天才・凪誠士郎が主人公の公式スピンオフ
本編『ブルーロック』(原作:金城宗幸、作画:ノ村優介)は、講談社「週刊少年マガジン」2018年35号より連載のサッカー漫画。2021年度、第45回講談社漫画賞(少年部門)を受賞した後、小説やテレビアニメのほかさまざまなメディアに展開された人気作である。そのスピンオフである本作の主人公は、2022年7月に「マガポケ」で開催された第1回キャラ人気投票で3位になった凪誠士郎。単行本巻末に寄せられた原作者・金城宗幸のメッセージによると、「僕がカッコいいと思う人間の全てを詰め込んだキャラクター」で「本編で描ききれなかった日常や場面、心の中」を描いているという。なお、本作の漫画を担当した三宮宏太は、本編の制作スタッフだったこともあり、作風や絵柄に違和感がない。本編の作画・ノ村優介も「クオリティーの高いスピンオフ」「最高以外の何者でもない」と単行本巻末で称賛している。
サッカー×デスゲームのエゴイストFWサッカー漫画
本作の舞台となるのは、本編同様「青い監獄(ブルーロック)」と呼ばれる育成寮。日本をW杯優勝に導く、革命的なストライカー1人を選ぶため、300人の18歳以下のストライカーを招集。「ブルーロック」に軟禁状態のうえ、数々の試験で選手をふるいにかけていく。育成寮の全員がライバルでありFWという、サバイバルデスゲームのような作風から「史上最もイカれたサッカー漫画」と話題を呼んだ。本作の主人公・凪は、初登場時はサッカー未経験者。おまけに「生きるのもめんどくさい」という怠け者。そんな凪をサッカーに引きずり込んだのが同級生の御影玲王。凪の「天才」を見抜いた玲王は本作のもう一人の主人公ともいえる。
本編の主人公・潔世一との戦いで覚醒する凪
凪は「めんどくさい」が口癖の少年で、サッカーに対してもまったく興味を持っていなかった。「ブルーロック」に入寮する際も、玲王の「絶対に退屈させない」という言葉でしぶしぶ入ったほどである。以後の試験でもやる気を見せなかった凪だが、本編の主人公・潔世一との出会いで気持ちが一変する。一次選考の「総当たりリーグ戦」で潔が所属するチームZと対戦した時である。凪は、勝ち目がないのに反撃してくる潔たちのことが理解できないでいた。しかし、彼らの熱量と猛攻にしだいに心が動かされ、初めてサッカーに熱くなる。試合はチームZの勝利に終わり、凪は初めての敗北と悔しいという感情を知る。それ以降、凪はどんな自分が未来に待っているのかを知りたいと考えるようになり、サッカーにのめり込んでいく。
登場人物・キャラクター
凪 誠士郎 (なぎ せいしろう)
白宝高校2年生、17歳の男子。薄いグレーの髪が特徴。「めんどくさい」が口癖で、授業中はほとんど寝ており、起きているときはゲームばかりしている。ある日、落としたスマホを足でトラップしたところを、同級生の御影玲王に目撃され、半ば強引にサッカーに誘われる。玲王の見立て通り、初心者ながら驚くべきサッカーの才能を見せ、日本フットボール連合から、W杯優勝を目指す育成寮「ブルーロック(青い監獄)」へ、玲王とともに招かれる。ブルーロックではチームVに所属。ずば抜けたトラップ能力の高さで活躍する。
御影 玲王 (みかげ れお)
白宝高校2年生、17歳の男子。大企業の御曹司(おんぞうし)。何不自由のない生活と将来を約束されているが、自分の手で人生を切り開きたいと考え、W杯優勝を目指す。ある日、凪誠士郎が、落としたスマホを足でトラップしたところを目撃。凪に才能を見出し、強引にサッカーに誘う。ディフェンス能力、ドリブル、ゲームメイクなど、すべてにおいて平均を大きく上回る器用さを持つ。日本フットボール連合から、W杯優勝を目指す育成寮「ブルーロック(青い監獄)」へ、凪とともに招かれる。ブルーロックではチームVのリーダー格として活躍する。
クレジット
関連
書誌情報
ブルーロック-EPISODE 凪- 6巻 講談社〈講談社コミックス〉
第1巻
(2022-10-17発行、 978-4065289815)
第2巻
(2023-03-16発行、 978-4065309308)
第3巻
(2023-09-14発行、 978-4065328439)
第4巻
(2024-04-17発行、 978-4065351710)
第5巻
(2024-07-17発行、 978-4065361634)
第6巻
(2024-11-15発行、 978-4065374320)