概要・あらすじ
紅粉神社の一人娘・紅粉アキラは、一見ヤンキーのような容姿をした男勝りな女の子。そんなアキラの家に、両親を亡くした3兄弟が引き取られて来た。出会って早々、次男の犬山出生はアキラの全財産が入った金庫の鍵を紛失してしまい、お金を工面するため、アキラとともにアルバイトをするはめになる。一方アキラの母親・紅粉すみ江は3兄弟の誰かを婿養子に迎えようと画策していた。
登場人物・キャラクター
紅粉 アキラ (べにこ あきら)
進学校である有馬学園に通う金髪の女子高生。紅粉神社の一人娘だが、男の子が欲しかった母親の紅粉すみ江により、幼い頃は男の子として育てられた。そのため、口調や態度が男勝り。犬が好きで、ペットショップで一目ぼれしたラブラドールレトリバーを買うために、こっそりアルバイトをしてお金を貯めている。
犬山 出生 (いぬやま いづむ)
紅粉神社に引き取られた犬山3兄弟の次男。紅粉アキラとは同い年。有馬学園にはスポーツ奨学生として転入した。明るく素直だが、物事を深く考えないタイプ。すぐに他人とぶつかってしまうが、どこか憎めない性格をしている。垂水英一に対しては、勝手に対抗心を燃やしている。
犬山 貴人 (いぬやま たかひと)
紅粉神社に引き取られた犬山3兄弟の長男。有馬学園高等部の生物課に赴任し、沢野の助手を務めているが、解剖が苦手。犬山出生より8歳年上で、両親亡き後、家事を担っていたため料理が得意。弟思いのいい兄だが、出生には対しては当たりがきつい。
犬山 継人 (いぬやま けいと)
紅粉神社に引き取られた犬山3兄弟の三男。有馬学園初等科に通っている。長く伸ばした髪を後ろで1つに結んだ、女の子のような容姿をした9歳の男の子。男勝りな紅粉アキラに憧れを抱いており、婿養子の話に一番に名乗りを上げた。
紅粉 茂蔵 (べにこ しげぞう)
紅粉アキラの父親。紅粉神社の神主をしている中年男性。太い眉毛に口ひげを生やした、厳つい容姿をしているが、婿養子のためか、家の中ではぞんざいに扱われている。一人娘を心配して、犬山3兄弟を引き取ることには反対していた。作中では三頭身ほどの身長で描かれている。
紅粉 すみ江 (べにこ すみえ)
紅粉アキラの母親。紅粉茂蔵を婿養子に貰い、女系である紅粉家を継いだ中年女性。普段は優しく穏やかな女性だが、男の子が欲しくて、幼いアキラを男として育てたり、家を継がせるために犬山3兄弟を引き取るなど、突如として強行手段に出ることもある行動力のあるタイプ。
豆生田 (まみゅうだ)
派出所に勤めている丸刈りの男性。就任早々、自動販売機からジュースを盗んでいた紅粉アキラを補導したが、紅粉神社の敷地内にある物だったため、調書を取ることもなく帰してしまった。それ以来、何かにつけてアキラを敵視している。
垂水 英一 (たるみ ひでかず)
紅粉アキラのクラスメイトで友人の男子。垂水物産グループの社長の息子で、「有馬の若殿」と呼ばれている。アキラとは初等科6年からの付き合いで、同じサッカークラブでレギュラーとして活躍していた。頭が良く女子に人気が高い。
長名 小子 (おさな ちいこ)
紅粉アキラのクラスメイトで友人の女の子。犬山出生とは、席が隣になったことがきっかけで仲良くなる。身長が低く、見た目も子供のように見えるため、初対面で出生に犬山継人と間違われた。他人の机に油性マジックで文字を書いてしまう癖がある。
桜井 ひな子 (さくらい ひなこ)
有馬学園初等科で犬山継人の担任を務める教員の女性。血液が苦手なため、解剖の授業を推し進める沢野を毛嫌いしている。継人の兄である犬山貴人に恋心を抱いており、飲み会に誘うなど積極的に接触を図っている。
沢野 (さわの)
有馬学園高等部で生物科の教員を務める中年の男性。学園では変人として有名。全国で5本の指に入るほどの解剖の権威で、国立大学からも誘いを受けているが、自由に研究をしたいという理由で断っている。生物室には自作のホルマリン漬けの標本を多数所持している。
森島 (もりしま)
有馬学園高等部で数学科の教員を務める男性。サッカー部の顧問も務めている。髭の剃り跡が濃く、眼鏡をかけた風貌をしている。傾いたサッカー部を救うため、とある条件をつけて、垂水英一と犬山出生を助っ人として一時的に入部させた。
部長 (ぶちょう)
有馬学園高等部でサッカー部の部長を務める男子。サイドから後頭部にかけてを刈り上げた髪形をしている。弱小チームを支えてきたプライドもあって、助っ人として入部して来た垂水英一と犬山出生の2人を快く思っていない。
ヨシオ
荒川商専サッカー部の男子。有馬学園サッカー部との試合を間近に控えたある日、ちゃんぽん屋で紅粉アキラをナンパする。しかし、適当にあしらわれ、返り討ちにされてしまった。それ以降、もともと金持ちが嫌いなこともあり、有馬学園サッカー部を強く恨んでいる。
場所
有馬学園 (ありまがくえん)
紅粉アキラらが通う学校。全国でも有数の私立学園。初等部、中等部、高等部合わせて5000人もの生徒が通う。偏差値の高い進学校でありながら、自由闊達な校風で人気が高く、入学するには十数倍もの難関を乗り越えなければならないといわれている。