バリバリ伝説

バリバリ伝説

バイクを愛する高校生・巨摩郡が仲間や恋人たちの協力を得て成長し、やがてライバル・聖秀吉の死をも乗り越えてプロレーサーとして活躍していく様を描いたレース漫画。1980年代のバイクブームを支え、数多くのレーサーにも影響を与えたしげの秀一の初の長期連載作品であり、代表作。第9回講談社漫画賞少年部門も受賞している。エディー・ローソンなどの当時の実在レーサーが登場することも特徴。

正式名称
バリバリ伝説
ふりがな
ばりばりでんせつ
作者
ジャンル
オートバイレース
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概要・あらすじ

友人の沖田比呂と共にバイクを乗り回す日々を送っていた巨摩郡は、ある日峠で出会った聖秀吉とレースをし、敗れてしまう。お互いをライバルとして認識した二人はそれ以来毎日のように勝負を繰り広げていき、は日々成長していく。そんな中、、比呂、秀吉の三人は、同級生の一之瀬美由紀に誘われて鈴鹿4時間耐久ロードレースに出場することになる。

は犬猿の仲である秀吉とコンビを組み優勝、彼と厚い友情を結んだ。しかし、その直後秀吉は事故に遭って死亡してしまう。は秀吉の意志を受け継いでプロレーサーとなることを決意、更なる舞台へと挑戦していくのだった。

登場人物・キャラクター

巨摩 郡 (こま ぐん)

長身で鋭い目つきをした少年。バイクが好きで、友人の沖田比呂と共にバイクを乗り回す日々を送っていた。その後、峠で知り合った聖秀吉と勝負を繰り返す中で急速に成長していき、一之瀬美由紀に誘われて参加した鈴鹿4時間耐久ロードレースでは秀吉とコンビを組んで優勝を果たした。秀吉の死を乗り越えた後はプロレーサーとなることを決意、様々な強敵と競いながら着実に腕を上げていく。 当初は持ち前のセンスのみでバイクを走らせていたが、後に頭を使いながら走るように切り替えている。

伊藤 歩惟 (いとう あい)

映画の影響で暴走族に興味を持ち、バイクに乗っている巨摩郡に話しかけてきた少女。学年は郡より一つ下。明るく、天然ボケな性格であり、しばしば問題を持ち込むことも。郡と関わる中で徐々に彼に好意を抱いていく。

沖田 比呂 (おきた ひろ)

巨摩郡の友人でバイク仲間。髪型はリーゼントで、ややお調子者。クラスメイトの一之瀬美由紀に恋心を抱く。鈴鹿4時間耐久ロードレースに郡たち「高校生チーム」の一人として参加するが、メンバー達との実力差に深く悩むことに。

一之瀬 美由紀 (いちのせ みゆき)

巨摩郡のクラスメイトで、大企業の社長且つレースチーム「イチノセレーシング」のオーナーでもある父親を持つ。自身も腕の立つドライバーであり、郡と沖田比呂、聖秀吉と共に鈴鹿4時間耐久ロードレースに高校生のメンバーだけで参加することを提唱した。当初は郡に対して淡い恋心を抱いていた。

聖 秀吉 (ひじり ひでよし)

関西から引っ越してきたレーサーで、巨摩郡のクラスに転入した小柄な少年。関西弁で話し、短気で直情的な性格。幼くして両親を事故で亡くし、妹と二人暮らしの生活を送っており、早くプロレーサーになって自立することが目標。貧乏故に当初は裕福な郡を敵視していたが、鈴鹿4時間耐久ロードレースで共闘した後に和解し友情を深めた。 その後プロチームへの参加が決定するも、事故死してしまう。

市川 (いちかわ)

「イチノセレーシング」の監督兼チーフメカニックを務める初老の男性。豊富な経験から選手達に適格な指示を出し、部下からの信頼も厚い。

太田 信一 (おおた しんいち)

「イチノセレーシング」の明るく素直な性格の若手メカニック。チーフの市川を強く慕っている。巨摩郡とは鈴鹿4時間耐久ロードレース以来長い付き合いをしていくことになり、彼と共に成長していく。

島崎 浩一 (しまざき こういち)

物語中盤で市川に代わって「イチノセレーシング」のチーフメカニックを務めることになった男性。自身も元レーサーだったが、レースで大クラッシュを起こしたことから現在では引退している。シマザキスペシャルという、扱いが難しいが高い馬力を誇るバイクを巨摩郡に授け、彼の躍進に一役買う。

荻野目 誠 (おぎのめ まこと)

途中から「イチノセレーシング」に加わった熟練のレーサーで、国際A級ライダーの資格を持つ。実力はそれほどふるわず、それでも自己の待遇改善を求めるなど自分勝手な所がある。しかし、頭角を現していく巨摩郡を認める節もあり、とある事件をきっかけに彼に協力していくこととなる。

星野 アキラ (ほしの あきら)

巨摩郡に強い憧憬を抱く少年レーサーであり、彼の走りを模索していく内に急速に実力を伸ばしていく。しかし、実力が付くにつれて自惚れるようになってしまう。

ヨーコ

鈴鹿サーキットでレースクイーンのアルバイトをしていた女子大生。鈴鹿4時間耐久ロードレースで優勝した巨摩郡の頬に接吻しようとしたが、運悪く外れてしまったために彼に逆恨みをするように。その後次第に郡に好意を抱いていくが、振り向いてくれないことに鬱憤が貯まっていく。

カルロス・サンダー

ホンダに所属するアメリカ出身のプロドライバー。初参加のワールドグランプリ250cc部門で優勝を果たした俊英。その才能ゆえか日本人レーサーを実力不足として舐めきっていたが、全日本ロードレースにて巨摩郡から思わぬしっぺ返しを食らう。

ラルフ・アンダーソン

アメリカ出身の傲慢な性格をした天才ライダー。ワールドグランプリで巨摩郡と熾烈な争いをすることになる。スピードを求めて多少強引な運転をする郡とは対照的に、流れるように華麗なテクニックを持つ。

イベント・出来事

鈴鹿4時間耐久ロードレース (すずかよじかんたいきゅうろーどれーす)

『バリバリ伝説』に登場する大会。鈴鹿8時間耐久ロードレースの前日に行われる。国内ライセンス、あるいはフレッシュマンライセンス所有者のみが参加できる実在する大会。選手はコンビを組み、制限時間内でどれだけ走れるかを競う。一人が制限時間の40%以上走ることが定められており、片方が延々と走り続けることは出来ないルール。巨摩郡や聖秀吉が「イチノセレーシング」の「高校生チーム」として参加した。

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