021-10-15発行、 978-4065251423)
第5巻
(2022-01-17発行、 978-4065262870)
第6巻
(2022-04-15発行、 978-4065275375)
第7巻
(2022-06-17発行、 978-4065281819)