ヒャッコ

ヒャッコ

「上園学園」に通う個性的な生徒たちが、学校でさまざまなトラブルを起こすドタバタコメディ。2006年に「月刊少年ブラッド」の「webブラッド」に珈琲のペンネームで連載開始。「月刊少年ブラッド」休刊後は「FlexComixブラッド」に移り、2007年から連載を再開した。2012年に連載は一時中止され、後に「ニコニコ静画」で「43コメ(7巻収録)」を公開。以降、続編のアナウンスは一切されていない。7巻のみ、発売元はほるぷ出版になっている。カトウハルアキと真田ジューイチは同一人物で、本作はカトウハルアキ名義で統一されている。

正式名称
ヒャッコ
ふりがな
ひゃっこ
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

小中高一貫校の「上園学園」。高校に入学した上下山虎子は、入学当日に早乙女雀と共に2階の窓から飛び降りる。その時出会ったお嬢様・伊井塚龍姫と、おしとやかな能乃村歩巳。ちぐはぐな4人はいつしか共に行動するようになる。虎子は非常に社交的な性格で、学校内にいる人にどんどん声をかけていく。いつも一人でいた風茉莉冬馬を強引に連れ回し、飛び級生の弐街道火継を案内し、ヤンキー風の幕之内潮にくっついて離れない。

いつしか虎子のまわりには、大きな友達の輪ができていく。しかし虎子はお調子者のため、みんなから突っ込まれ続けるハメになる。

登場人物・キャラクター

上下山 虎子 (かげやま とらこ)

高等部1年6組。黒いワイシャツにネクタイスタイルで、髪の毛は後ろで一本にしばっている。左耳にはイヤーカフスを付けている。とても明るい性格で、行き当たりばったりの行動を繰り返している。何でもかんでも思いつきで決めてしまい、学内のルールを無視することも多い。しかし前向きな彼女の思考に惹かれる人も多く、クラスのムードメーカー的存在。 さまざまな人物に次々声をかけるため、作中では彼女をきっかけに人間関係が広がり続けている。かつては、家出や無断外泊が多かった。母は他界、異母兄姉の上下山狐、上下山鬼百合と暮らしているが、義理の母との関係が上手くいかず、駄々をこねていたこともある。狐からは嫌がらせを頻繁にされており、その度に怒ってはいるが、仲は悪くない。 記憶力がよく、一度勉強しただけでテストで高得点をとることができる。早乙女雀とは高校に入る前からの仲で、家出に付きあってもらったこともある。幼なじみに江戸熊彦がいる。

早乙女 雀 (さおとめ すずめ)

高等部1年6組。髪の毛を左右でお団子にしており、あまり表情を変えない。上下山虎子とは高校に入る前から親しくしており、虎子の家出に付き合うこともあった。非常に運動神経がよくスポーツは万能で、力も強い。ただし水泳だけは一切できない。思考は天然で幼く、話す言葉が大体ずれており、周囲を困惑させている。食欲が極めて旺盛で、昼食で数人分をペロリと平らげるほど。 人懐っこいため、彼女が廊下を通ると色々な人がお菓子をくれる。特に虎子の異母兄・上下山狐とは、お菓子をたくさんくれるため仲が良い。自身は双子がいると言っているが、実際は生まれてすぐ死んでしまっている。「大人パンツ」に憧れているため、友人の家に行くとパンツ漁りをはじめるくせがあり、伊井塚龍姫と風茉莉冬馬が被害にあっている。 虎子の幼なじみ江戸熊彦とも仲が良い。頭はそれほどよくはないが、ムリに勉強をして虎子と同じ学校に入学した。

伊井塚 龍姫 (いいづか たつき)

高等部1年6組。髪の毛が長く、ブーツを履き、頭の後ろにリボンをつけている。常に真面目で、勉強をきっちりこなしている。普段からお嬢様言葉でしゃべっており、風茉莉冬馬には変な人だと思われていた。電機メーカー「E-lectra」の社長令嬢。上園学園には初等部から通っている。負けず嫌いで気が強く、上下山虎子がちょっかいを出してきたときはすぐに反撃したり、受け流したりする。 最初は虎子のことを嫌っており、距離をおこうとしていたが、仲良くしようと迫ってくる彼女といつしか行動をともにするようになる。おしとやかな能乃村歩巳とは仲が良く、彼女を守るために男子生徒の前に立ちはだかったことがある。

