概要・あらすじ
一応中学3年10組の個性的な顔立ちをした中学生5人組、通称奇面組。彼らは予測不能な人間離れした奇行を繰り返し、自分の個性を堂々とさらけ出し 教室を大混乱に陥れる落第生だった。そんな奇面組のリーダー、一堂零が気になる転校生の河川唯や、腕組、色男組といった他クラスの名物集団たちによって、学校はさらに大混乱。
登場人物・キャラクター
一堂 零 (いちどう れい)
『3年奇面組』の主人公奇面組のリーダー。通称、「まゆなしの零」。性格はつかみどころがなく、「性格無比、無敵の要注意人物」。何度も留年しており、修学旅行も3回行った。奇面組の中でも最年長らしい。実家は「おもちゃの一堂」。必殺技「筋肉大移動」で筋力を一極集中させることで、時には腕組以上の運動能力を持つ。他にも、5人そろって変顔を見せる「奇面フラッシュ」がある。 泳ぐ時は水に拒否反応を起こさせ、水から放り出されることで進む。後にこの泳法を改良して水面ワープを編み出す。河川唯と同じクラスになってからは、クラス委員長に任命される。
冷越 豪 (れいえつ ごう)
通称、「まなこの豪」。厚顔無恥、不感症、口が悪く、酒と人を殴るのが好きな、奇面組のナンバー2。中学生らしくない、濃い体毛を全身に生やす。手足の裏にも生えており、水面をアメンボのように歩くことができる。実家は酒屋で、一升瓶を一気飲みする程の酒豪。
出瀬 潔 (しゅっせ きよし)
通称、「むき歯の潔」。無類のスケベ、変質狂で女に弱く、名前の通り出席がいいのだけが取り柄。他のメンバーが遅刻する中、彼だけは普通に通学している。実家は風呂屋。ただし番台に立たせてもらったことはない。泳ぐ時は平泳ぎだが、逆方向に進んでしまう。
大間 仁 (だいま じん)
通称、「えびすの仁」。ぶさいく、怠慢、超楽天主義を誇り、食べることと寝ることと休むことが趣味。実家はケーキ屋。食べ物のこととなると冷酷となり、給食を横取りした一堂零に笑顔で蹴りを入れるほど。泳ぐ時は鼻から水を吸って、口から噴射することで進む。
物星 大 (ものほし だい)
通称、「おちょぼ口の大」。乙女チック、オカマチック、露出狂という変わり種で感動するとすぐ泣く。実家は本屋。泳ぐ時は蛇のように体を左右にくねらせて進む。
骨 岸無造 (ほね きしむぞう)
骨組のリーダー。学力優秀、成績上位、勉強命のモーレツガリ勉生故に異性や遊びをタブーとする。卒業式では代表として答辞を読んだ。各クラスの「組」の中でまともに卒業できた数少ない「組」。
切出 翔 (きれいで しょう)
色男組のリーダー。人間が軽く、自信過剰で学校内の女の子は自分たちの物だと思っている節がある。河川唯にモーションをかけるが、全く相手にされず「奇面組の方が魅力がある」と言われショックを受ける。オシャレやナンパに精を出していたため学力は高くなく、受験にも失敗して留年。
似蛭田 妖 (にひるだ よう)
番組のリーダー。校内のあらゆる権力に反発するが、暴力の通じない奇面組は苦手。河川唯に惚れるが、相手にされていない。受験では試験官を殴って不合格。留年する。
天野 邪子 (あまの じゃこ)
御女組のリーダー。長髪に長いスカートで、常にタバコをくわえている。名前の通り、世の中の様々な物が気に入らない天邪鬼。特に陽気に振舞っている者を見ると腹が立つ。奇面組が遅刻の常習犯なら、御女組は早退の常習犯。放課後は音楽室をディスコに見立てて踊るなどしている。珍しいディスコアルバムを見ると機嫌が直る。 水泳は得意。
雲童 塊 (うんどう かい)
色男組に次いで女子には人気のある、腕組のリーダー。運動神経は抜群だが、それ以外はまるでダメ。授業中も筋トレをするなど、努力を惜しまない。パワーリストやパワーアンクルなど体に重りを付けて日夜トレーニングをしている。校内バスケ大会で、奇面組から受けたダメージが大きく、時々フラッシュバックして幼児化する。 受験でその症状が起き、不合格となり留年。
伊狩 増代 (いかり ますよ)
3年10組の担任で、国語担当。男勝りな24歳独身。口より手が出る性格。問題児たちに毎回頭を悩ませている。奇面組卒業後は応生高校の教師として一応中学を退任するが、応生高校が一先高校と合併し、一応高校となったので再び奇面組と一緒になる。
色音 好 (いろおと こう)
3年3組・色男組の担任。代講専門。軽薄短小。切砂拓真先生とは相性が悪く、何かと反目する。モデルとなったのは当時の編集部に居た奥脇記者とのこと。
切砂 拓真 (せっさ たくま)
