独身OLが酒と恋に酔わされるラブコメディ
日本酒と共に恋愛や結婚をテーマにした作品。酒好きで特に日本酒をこよなく愛する独身OLの藤井松子は、思わせぶりな態度を取る後輩の今泉和知に悶々(もんもん)とさせられる日々を送っている。自宅やお店で日本酒を楽しむ松子の日常生活や恋愛模様が、日本酒の豆知識を交えながらコミカルに展開される。作中には入手困難な名酒だけでなく、スーパーやコンビニで購入可能なカップ酒まで、実在する日本酒が多数登場する。また松子の語る日本酒トリビアや、酒によく合うつまみと共に郷土料理が紹介されているほか、原案協力の江口まゆみによる日本酒コラムも掲載され、日本酒初心者の入門書としても楽しめる。
クールな酔いデレ年下男子×酒好きアラサー女子
飲み友人が立て続けに結婚して焦りを覚える藤井松子は、仕事後の自宅でワンカップ酒を中心とした晩酌で気分転換を図っていた。彼氏いない歴3年を迎え、独り身も楽しいもののそろそろ恋がしたいと婚活も検討していた松子は、会社の後輩、今泉和知と二人きりで飲むことになる。いつもはクールで無愛想な和知が、酔うと笑い上戸になる「酔いデレ」でかわいい一面を持つことが判明し、意気投合する。これをきっかけに和知を意識するようになった松子は、彼の大人びた発言や思わせぶりな態度に一喜一憂している。
酒好きな年上男性との新しい恋
藤井松子が今泉和知への本格的なアプローチを決意した矢先、彼が同僚の美森から告白され付き合い始めたことを知る。ショックを受けつつも、和知への恋心をあきらめ新たな恋を探すことにした松子は、気晴らしに飲みに行った店で日本酒好きの年上のイケメン、伊達秀高と意気投合する。仲のいい同僚の白石からの後押しもあり、秀高と交際することになった松子は、自分以上に日本酒に造詣の深い秀高に居心地のよさを感じながら、ランチデートや日本酒飲み比べデートを重ねていた。一方、美森と交際中の今泉は既に彼女とは破局しており、仕事終わりの飲み会で松子は今泉に告白される。彼の真意がわからずに戸惑いながらも、和知と秀高とのあいだで揺れ動く松子の恋の行方(ゆくえ)も見どころとなっている。
登場人物・キャラクター
藤井 松子 (ふじい まつこ)
今泉和知と同じ会社の営業部に所属している独身女性。前の彼氏と別れて以来、数年ほど彼氏のいない生活を送っている。初登場時の年齢は32歳で、会津出身。結婚や出産で身近な飲み友達が減ったことから、現在は自宅での家飲みを趣味としている。帰宅後は日本酒で晩酌してマイペースな一人暮らしを楽しみながらも、そろそろ新しい彼氏が欲しいと考えている。日本酒に造詣が深く、酒に合う料理を作るのも得意としている。後輩の和知と二人で飲みに行ったことがきっかけで彼が気になり始め、その思わせぶりな態度に日々翻弄されている。
今泉 和知 (いまいずみ かずとも)
藤井松子と同じ会社の営業部に所属している男性。松子の後輩にあたる。物静かな性格でクールな立ち居振る舞いの好青年ながら、松子には時おり生意気で失礼な態度を取ることがある。会社の飲み会は避けているものの酒が嫌いというわけではなく、酔った時は笑い上戸になる。松子の自宅で家飲みの楽しさを知り、酔うと態度が柔らかくなったり好意的な言動を見せる「酔いデレ」となる。その様子がふだんのクールな雰囲気とのギャップとなり、松子の女心をくすぐっている。
クレジット
- 原案協力
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江口 まゆみ
書誌情報
酒と恋には酔って然るべき 11巻 秋田書店〈A.L.C.DX〉
第1巻
(2018-07-13発行、 978-4253159487)
第9巻
(2022-12-15発行、 978-4253160896)
第10巻
(2023-08-16発行、 978-4253160902)
第11巻
(2024-05-16発行、 978-4253160919)