能乃村 歩巳 (ののむら あゆみ)

高等部1年6組。セミロングの髪型の、おとなしい少女。巨乳で容姿がよく、学校の男子からの人気が非常に高い。そのため古囃独楽らが彼女の写真を撮って売っていることもある。自分から積極的に動くことが出来ない引っ込み思案だが、上下山虎子らと出会ってからは前向きに行動をするようになった。高校で知り合った風茉莉冬馬と、中学時代からの親友・時多木の実以外の人物に対しては敬語を使っている。 杏藤子々や上下山狐など、様々な人にスカートをめくられたり胸を揉まれたりと、セクハラを受けることが多い。小学校から中学校時代はとある出来事で友達がおらず、だれとも会話せず孤立していた。中学2年の時に時多木の実と知り合い、初めて本当の友達ができた。 そのため高校に入ってからも、木の実を一番の友達と呼んでいる。男子としゃべるのはとても苦手だが、いたずらばかりしてくる馴れ馴れしい狐とだけは会話ができる。飼っている犬の名前は「カラテ」。

風茉莉 冬馬 (かざまつり とうま)

高等部1年6組。メガネをかけた、読書好きな少女。一人で落ち着いているのを好む。上下山虎子は彼女と仲良くしたいと追いかけているが、鬱陶しがっている。基本的につるむのを嫌がっており、虎子が強引に連れ出そうとし、結果一緒にいることがとても多い。また、虎子に煽られると、普段は参加しないイベント事でもすぐにカッとなって飛び込んでしまう。 後に虎子が複雑な家族関係であることを知り、励まそうとしたことがある。メガネをはずして髪の毛を結っていると、誰も本人だと気づかなくなってしまう。自宅の蔵書数はとても多く、巨大な本棚を所持。その上にはぬいぐるみを多数飾っている。授業中ノートの隅っこに自作小説を書いていたが、虎子にバレてしまった。「絵馬」という姉がおり、城下女子高等学校で教鞭をとっている。

弐街道 火継 (にかいどう ひつぎ)

高等部1年6組。11歳で、初等部から高等部へ飛び級した。一人称は「ボク」。得意科目は理数系で、読解力は大学生レベル。しかし暗記科目は苦手で、数学は満点、現代社会は赤点、と学力はアンバランス。特に数学が好きで、初等部時代は「数学同好会」に参加し、涼ヶ崎知恵と出会っている。おとなしい性格で、明るく積極的に仲良くしてくれた上下山虎子と最初に仲良くなった。 後におっとりした性格の能乃村歩巳と親密になる。初等部には八木ユキという友人がおり、夏祭りや学園祭で一緒に遊んでいた。夏に虎子たちを、おばあちゃんの家に招いている。

杏藤 子々 (あんどう ねね)

高等部1年6組。髪が長く、制服の下に冬はファー、夏はレースシャツを着ており、学内でも非常に目立つ。クラス委員長で、ゆくゆくは生徒会長になるのを目指している。女子にセクハラ行為を働いたり襲いかかったりするため、上下山虎子は「ズーレー」と疑ったが、本人は「バイ」だと宣言している。女子キャラが登場するごとに、ハッスルして彼女も現れ、鼻血を吹いている。 特に虎子がお気に入りで、「私の嫁」と呼んでいる。大げさなセリフが多いが、成績はあまり良くない。兄のもつ「あるDVD」を見て興奮した話を虎子たちにして、ドン引きされた。

幕之内 潮 (まくのうち うしお)

高等部1年6組。ショートカットで、よくヤンキーと間違えられている。ワイシャツの下にTシャツを着ており、スパッツを履いているのが特徴。自身はヤンキーであることは否定しており、大好きな猫やプリンで笑顔になる一面もある。上下山虎子からは、そのギャップゆえに「萌え」と言われた。後に虎子たちと仲良くなり、常にいじられ続けている。 実家は「幕之内酒店」で、普段は兄が働いており、手伝うことがある。ギターが得意だが、音痴。

