虎子、あんまり壊しちゃだめだよ

虎子、あんまり壊しちゃだめだよ

『歌うヘッドフォン娘』に次ぐ、ぬじまの連載作品。1話完結形式。全国の不良が集まる高校が舞台で、超怪力ゆえに孤立してしまう、弱気な女子高生の虎沢愛子(虎子)が主人公。転校をきっかけに友だちを作りたい虎子と不良四人組の交流を描いた学園セクシーコメディ。白泉社「ヤングアニマル嵐」2016年No.12から2018年No.7まで連載。なお、単行本第2巻(最終巻)には描き下ろし1話を収録している。

正式名称
虎子、あんまり壊しちゃだめだよ
ふりがな
とらこ あんまりこわしちゃだめだよ
作者
ジャンル
不良・ヤンキー
 
ギャグ・コメディ
レーベル
ヤングアニマルコミックス(白泉社)
巻数
全2巻完結
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最強ぼっち少女と不良四人組

本作の舞台となるのは私立大葵学園。全国の不良や問題児の最終集積地といわれる高校の1年E組に、虎沢愛子(虎子)が転校してきたことから物語は始まる。虎子は生まれつき超怪力の持ち主で、無意識に物を壊したり、人に怪我(けが)をさせたりしてしまうため、周囲から避けられ友達が一人もいなかった。すっかり臆病になってしまった虎子だが、転校を機に友達が欲しいと切に願っている。そんな虎子を迎えるのが、鷹野をリーダーとする不良四人組である。本作は、虎子を倒そうと躍起になる四人組と虎子が、ドタバタ騒動の末に絆(きずな)を深める姿を、お色気を交えながら描いていく。

学園で起こる、数々のセクシーハプニング

クラスメイトや教師を半殺しにした、熊を倒したなどの噂とともに、虎子は転校してくる。しかし、噂とは正反対に、震えながら自己紹介をする気弱な虎子に、不良四人組のリーダー、鷹野は喧嘩(けんか)を売る。一方的に殴られる虎子だが、鷹野の拳を止めていた手が滑り、鷹野の制服を破いてしまう。乳房が丸出しになった鷹野は、ゆっくりとしゃがみ、シクシクと泣き出す。突っ張っていても根っこは乙女なのである。こうしたハプニングによるお色気シーンの他、更衣室に下着泥棒が出没するといった、学園ならではのエピソードもある。

登場人物・キャラクター

虎沢 愛子 (とらさわ あいこ)

私立大葵学園1年E組に転入してきた女子高生。金髪、大柄な体格、巨乳が特徴。ビルを破壊したり熊を倒したりできる超怪力の持ち主。人を傷つけることを恐れ、臆病な性格になってしまった。なお、虎子の怪力を軽くいなす、少年のような外見をした35歳の兄がいる。怪力のせいで周囲から猛獣扱いされてきたが、転校をきっかけに友達を作ろうとする。担任教師の勧めで、鷹野が部長を務める「飼育部」に入部する。兎洞萌に「虎子」というあだ名を付けてもらったことをすごく喜んでいる。

鷹野 (たかの)

私立大葵学園1年E組の女子高生。黒のロングヘアーが特徴で、不良四人組のリーダー。猫を愛(め)でるだけの「飼育部」の13代目部長でもある。家は貧乏で、十人の弟妹の面倒を見ている。また、格闘技ジムに通っており、鋭い蹴りやパンチが得意技。虎沢愛子にたびたび勝負を挑むが、いつも返り討ちに合う。あだ名は「タカちゃん」。

兎洞 萌

私立大葵学園1年E組の女子高生。ワンサイドアップのロングヘアーと左目下のハートマークが特徴。鷹野をリーダーとする不良四人組の一人。猫を愛でるだけの「飼育部」の部員でもある。鷹野にローターを仕込まれていることから「ローター」と呼ばれる。明るく屈託のない性格で、虎沢愛子に「虎子」というあだ名を付けた。

猿間 (えんま)

私立大葵学園1年E組の女子高生。ツーブロックの髪型、ギザギザの歯、ライダーズジャケットなどが特徴。鷹野をリーダーとする不良四人組の一人。猫を愛でるだけの「飼育部」の部員でもある。友達思いな面があり、虎沢愛子(虎子)のせいでケガをした兎洞萌の仇(かたき)を討つため、虎子に勝負を挑む。あだ名は「エンマ」。

雀森 ことね (すずめもり ことね)

私立大葵学園1年E組の女子高生。ロングヘアーと特攻服が特徴の幼児体型のちびっこ。鷹野をリーダーとする不良四人組の一人。猫を愛でるだけの「飼育部」の部員でもある。エセ広島弁で相手を罵り、お小遣いを貯めて買った木刀の村正での攻撃が得意技だが、ケンカは弱い。あだ名は「スズメ」。

書誌情報

虎子、あんまり壊しちゃだめだよ 全2巻 白泉社〈ヤングアニマルコミックス〉

第1巻

(2017-11-29発行、 978-4592162216)

第2巻

(2018-08-29発行、 978-4592162223)

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