概要・あらすじ
かつて闇の暗殺者集団・ブラック・エンジェルズの一員として、法で裁けない悪を始末してきた松田鏡二。現在はザ・松田と名乗り、1人でアルバイトを転々としながら悪党を闇に葬っている。その周囲にはかつての仲間・雪藤洋士が影のようにつきまとっていた。ある日、松田の下へ政府機関のエージェント・敷島が接触してくる。
目的はC国、K国との領土問題を打開する切り札として、常人離れした松田の格闘能力を利用すること。松田は政府の思惑には興味がなかったが、雪藤らの後押しで次第に関わり始める。そんななかC国、K国は日本政府に秘密の親書を送り、それぞれが用意した刺客を戦わせることで領土問題の決着をつけようと提案。
政府はこれを受け入れ、松田が日本代表に選ばれた。C国、K国が用意した刺客は、かつてブラック・エンジェルズの一員だった麗羅と水鵬。松田は死闘を制するが自らも深手を負い、富士の樹海で力尽きて倒れた。
登場人物・キャラクター
松田 鏡二 (まつだ きょうじ)
元ブラック・エンジェルズの一員。闇の巨大組織・竜牙会との死闘で絶命したはずだったが、蘇った。サングラスと革ジャンがトレードマークの巨漢。散弾銃の弾丸を素手で払い除けるなど、超人的な力を持つ。格闘能力は人類最強クラス。高層ビルのガラス清掃、会員制クラブの用心棒、AV男優などのアルバイトをしながら、出会った悪党を次々に処刑していた。 「いんだよ、細けえことは」が口癖。
雪藤 洋士 (ゆきとう ようじ)
元ブラック・エンジェルズの一員。無類の格闘能力を持つ。レンタルビデオ店店員、たこ焼き屋などの仕事に身をやつしながら、松田鏡二の動向を追い続けている。一方の端を針のように尖らせた自転車のスポークが武器。これまでの戦いから心身を無にする境地に達し、空中に浮遊する技を体得している。 敷島の依頼に無関心だった松田を説得し、尖閣諸島に上陸して巨大な日の丸を掲げるよう後押しした。
敷島 (しきしま)
日本政府の使者。旅客機のファーストクラスで松田鏡二を沖縄へ誘った後、尖閣諸島に上陸して日の丸を立ててほしいと依頼する。しぶる松田を船に乗せて尖閣諸島へ行く途中、海に転落して右足をサメに食いちぎられた。松田の救助で一命を取り留めた後、その人柄と強さに心酔するように。 C国、K国が持ちかけた秘密の戦いの日本代表に松田を推薦する。
坂本 龍一郎 (さかもと りゅういちろう)
K都知事。現代維新の会を立ち上げ、国政進出を目指している。日文和尊互楽会総帥・和道尊永劫に側近を殺された上、自分および妻、愛人の命を狙われる。
石黒 闘太郎 (いしぐろ とうたろう)
東京都知事。尖閣諸島、竹島を不良外人が土足で踏みにじっているとして、総理大臣の野呂田延彦に詰め寄る。C国、K国との秘密の戦いにあたってセッティングに関わった。
板垣 重政 (いたがき しげまさ)
元首相。C国、K国との秘密の戦いに際し、松田鏡二が日本代表に選ばれるよう敷島を通じて働きかける。
牙 (きば)
板垣重政のボディガード。松田鏡二と互角の力を持つ戦士・木葉優児が、特殊能力で肉体を女性に変身させた姿。C国、K国との秘密の戦いに際し、板垣とともにセッティングを助けた。
小林 (こばやし)
戸建て暮らしの中年サラリーマン。家庭内暴力を振るう不登校の息子、またカルトにだまされ散財する妻と娘に悩まされていた。解決を頼まれた松田鏡二は拳で息子とカルト教祖に制裁を食らわせ、家庭が無事元通りになる。
久保田 洋 (くぼた ひろし)
F県副知事。F県警戒区域の手前で野犬に襲われたところを松田鏡二に助けられた。F県知事・鈴木英雄、強満電力社長・強満全太郎、衆議院議員・黄野門造の3人が原発事故を招いたとして告発しようとするが、ビルから突き落とされて死亡。告発状を松田が拾い、F県前知事・岡見正志に届ける。
集団・組織
剱狼衆 (けんろうしゅう)
『ザ・松田 ブラックエンジェルズ』に登場する集団。比叡山に20年こもって剣の修行を積んだ刺客集団。黒狼、白狼、桃狼、青狼の4人からなる。日文和尊互楽会総帥の和道尊永劫の命令で、K都知事とその側近の暗殺を図った。だが現場に居合わせた松田鏡二、雪藤洋士は巨悪の陰謀を察知して後を追い、剱狼衆4人を打倒。
日文和尊互楽会 (にちぶんわそんごらくかい)
『ザ・松田 ブラックエンジェルズ』に登場する組織。政財界のVIPをはじめ各界から1万人以上が参加する闇の利権集団。謎の老人・和道尊永劫が総帥を務める。脱原発など改革を掲げるK都知事の坂本龍一郎を側近もろとも始末しようとするが、松田鏡二、雪藤洋士らに阻まれた。