記憶喪失から始まるラブコメディ
本作では、自殺未遂によって記憶を失ったOLの夢子が、自らの過去や悲しい記憶と向き合いながら、同僚や周囲の人々と新たな日常を築いていく。かつては容姿にコンプレックスを抱き、ネガティブな性格だった夢子が、記憶喪失をきっかけに超ポジティブな性格となり、周囲にもさまざまな影響を与えていく。夢子が思いを寄せる結城圭介との恋愛模様を中心に、ヒューマンドラマが展開される。性格が一変した夢子が周囲の悩みを解決したり、元気づけたりする日常に加え、彼女が記憶喪失に至った謎やその真相を追うサスペンス要素も見どころとなっている。
ネガティブ女子が超ポジティブ女子に大変身
コンプレックスの塊だった夢子は、自殺未遂を起こすが一命を取り留める。しかし、目覚めた彼女は過去の記憶をすべて失っていた。以前は自分の容姿を嫌悪していた夢子が、180度変わって自信に満ちたポジティブな性格になり、同僚たちは戸惑いを隠せない。そんな周囲の反応をよそに、夢子は持ち前の明るさと前向きな言動で笑顔を絶やさず、職場に活気をもたらしていく。そんなある日、夢子は自分のスマートフォンにイケメンの隠し撮り写真が保存されていることに気づく。写っていたのは、夢子が勤務する会社の若き副社長、圭介だった。後日、公園で圭介と出会った夢子は、定期的に公園で会う約束を交わし、時おりストレスや発作に苦しむ彼に寄り添い、励ますようになる。
蘇る記憶と巨悪の影
圭介との距離が縮まると共に、夢子の失われた記憶に隠された謎も徐々に明らかになっていく。当初は夢子の事件が自殺未遂と考えられていたが、ベテラン刑事の南は殺人未遂事件だと確信し、夢子に対する事情聴取を開始する。南は夢子の身近な人物に疑いの目を向けており、その中には不倫の噂がある圭介も含まれていた。圭介を信じたい夢子は、南の指摘を真っ向から否定するが、さまざまな出来事をきっかけに、封印されていた記憶が断片的に蘇り始める。そんな中、突然エリート社員の松陰寺が夢子に弟子入りを志願してくるなど、彼女の周囲はますます騒がしくなっていく。そして、度重なる記憶のフラッシュバックの末、ついに夢子は真犯人の姿を思い出す。夢子の記憶に隠された謎は、やがて大企業や警察の闇を揺るがす巨大な事件へとつながっていく。
登場人物・キャラクター
幸田 夢子 (こうだ ゆめこ)
菓子メーカー「サイバラ」の企画部に勤務する女性。年齢は24歳。太った体型と暗い表情にコンプレックスを抱き、自分に自信が持てず、鏡を見ることさえ避けていた。しかし、自殺未遂をきっかけに記憶を失い、まるで別人のように明るくポジティブな性格に変わる。スマートフォンには、圭介を隠し撮りした写真が「癒し」フォルダに大量に保存されていた。その後、夢子の記憶喪失が自殺未遂ではなく、何者かによる殺人未遂が原因であるという疑惑が浮上する。
結城 圭介 (ゆうき けいすけ)
菓子メーカー「サイバラ」の副社長を務める男性。茶髪のショートヘアが似合うイケメンで、ふだんは爽やかな印象を与えているが、仕事中はクールな態度を崩さない。しかし、記憶喪失によって天真爛漫な性格に変わった夢子との交流を通じて、本来の明るさを取り戻していく。また、企画部課長の前園弘樹の妻である梨香子との不倫が疑われているため、前園からは敵視されている。
書誌情報
デブとラブと過ちと! 5巻 Jパブリッシング〈スフレコミックス〉
第1巻
(2020-11-20発行、978-4866693460)
第4巻
(2022-11-04発行、978-4866695327)
第5巻
(2022-12-01発行、978-4866695402)
デブとラブと過ちと! 9巻 ハーパーコリンズ・ジャパン〈プティルコミックス〉
第1巻
(2024-11-22発行、978-4596716538)
第2巻
(2024-12-24発行、978-4596718556)
第3巻
(2025-01-24発行、978-4596720849)
第4巻
(2025-06-24発行、978-4596963451)
第5巻
(2025-07-24発行、978-4596571953)
第6巻
(2025-08-22発行、978-4596574909)
第7巻
(2025-09-24発行、978-4302100859)
第8巻
(2025-10-24発行、978-4302103836)
第9巻
(2025-11-21発行、978-4302105380)







