テンカウント

テンカウント

幼い頃のトラウマから重度の不潔恐怖症に罹っている城谷忠臣は、とあるきっかけで知り合った臨床心理士の黒瀬陸とともに曝露反応妨害法を使った病気の克服に挑戦する。カウンセリングを通じて、互いに特別な感情が芽生えていくBL漫画。コミックスあとがきでは、2人の関係をSMに例えている。

正式名称
テンカウント
ふりがな
てんかうんと
作者
ジャンル
BL
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概要・あらすじ

重度の不潔恐怖症に罹っている社長秘書の城谷忠臣は、とあるきっかけで知り合った臨床心理士の黒瀬陸の言葉をきっかけに病気の克服に挑戦する。「少し努力すれば出来そうなこと」を1、「これは絶対に出来ないと思うこと」を10とし、10項目の克服事項を1つずつクリアしていく曝露反応妨害法を使った治療を、城谷黒瀬とともに実践していくことになる。

カウンセリングのため毎週のようにともに過ごすうち、城谷はこれまでにない特別な感情が芽生えていることに気づく。しかしその感情が恋愛なのか、ただの依存なのかわからず困惑していた。後に、城谷が記入しなかった「10」の項目が、彼が不潔恐怖症になるきっかけとなった幼い頃のトラウマに関わるものだと判明する。

登場人物・キャラクター

城谷 忠臣 (しろたに ただおみ)

淡い茶の髪と瞳、黒目がちの垂れ目で、左の頬骨の上にほくろがある。作者twitterによると31歳。株式会社東澤の社長・倉本の秘書をしており、有能な人物として社内での評価は高い。重度の不潔恐怖症(いわゆる潔癖症)を患っているが、黒瀬陸に促されるまでは治療はしなくてもよいと考えていた。 常に手袋を外さずに生活しており、鞄の中には手袋の替えと除菌シートを持ち歩いている。休日の外出でも「手袋が目立たないから」という理由でスーツを着用するほど。手袋の下は手洗いのし過ぎであかぎれが酷い。仕事中はクールでとっつきにくい印象だが、実際は意地っ張りで幼い部分が垣間見える。黒瀬に振り回されながらも惹かれていく自身の心について、それがただの依存ではないかと考えている。 幼い頃は塾講師の父と二人暮らしだった。

黒瀬 陸 (くろせ りく)

『テンカウント』の主人公の1人。背が高く、黒の短髪に灰がかった薄い水色の瞳を持つ。本人曰く城谷忠臣よりは年下。作者twitterによると26歳。普段は無表情なことが多く不愛想な印象だが、時折柔和な笑顔を見せる。島田心療内科に勤務する臨床心理士で、児童を多く担当している。定休は木・土・日曜日。株式会社東澤の社長・倉本の交通事故現場に居合わせ、社長秘書である城谷と出会う。 城谷の手袋に血がにじんでいることから潔癖症であることを見抜き、医師にかかることを勧めた。後に再会した城谷に曝露反応妨害法という治療法について話し、友人として助言するという立場でカウンセリングを申し出る。城谷に「何故そこまでしてくれるのか」と尋ねられた際、彼が記入しなかった10項目を埋めたら教えると言った。 何かと抜けている忠臣に対し、真顔で冗談を言ったり執拗にいじることもある。若いわりにしっかり者だが、若者らしく多少強引な一面も。

倉本 (くらもと)

株式会社東澤の社長。白髪交じりの髪をオールバックにし、眼鏡をかけ顎髭を蓄えた壮年の男性。城谷忠臣の不潔恐怖症を理解したうえで秘書として雇っている。柔和で義理堅い性格。

三上 健 (みかみ たける)

柔らかな毛先の遊んだ髪型の青年。株式会社東澤の第二営業部に所属する、城谷忠臣と同期の営業マン。城谷の不潔恐怖症に理解がある、城谷の数少ない友人の1人。おおらかな性格で、城谷のことを何かと気遣っている。

その他キーワード

曝露反応妨害法 (ばくろはんのうぼうがいほう)

『テンカウント』の用語。実際にある認知行動療法の1つで、城谷忠臣の不潔恐怖症を治すために黒瀬陸が提案した治療法。まずノートなどに1から10の番号を振り、「抵抗がある行為」を抵抗が弱い順に1から記入していく。「これは絶対にできないと思うこと」を10としたら、「少し努力すれば出来そうなこと」を1とする。これをできるだけ空欄を作らずすべて埋め、一定の期間を置きながら1から順に実践することで、10に辿り着く頃には不潔恐怖症が完治しているという。 城谷は1から「ドアノブに触る」「自分の私物に他人が触れる」「本屋で本を買う」などを記入したが、10だけは空欄のままだった。

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