古囃 独楽 (こばやし こま)

高等部1年6組。目が細く、柄物のワイシャツを着て、ニット帽子をかぶっている。また、あらゆるところにアクセサリーをつけている。常時デジタルカメラを持ち歩いており、女子生徒の写真を撮っては売りさばいている。写真仲間である先輩の京極柳とは非常に仲がいい。噂好き。弟と妹がいる。

涼ヶ崎 知恵 (すずがさき ちえ)

高等部1年6組。メガネをかけ、おさげに髪を結っている。ロボット研究部に所属しており、二足歩行のロボットなどを作っている。伊井塚龍姫の父の会社「E-lectra」で働くのが夢。寄せ集めの部品で「メカ虎子」を作った。よくネットオークションでロボットの模型をあさっている。特撮にも精通している。

蕾家 祈 (つぼみや いのり)

高等部1年6組。髪の毛がとても長く、普段は顔が隠れており、呪いをかける「貞子」と勘違いされた。友達いない歴15年。上がり症で人と話すことが苦手。明るく元気な上下山虎子に憧れており、意を決して彼女に話しかけて携帯電話の番号を交換した。友達を作るためのアドバイスを虎子にもらって、クラスに知り合いが増えた。「いおり」という双子の妹がいる。

大場 湊兎 (おおば みなと)

高等部1年6組。すらっと背が高く、胸の大きな褐色肌の少女。シャツの胸元を大きくあけている。思考は子供っぽく、泣き虫。優しくすると、なんとか自分も優しくしたいとついてまわるようになり、たびたび迷惑になる。運動も勉強も苦手。

江戸 熊彦 (えど くまひこ)

高等部1年2組。真っ白な短髪で、がたいのいい少年。キレやすく、路上でのケンカは負け知らずだが、女子と話すのがめっぽう苦手。上園四天王の一人。上下山虎子と家が近く、小・中・高と同じ学校に通っており、彼女と早乙女雀だけとは普通に話せる。体育祭のサバゲーでは、運動神経抜群の雀と組んで場を荒らした。上下山狐や上下山鬼百合とも知り合い。

戦国 獅々丸 (せんごく ししまる)

高等部2年。上園四天王の一人で、剣道部の主将。極めて真面目な性格。学内で出回っている写真に写っていた上下山虎子を見て一目惚れした。思い込みが激しく純情で、虎子について「輝く夏の太陽の如き笑顔」「健康的でしなやか」と称し、崇めている。京極柳が彼女の写真を撮っている件に関しては、写真はほしいが盗撮は許さない、という態度をとっている。 普段は冷静だが虎子がらみになると盲目になってしまい、たびたび上下山狐に騙されている。素手格闘も得意。従姉妹の正宗舞子からは「メンドクサい」と言われている。

京極 柳 (きょうごく やなぎ)

高等部2年。メガネの少年。戦国獅々丸や上下山狐の友人。後輩の古囃独楽とつるんで女子生徒を盗撮し、売りさばいてお金を儲けている。自称「写真屋(フォトショップ)柳」。

上下山 狐 (かげやま きつね)

高等部2年。上下山虎子の異母兄。安全ピンのピアスを耳につけており、虎子には全然似ていない狐目の少年。ドSで、特に虎子に対しての嫌がらせは日に日にエスカレートしている。気弱な能乃村歩巳をいたずらの毒牙にかけていたが、次第に価値観の違う彼女の言動に興味を持つようになった。早乙女雀は、狐がお菓子をくれるからと懐いている。 生徒会長候補の奈良鷹也と組んで、室町麒麟に攻撃をしかけたことがある。上下山鬼百合とは直接の姉弟。

上下山 鬼百合 (かげやま おにゆり)

高等部3年。上下山虎子の異母姉。左目を前髪で隠している。虎子とは似ていない。生徒会長を務めている。頭脳明晰、武芸達者、容姿端麗、公明正大と、誰もが認める完璧な生徒。とても気が強く、虎子は苦手に思っている。上下山狐とは直接血のつながっている姉弟で、虎子は母親が違う。義理の母との仲がうまくいっていない虎子を厳しく叱りながらも、とても大切にしている。 後に彼女と仲良くなり、一緒に学校に通っている。