3年9組の担任で、体育担当。水泳の授業となると毎年見学にやってくる伊狩増代に何も言わずデレデレするなど、伊狩先生に気がある様子。腕組卒業後は一先高校の教師として一応中学を退任。その後は一応高校の教師となる。
小蝶 先生 (こちょう さきお)
一応中学の校長。瓶底メガネに分厚い唇を持つ迫力のあるキャラクター。選別された教師によって問題のある生徒たちをテストし、他の生徒への悪影響が著しい場合は退学か長期停学にする「怒組」を結成した。造形は弓月光が過去に描いた作品から拝借したもの。
河川 唯 (かわ ゆい)
2年10組。一応中学に転校してきた。個性的な奇面組に何故か好意を持ち、色男組や腕組など、女子に人気のあるクラスにはあまり反応せず、個性的な人を好む。授業中にトイレに行く癖があり、いつも10時にトイレに通う。父親は売れない画家で、母親は病気でふせっている。弟が一人。3年に進級してからは、クラスの副委員長を務める。 卒業後は応生高校へ入学するが、統廃合で一応高校に入学。
宇留 千恵 (うる ちえ)
2年10組。転校してきた河川唯の親友。愛読書は超スペクタクル恋愛物。一度盲腸になり、河川唯と奇面組が見舞いに行ったが、笑わせすぎて傷口が開き再手術となった。実家はフラワーショップ「うる」。卒業後は応生高校へ入学するが、統廃合で一応高校に入学。
ひまわり・ちゅーりっぷ兄弟 (ひまわりちゅーりっぷきょうだい)
マスコット的に作中に時々登場する兄弟。兄はひまわり、身長210センチ、体重200キロ。弟はちゅーりっぷ、身長200センチ、体重200キロ。土工風の格好をしており、通行人に因縁をつけるなど傍若無人なヤクザ者。セリフの文字に大小が付けられており、おそらく独特のイントネーションでしゃべっている。番外編ではプロレス会場に乱入し、猪血とハンセンを一撃でノックアウトしている。
建前 正義 (たてまえ せいぎ)
取組のリーダーで生徒会長。積極的に生徒会の仕事をこなすが、全ては内申書のため。生徒会副会長の白毛鳥洋子とは幼馴染で恋人同士。洋子は都合が悪くなると貧血を起こす。ちなみに彼のことを「チチにいちゃん」と呼ぶのは洋子だけ。
目出物 雄三 (めでもの ゆうぞう)
3年5組の担任。手抜きを嫌い、手抜きをすると眉間にしわを寄せて顔面どアップで威圧する。
一堂 啄石 (いちどう たくせき)
一堂零の父親。おもちゃの一堂の主人。通りがかる子供に無理やりおもちゃを買わせようとする大人げない大人。
一堂 霧 (いちどう きり)
一堂零の妹。母が亡くなった後、一堂家の食事の面倒をみている。小学生。
議題 進 (ぎだい すすむ)
成雪(なりゆき)と共に緊急会議の議長を務める。入場する際には『宇宙戦艦ヤマト』の曲を流さないと入れない。
真実 一郎 (しんじつ いちろう)
河川唯が転校前に居た与鴨中学からの転校生。過去に唯に強烈なアタックをしたが振られ、理想の男性になって再び一応中学へ転校してきた。性格は強引で自己中心的。やれば何でもできる体質のため、空手から変態まで身につけている。新聞配達のアルバイトをしている苦学生。
高望見 千 (たかのぞみ せん)
3年多組のリーダー。特に当たり障りのない地味な顔をしている。危ない橋を渡らず、人同じレールを踏み外すことなく巧みに世渡りしようとしている。奇面組と同じ3年10組だが、一堂零たちにも顔を覚えられていなかった。一先高校への受験で偶然に出会う。一先高校へは合格したものの、奇面組と一緒になるくらいならと入学を辞退、代わりに奇面組が繰り上げで合格した。
子役締 ひろ (こやくしまる ひろ)
婦組のリーダー。あどけない顔を武器に、男を手玉にとってゲーム感覚でからかって遊んでいる。しかし、奇面組には全く通じなかった。
集団・組織
一応中学校 (いちおうちゅうがっこう)
『3年奇面組』に登場する学校。奇面組などが通っている中学校。校長は小蝶先生。なぜか『勇者ライディーン』や『マジンガーZ』などの巨大ロボが校舎越しに並んでいる時がある。
一応高校
『3年奇面組』に登場する学校。奇面組などが合格した一先高校が教師不足と経営難から廃校になり、姉妹校である応生高校と合併し、一先+応生-先生=一応ということで新設された高校。伊狩増代や切砂拓真などの教師も転任して、変わらぬ高校生活を送ることになる。
その他キーワード
奇面フラッシュ (きめんふらっしゅ)
『3年奇面組』に登場する技。奇面組のメンバーが一斉に振り向き、その顔の力で圧倒する技。振り向いた瞬間、何故か顔が光る。奇面組以外のメンバーでも披露したことがあるが、正規のメンバーでやったものよりは威力が低い。