ブラック・ジャック~黒い医師~

ブラック・ジャック~黒い医師~

無免許の天才外科医であるブラック・ジャックがさまざまな患者と相対する様子を描く1話完結の医療漫画。手塚治虫『ブラック・ジャック』のリメイクであり、各話のストーリーは原作をなぞっているが、携帯電話など小道具が現代風にアレンジされているほか、登場人物の一部は山本賢治の別作品『カオシックルーン』のキャラがスターシステムで登場している。

正式名称
ブラック・ジャック~黒い医師~
ふりがな
ぶらっく じゃっく くろいいし
原作者
手塚 治虫
漫画
ジャンル
医療
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概要・あらすじ

無免許ながら天才的な腕を持ち、患者から法外な治療費を請求する外科医、ブラック・ジャック。彼の前には、治る見込みのない患者に安楽死を提供する死の医者ドクター・キリコ、外科手術を否定する鍼師琵琶丸や超能力者ハリ・アドラといった思想の異なる同業者から、最新の科学理論に基づく脳移植手術を受けることになったシカのナダレ、虐殺事件に関わった軍人ケネス、脳のケガで認知に障害を負っている庄造といった患者まで、さまざまな人間が現れる。

登場人物・キャラクター

ブラック・ジャック (ぶらっくじゃっく)

本名は黒男。無免許だが天才的な腕を持つ男性医師(外科医)で、治療の際には法外な料金を請求するため、医学界からは忌み嫌われている。右半分のみが白髪の髪と、顔を斜めに二分する大きな手術痕の左半分が黒い皮膚となっている顔、常に羽織っている黒いマントが特徴。顔と白髪については、幼少時にずさんな不発弾処理が原因で瀕死の重傷を負った際の手術と恐怖によるものである。

ピノコ

ブラック・ジャックの助手的な存在である幼い見た目の少女。ピノコ自身は、ブラック・ジャックの妻で18歳だと主張している。ある女性の中にあった畸形嚢腫を、ブラック・ジャックが合成樹脂や合成繊維でつなぎ合わせるように整形して生まれた存在。「先生」を「ちぇんちぇー」と発音したり、「◯◯なのよさ」というような舌足らずの喋り方をしたりするのが特徴。 また、驚いた時などに、両手を頬に押し付けながら「アッチョンブリケ」と叫ぶ癖がある。

ドクター・キリコ (どくたーきりこ)

左目の眼帯と痩せこけた頬が特徴の男性医師。助かる見込みのない患者に安楽死を提供しているため、ブラック・ジャックからは「殺し屋」と忌み嫌われている。これは、元軍医で、劣悪な環境で治る見込みのない兵士を安楽死させたところ喜ばれたという経験から来るもの。ただし、「俺だって医者のはしくれだ。 命が助かるにこしたことはない」とも語っており、あくまでも安楽死は最終手段と位置づけている。常に助手の少女を従えており、また、ユリという名の妹がいる。

ドクター・キリコの助手 (どくたーきりこのじゅしゅ)

ドクター・キリコの助手をしている少女で、常に付き従って荷物持ちをしているほか、キリコが患者を安楽死させる時に使う機械の操作や、キリコのボディーガードもこなしている。メイド服のような服装と、極端に鋭い目つきが特徴。無口で一切しゃべらないため、名前等は不明。原作には登場しない本作オリジナルキャラクター。

琵琶丸 (びわまる)

盲目の鍼師である男性。病人の前に突然現れては、無料でハリを打って去っていく。その腕は非常に高いが、外科手術を全否定するなど独善的なところもある。針を見ると発作を起こす不安神経症の少年にそうと気付かずハリを打ってしまい、ブラック・ジャックに助けられる。

ユリ

ドクター・キリコの妹である女性。南米で謎の伝染病「グマ」に感染し、自らを安楽死させようとしていたキリコを助けるため、ブラック・ジャックに手術を依頼する。

ハリ・アドラ (はりあどら)

超能力者であり医師である男性。国籍等は不明。患者の体内から素手で末期癌の部分を引きずり出し、しかも患者には傷一つ残さないというような、本物の超能力による「心霊手術」を行う。念動力を使って手も触れずにメスなどの金属を捻じ曲げることも可能。ブラック・ジャックとの対決を記事にしようとする記者に唆され、ブラック・ジャックの手術現場へ現れた。

ナダレ

『ブラック・ジャック~黒い医師~』に登場するシカ。大江戸大悟の弟のような存在であり、彼の発見した「大脳のD・O効果」に基づくブラック・ジャックの大脳移植手術を受け、知能・体格ともに凄まじい成長を遂げた。しかしその過程で実験場を脱走して山に逃げ込み、山の工事現場で働く人間を次々と殺害する存在になってしまう。 脳が胸に移植されているため、頭を撃っても死に至らない。

大江戸 大悟 (おおえど だいご)

大脳を頭蓋骨から腹の中などもっと広い場所に移植して高度に発達させるという「大脳のD・O効果」を発見したことでノーベル医学賞を受賞した男性科学者。天涯孤独の身であり、シカのナダレを弟のようにかわいがってきた。ハカナという恋人がいる。

ハカナ

大江戸大悟の恋人である女性。大悟との婚約を控えていたが、彼の家に向かう途中で巨大シカのナダレに襲われ死亡。大悟にナダレを殺す決意をさせることになる。スターシステムにより、作画の山本賢治の別作品『カオシックルーン』のヒロインである夏樹ハカナが配役されている。

ケネス

アメリア国陸軍の軍人である男性で、階級は大尉。どんな攻撃でも死なない「魔王(サタン)」と呼ばれている。ナツメ共和国の国境紛争地帯・クラン村において、罪のない村人を火炎放射器で虐殺するという事件を起こしたことで悪名高い。頭の銃槍に残った弾の破片を摘出する手術のため、ブラック・ジャックの所へやってくる。

庄造 (しょうぞう)

ブラック・ジャックに往診を頼んだ成人男性。不動産屋に騙されるようにして売られた土地で地すべり事故に遭い、妻と子供二人を失って自身も頭に大怪我を負った。その際の後遺症による脳血腫で現実が認識できなくなっており、ネコが妻子の姿に見えている。

井立原 (いたちはら)

ブラック・ジャックが追い求めている仇の一人である男性。20年前、宅地開発の会社に勤務していた際にずさんな不発弾処理作業に関わっており、これがブラック・ジャックの母親が命を落とす事故の原因となった。その復讐のため、ブラック・ジャックによって地雷だらけの小島に置き去りにされる。 スターシステムにより、作画の山本賢治の別作品『カオシックルーン』のキャラクターである六反田シグマが配役されている。

姥本 琢三 (うばもと たくぞう)

ブラック・ジャックが追い求めている仇の一人である老人男性。20年前にずさんな不発弾処理作業に関わっており、これがブラック・ジャックの母親が命を落とす事故の原因となった。復讐のためにブラック・ジャックが居場所を突き止めた時にはガンが全身に転移しており、意識さえない寝たきりの状態になっていた。

クレジット

原作

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