室町 麒麟 (むろまち きりん)

高等部2年。髪の長い清楚な少女。上園四天王の一人で空手に秀でている。空手部を援助して廃部から救った上下山鬼百合にとても感謝しており、生徒会長選挙に立候補した。複数人の男子に襲われた時、あっというまに蹴散らすほど戦闘能力が高い。中学時代には正義感から街中の不良に喧嘩を売りまくって、ボコボコにしていた。生徒会対立候補の奈良鷹也とは、選挙という名目でリングで戦った。

奈良 鷹也 (なら たかや)

高等部2年。凶暴な顔つきの少年。上園四天王の一人で、ボクシング部のエース。生徒会長選挙に立候補した際、対立候補の室町麒麟を妨害するため、手下の男子に彼女を襲わせた。奇襲、報復、暴行、乱闘など、荒事とあらばなんでも引き受ける喧嘩屋として裏では有名で、一部の男子生徒から人望が厚い。幼なじみの2年生・寺田雛江にだけは素行を知られないように気をつけている。

傘 叶一狼 (あまがさ きょういちろう)

高等部1年6組の担任教諭。いつもだらしない格好で無精髭をはやしている。校内でタバコを吸い、クラスでは携帯ゲームをやるなど、非常に素行が悪い。しかしノリのよい性格で、生徒の面倒見が良いため、生徒たちから慕われている。上下山虎子とは友人ような仲で、とても懐かれている。かつての上園四天王の一人で「剣狼」と呼ばれていたが、本人は忘れたがっている。

時多 木の実 (ときた このみ)

城下女子高等学校の1年生。三白眼。中学時代に能乃村歩巳の親友だった少女。中学時代孤立していた歩巳に話しかけ、仲良くなる。進学してバラバラになってからも仲がよく、歩巳は一番の友人だと言っている。学園祭では歩巳が上下山狐と手をつないでいるのを目撃してしまい、非常に驚いていた。ざっくりした性格で、高校でも友だちが多い。

寺田 雛江 (てらだ ひなえ)

高等部2年。奈良鷹也の幼なじみ。暴力沙汰を働く鷹也が、自分の素行を唯一知られたくないと感じている人物。ほがらかな性格で、いつも微笑んでいる。鷹也のことが大好きで「たっくん」と呼んでおり、「いつか子供がほしい」と言っている。

八木 ユキ (やぎ ゆき)

弐街道火継の初等部時代の友人。セーラー服を着ており、冷静でボーッとしたしゃべりかたが特徴。真面目な火継にいたずらをしかけることもある。彼女が楽しそうにしているのを見るのが好き。学園祭でアリシア・レッドと出会い、仲良くなった。

正宗 舞子 (まさむね まいこ)

城下女子高等学校の1年生。戦国獅々丸の従姉妹。時多木の実の友人。ショートカットで、あまり表情を変えない。非常に生真面目で、獅子丸と性格が似ている。しかし彼の頭の固さを嫌っており、「私はあんなにメンドクサくない」と訴えている。

アリシア・レッド (ありしあれっど)

城下女子高等学校の1年生。時多木の実の友人。16歳の留学生で、金髪碧眼。非常に身長が低く、11歳の弐街道火継とほとんど同じ身長で子どもと間違われている。日本語は片言で、あまり漢字は読めない。自由奔放で、楽しい物を見つけるとすぐ走り寄ってしまう。学園祭で火継や八木ユキと親しくなった。

集団・組織

上園四天王 (かみぞのしてんのう)

上下山虎子たちが通う上園学園にいる、格闘技系の分野において異様なまでの強さを有する生徒4人のこと。空手が得意な室町麒麟、ボクシング部の奈良鷹也、剣道部主将戦国獅子丸、路上でのケンカが強い江戸熊彦が今のメンバーで、代替わりで襲名していく。

アニメ

ヒャッコ

高台に建つマンモス学校であり、小中高一貫校の私立上園学園。その中の高等部1年6組には個性的な女子が集まってしまった。元気に楽しく破天荒な毎日を送る彼女たちの学校生活を描く。 関連ページ:ヒャッコ

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