フラッシュ! 奇面組

フラッシュ! 奇面組

新沢基栄の代表作である、ハイテンションなナンセンスギャグ漫画「奇面組」シリーズのリバイバル作品。ストーリーは、留年した「奇面組」メンバーが、再度中学3年生として学園生活をスタートさせるところから始まる。各エピソードは新規に作られたオリジナルのもので、奇面組が高校に進学して以降の物語も描かれている。「月刊少年ガンガン」2001年10月号から2005年6月号にかけて連載された作品。作者の健康状態から連載が中断し、未完となっている。

正式名称
フラッシュ! 奇面組
ふりがな
ふらっしゅ きめんぐみ
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

一応中学に通う3年生の河川唯宇留千絵は、ごく普通の女の子。だが、同級生には一堂零をはじめ、変な顔の名物集団「奇面組」がいて、何かと問題を起こしていた。結と千絵は奇面組の奇行に振り回されながらも、どこか憎めない彼らに魅力を感じるのだった。そんな「奇面組」の面々は、スポーツ万能集団「腕組」、喧嘩無敵集団「番組」など、さまざまな集団を巻き込みながら、学校中を騒ぎの渦に巻き込んでいく。

登場人物・キャラクター

一堂 零 (いちどう れい)

一応中学の3年生で、名物集団「奇面組」のリーダー。子供っぽい性格で、突拍子もないことを思いついては実行していく。身体が異常に柔らかく、首が360度回るなど常人離れした動きを見せることも多い。馬鹿馬鹿しい言動で、同級生はもちろん「奇面組」の他のメンバーを呆れさせることも多いが、なんだかんだでグループをまとめている。

河川 唯 (かわ ゆい)

一応中学の3年生で、「奇面組」と同じクラス。宇留千絵の親友で、2人で共にいることが多い。愛らしい容姿で男子から人気があるが、かなりマイペースで天然な性格の持ち主。なぜか問題児集団の「奇面組」、なかでも特に一堂零に惹かれており、千絵からも不思議に思われている。一応高校進学後も、千絵や「奇面組」と同じクラスになった。

冷越 豪 (れいえつ ごう)

一応中学の3年生で、名物集団「奇面組」のメンバー。酒やプロレスが好きな男っぽい性格をしている。短気で喧嘩っ早く、相手が教師であろうと構わずプロレス技を仕掛ける。一方で、状況が悪くなるとその場をごまかして逃げようとする、小心でちゃっかりした一面もある。

出瀬 潔 (しゅっせ きよし)

一応中学の3年生で、名物集団「奇面組」のメンバー。常に歯が出ている変な顔のためまったくモテない。女好きでスケベな話を好むが、実際はかなり純情。名前のとおり、「奇面組」メンバーのなかでは珍しく出席状況が良く、遅刻が少ない。またメンバー内では最も冷静で、常識も比較的わきまえている。

大間 仁 (だいま じん)

一応中学の3年生で、名物集団「奇面組」のメンバー。いつも笑っているようなめでたい顔つきをしており、親しくない人には「ふざけている」と受け取られることも多い。大変な食いしん坊で、ぐうたらな性格。鼻から水を吸って口から噴射し、ジェット機のような推進力を得るなど、超人的な技も持つ。

物星 大 (ものほし だい)

一応中学の3年生で、名物集団「奇面組」のメンバー。おかっぱ頭で、女っぽい言動をとるため「オカマの大」と呼ばれている。涙もろくきれい好きで、手芸などの女らしい趣味を持つ。力を使う作業が苦手で、寝姿も色っぽい。一方で一人称に「僕」を使うなど、本人としてはとりたてて女性を意識しているわけではない。

宇留 千絵 (うる ちえ)

一応中学の3年生で、「奇面組」と同じクラス。河川唯の親友で、2人で共にいることが多い。本人は自分のことを「人一倍大人しいおしとやかな女の子」と思っているが、実際はおしゃべりでおっちょこちょいな性格。「奇面組」との関わりが多いせいで、自分まで周囲から変な目で見られていることを気にしているが、その視線のすべてが「奇面組」のせいというわけでもない。

伊狩 増代 (いかり ますよ)

一応中学3年10組の担任で、国語担当の女性教師。受け持ちクラスにいる「奇面組」は、遅刻をはじめ問題行動が多いためいつも手を焼いている。真面目だが厳しい先生で、怒った時の暴れようは「イカリコング」として恐れられている。同僚の石砂拓真とは相思相愛。

石砂 拓真 (せっさ たくま)

一応中学3年9組の担任で、体育担当の男性教師。リーゼントカットが特徴の男らしい先生で、クラス対抗競技においては審判を務める場面も多い。同僚の伊狩増代と相思相愛で、伊狩を手伝う名目で授業を抜け出すような一面もある。

