ナッちゃん

ナッちゃん

地方の鉄工所を舞台に、阪本ナツコの苦労と努力の日々を、仕事仲間との友情や、ライバル企業との争いなどを交えて描くサクセスストーリー漫画。

正式名称
ナッちゃん
ふりがな
なっちゃん
作者
ジャンル
経済・金融
関連商品
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概要・あらすじ

父親の急逝により、家業の阪本鉄工所を継ぐことになった阪本ナツコ。彼女は父親譲りの技術と信念、そしてものづくりへの愛情を武器に、日々苦労と努力を繰り返しながら奮闘。やがて町工場の従業員や友人たちの信頼を勝ち得ていく。

登場人物・キャラクター

阪本 ナツコ (さかもと なつこ)

阪本工作所の一人娘で、幼い頃からものづくりに強い関心を抱いていた。当初はOLとして働いていたが、父の正義が逝去したことで阪本工作所を受け継ぐことを決める。職業上、女性というだけで甘く見られてしまうことも少なくないが、持ち前の器用さと鉄工の知識、そして応用力で数々の問題を解決し、次第に一目置かれるようになっていく。

阪本 正義 (さかもと まさよし)

阪本工作所の先代所長で、ナツコの父。娘のものづくりの才能を見抜いており、密かに彼女が跡を継ぐことを期待していた。丁寧な仕事で評判の技師だったが、やがて病に倒れる。末期がんと診断され、仕事ができなくなることを悔やんでいたが、ナツコが快く代わりを引き受けることに。ナツコの内に、確かな意欲が息づいていることを確信すると、笑顔で息を引き取る。

阪本 春江 (さかもと はるえ)

ナツコの母親で、最大の理解者。一家の大黒柱であった正義を亡くし危機的状況にあった阪本工作所を、一度は閉鎖することも考えていたが、ナツコが跡を継ぐと希望した時は快く了承している。普段は思慮深い性格だが、ナツコと親子そろって頑固になることがあり、夕食のおかずのためにケンカをして徳三やエリカを呆れさせたこともある。

柿沢 徳三 (かきざわ とくぞう)

大手スーパーの創業者で、春江の父。経営能力は確かだが、歳のせいか現在は相談役に収まっており、自らの能力を発揮できないことに寂しさを覚えていた。娘に対して屈折した愛情を抱いており、阪本鉄工所の危機を自分が救うというシナリオを遂行するため、密かにいやがらせを行う。後にそれが露見してしまい、ナツコや春江と険悪な関係になるが、一応は反省の色を見せたため和解し、阪本工作所に居候する。 時に悪戯をしながらも、日々を楽しく過ごしている。

柿沢 エリカ (かきざわ えりか)

徳三の孫。ナツコのいとこでもあり、その容姿は彼女と瓜二つである。社長と結婚し、不自由ない生活を送れるはずだったが、本人はその決められた将来を自由とは思えず、苦悩していた。徳三の悪だくみに加担するが、逆境に負けずに奔走するナツコを見ていくうちにものづくりの楽しさに目覚めていく。 徳三と共に阪本工作所に住み込み、ナツコの良きパートナーとして共に活躍する。

久保 (くぼ)

久保鐵工の社長。工場長である息子がいる。現実主義者で、商品となる機械を作るときは償却や流通の問題を踏まえて、5年くらい使えば壊れてしまうように設計するべきだという考えを持つ。また、効率を重視した鉄工のため最新式の機械をそろえているが、それに頼っている面があり、不測の事態に対応できないことも多い。 ナツコの腕は認めているが、現実を知らないと考えているようで、彼女に対し度々忠告を行っている。

柳井 健 (やない けん)

大手企業であるクムラ製作所の牟婁営業所所長。自身の失敗を部下の辻口になすり付けるなど人間性は最悪。英語交じりでしゃべる癖がある。大手であることを鼻にかけており、阪本工作所とナツコを見下していたが、コンペで幾度も負けてしまう。次第に営業成績が悪化して、営業統括部長から、成績がこれ以上伸び悩めば左遷すると通告されてしまう。

辻口 茂雄 (つじぐち しげお)

個人商店・辻口商会を営む営業マン。阪本工作所とも懇意で、ナツコに機械製作を依頼している。かつてクムラ製作所に勤務していたが、柳井に業務上横領の罪を着せられ、解雇されてしまう。後に茶もみ機械の納品を巡って、クムラ製作所とコンペで対決。ナツコの工夫を凝らした作品で見事勝利し、彼女に対する信頼をさらに深めることとなった。

ウメちゃん

徳三と因縁を持つパワフルな女傑で、若いころからスポーツで彼を圧倒していた。登山を趣味としており、現在も全く衰えを見せない。女性も積極的に働くことを推奨しており、仕事を求める女性の受け皿として梅干し加工の工場を立ち上げている。女の身でありながら鉄工を続けているナツコを大いに気に入り、強引に弟子に迎えた。

場所

阪本工作所 (さかもとこうさくじょ)

阪本正義が個人で経営していた鉄工所。規模こそ小さいものの、丁寧な仕事と応対により評判はよく、多くの得意先を持っていた。ある時、正義が病によって帰らぬ人となってしまい、娘のナツコがその後を継ぐ。しかしその前途は盤石と言えず、徳三の嫌がらせなどもあり苦しい経営を強いられていた。それでも諦めずに仕事を続け、正義を知るかつての得意先や、ナツコの腕を信じる新規の客なども徐々に増えていき、息を吹き返しつつある。

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