真実 一郎 (しんじつ いちろう)

一応中学3年生で、「奇面組」と同じクラス。河川唯に想いを寄せており、彼女を追いかけて一応中学まで転校してきた。一途な性格で、ほとんどストーカーのように執心しているが、唯にはまったく関心を持ってもらえない。「奇面組」のようになれば振り向いてもらえるのではないかと「奇面組」の真似を始めた結果、試験で赤点を取ってしまう。

若人 蘭 (わかと らん)

一応高校1年10組の担任。英語担当の新任女性教師。高校進学後の「奇面組」を受け持つ先生。伊狩増代の後輩にあたるが性格はまったく異なり、実におしとやか。お嬢様育ちのため世間知らずで、電車の乗り方も知らないほどだった。「奇面組」の強烈な顔面は彼女にとってあまりにも刺激が強く、初めて見た時には失神してしまう。

事代 作吾 (じだい さくご)

一応高校1年10組の副担任で、体育担当の男性教師。時代遅れの熱血教師で、卒業生のお礼参りを受けて入院していたため、1学期途中から学校へやってくる。退院後の最初の出勤時に、若人蘭に一目惚れした。水泳の授業ではふんどし姿で泳ぐ。

物月 珠実 (ものづき しゅみ)

一応高校で、「奇面組」と同じクラスになった女子生徒。くせ毛が特徴で、好奇心が強く変わったものが好き。スケ番集団の「御女組」にも物怖じせずに注意するなど、肝の据わった一面もある。

織田 魔利 (おだ まり)

一応高校で、「奇面組」と同じクラスになった女子生徒。気が強くプライドの高いお嬢様気質で、ずけずけとものを言うため男子からは近寄りがたく思われている。スケ番集団の「御女組」にひるむなど、度胸は物月珠実に敵わない。

二階堂 面一 (にかいどう めんいち)

一応高校で、「奇面組」と同じクラスになった男子生徒。剣道初段の実力者で、精悍な顔つき。ピンチに陥った女子を助けようとするなど行動も男らしく、女子から人気がある。真実一郎から対抗意識を持たれ、何かとよく張り合っている。

集団・組織

奇面組 (きめんぐみ)

一応中学3年10組の、変な顔の男子5人のグループ。学校の成績は悪く、出瀬潔以外は遅刻ばかりしている。そのため、5人揃って留年してしまい、物語は彼らが再び中学3年生になるところから始まっている。遅刻しないように前日夜に学校に忍び込んで宿泊しようとするなど、常識を外れた行動から、校内では「変態」として有名。

腕組 (うでぐみ)

一応中学3年9組の、スポーツ万能男子5人のグループ。リーダーは雲童塊(うんどうかい)。普段は目立たないが、体育の授業などでは高い身体能力を見せることができる。女子からの人気も色男組に次いで高いが、成績は不振で「奇面組」同様に留年している。

色男組 (いろおとこぐみ)

一応中学3年3組の、美男子5人のグループ。リーダーは切出翔(きれいでしょう)。非力でスポーツは苦手だが、名物集団同士で対抗戦をする時は、ファンの女子たちを味方につけて戦いを有利に進める。成績は悪く、「奇面組」同様に留年している。

番組 (ばんぐみ)

一応中学3年4組の、不良男子5人のグループ。リーダーは似蛭田妖(にひるだよう)。喧嘩は無敵であり、学校中から恐れられつつも、頼もしく思われている。校内の対抗戦では、審判の目を欺いて反則行為をしてでも勝ちにいく。成績不振から「奇面組」同様に留年している。

御女組 (おめぐみ)

一応中学3年7組の、スケ番女子5人のグループ。リーダーは天野邪子(あまのじゃこ)。度胸があり、どんな場面でも堂々としている。校内の対抗戦では、悪知恵を働かせて他の名物集団を妨害する。成績が悪く、「奇面組」同様に留年した。

場所

一応中学 (いちおうちゅうがく)

「奇面組」などが通う中学校で、宇留千絵いわく「人数だけは多い学校」。多数の名物集団が在籍しているだけではなく、校長自ら校庭での雪祭りを企画するなど、生徒のみならず教師陣も個性的である。伊狩増代は元々この学校の出身。

一応高校 (いちおうこうこう)

一応中学卒業後、河川唯らはレベルの高い応生高校、「奇面組」たち名物集団は落ちこぼれ校の一先高校を受験した。全員、受験した高校には合格したものの、一先高校は経営不振から廃校となり、応生高校と合併。名称を合わせて一応高校となり、主要人物は揃って同じ高校に通うことになった。

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