プリマックス

プリマックス

ひょんなことから大金を手にした男子高校生の内森モン太が、親友の岬ツバメや篠原竹雄と共に宇宙一カワイイ女装アイドルを目指して奮闘する様子を描く。男子高校生の青春と「カワイイ」をテーマにした青春コメディ。「週刊ヤングジャンプ」2015年21・22号から2017年21号にかけて連載された作品。

正式名称
プリマックス
ふりがな
ぷりまっくす
原作者
柴田 ヨクサル
漫画
ジャンル
ギャグ・コメディ
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

第1巻

山でツチノコを発見して1億円を手に入れた男子高校生の内森モン太は、長年の願いを叶えるべく、親友の岬ツバメ篠原竹雄に声を掛けて100万円を渡す。大金に目がくらんでモン太の頼みを聞き入れた二人は、彼にうながされるまま校舎裏でダンスの猛特訓を開始する。後日、いつものようにモン太とダンスの練習をするために校舎裏にやって来たツバメと竹雄は、そこで見知らぬツインテールの美少女と遭遇する。その美少女の正体は、女装して別人のように変身したモン太だった。実はモン太は女装してアイドルになることが夢で、そのためにツバメと竹雄と三人で文化祭のステージに立ち、かわいく装って踊ることを目的としていたのだ。困惑するツバメと竹雄に対し、モン太はさらに100万円を追加で渡して説得を試みる。一方、お金に釣られて渋々協力していたツバメと竹雄だったが、モン太といっしょにいるうちに、女装やダンスの楽しさにどんどん取り憑かれていく。次第に二人はモン太と同じ夢を持つようになり、一度しかない青春を「究極のカワイイ」に捧げることを決意し、さらに特訓に励むようになる。後日、モン太の要望どおり女装して学園祭のステージで大成功をおさめた三人は、さらなる高みである「カワイイの星」を目指し、時には周囲を巻き込みながら夢に向かって突き進んでいく。

第2巻

内森モン太の夢と情熱から始まった男子三人による「カワイイ」の追求は、マネージャーを名乗る時置銀河子を仲間に加え、ますますヒートアップしていた。そんな中、モン太はマスクをしながらダンスの練習に励む謎の少女、アイサキアオと出会う。アオのダンスに感動したモン太は、彼女とどちらがかわいく踊れるかの勝負をすることになる。モン太はアオを学校の屋上に連れて行き、今度は女装姿でダンス勝負を挑む。しかし、プロレベルのアオのダンスの前には、モン太のかわいさだけでは歯が立たない。アオに敗北したモン太を助けるため、岬ツバメ篠原竹雄も屋上に駆けつけ、竹雄の奮闘もあって三人はアオを圧倒する。そんな三人の姿に感動したアオは名前だけ名乗ってその場を立ち去るが、実は彼女の正体はセルフプロデュースしながら活躍する、人気ネットアイドルだった。それを知ったモン太たちはアオのライブを見に行こうとするが、チケットはすでに完売。そんな中、モン太はアオのダンスに合ったパンチラポーズをしてみたいと言い出し、周囲の反対を押し切って女物の下着を購入する。さらにアオのライブ会場に並ぶファンの前で、アオの振り付けを完全コピーしたダンスを披露。完璧なダンスとパンチラを成功させたモン太の姿に、ツバメと竹雄はカワイイパンチラの新たな可能性を見いだす。

第3巻

篠原竹雄はもうすぐ誕生日の四つ子の誕生日ケーキを買うために、ケーキ屋を訪れていた。そこでは女装した内森モン太が、「カワイイ修業」と称してアルバイトをしていた。貧乏な竹雄は大きなケーキを買うことができず、彼はモン太の提案で女装姿でアルバイトをすることになる。店長たちはすぐに竹雄を受け入れるが、彼が弟妹のためにケーキを購入しようとしていることを知ると、6時間後に弟妹を連れて来るように竹雄に伝える。竹雄はこの奇妙な出来事はすべて夢だと思いながら、店長に言われたとおり四つ子を連れてケーキ屋に戻る。店に入った四つ子は上から降ってきたドーナツ型の巨大なショートケーキに囲まれ、店長は彼らを歓迎しながら「ケーキを全部食べないとそこから出られないぞ」と告げる。夢のような大きさのケーキに囲まれた四つ子は、モン太や店員が写真を撮る中、夢中になってケーキを食べ始める。ケーキのあまりのおいしさに感動した四つ子は、全力で食べ続けてついに完食。満腹感と満足感に包まれた四つ子はそのまま眠りにつき、店長にタクシー代を渡された竹雄は四つ子を連れて帰宅。後日、竹雄はケーキに囲まれた四つ子の写真を見ながら、ケーキ屋での夢のような出来事は現実だったと喜ぶのだった。

第4巻

内森モン太は、二上三雲に「カワイイ」と言わせてリベンジする目標があきらめきれずに、岬ツバメ篠原竹雄を自宅に呼んで「カワイイ合宿」を決行する。モン太の家に来たツバメと竹雄は、彼がひそかに作っていた別室に案内され、久しぶりにノンストップでダンスの練習を始める。踊り倒したツバメたちは、鏡の前の床が削れたようにすり減っていることに気づく。それは自分のカワイイをより極めるために、一人でダンスの練習を続けていたモン太の努力の結晶でもあった。さらに結束が高まった三人は、新しい振り付けを加えたダンスを、力尽きて眠る寸前まで踊り続けた。その日の夕方まで眠り続けたモン太たちは、女勇者になって魔王の三雲をかわいさで倒すという、共通の夢を見る。モン太の活動を応援する内森キエ子からもエールをもらい、ますますやる気が出たモン太たちは、街中で待ち合わせしていた時置銀河子と合流。銀河子は高校卒業を待たずに女装したモン太たちのダンスを世界に発信するため、オリジナル曲と撮影の準備もしていた。モン太たちは街の人々の前で3時間以上も踊り続け、そのダンス動画は銀河子によってインターネット上に配信される。そんな中、モン太たちは偶然街を訪れていた三雲に遭遇する。

第5巻

自主制作動画を世界中に公開した内森モン太たちは、内森キエ子の協力を借りてオリジナル曲のPVを完成させる。女装したモン太たちによる三人グループは、時置銀河子によって「プリマックス」と名付けられるが、「プリマックス」の歌は独特な歌詞が不評で、インターネットでの酷評にショックを受けた岬ツバメは落ち込んでしまう。自暴自棄になったツバメは、ファーストフード店であらゆる女性にナンパをする中で松野月子と出会う。ツバメは月子とカラオケボックスに入るが、彼女は小学生の頃からツバメに片思いし続けていたこと、自分の正体が現役アイドルであることを告げる。ツバメは驚きながらも月子のダンスと歌に魅了されるが、かわいさで誰にも負けたくないツバメは、思わず告白を断ってしまう。実は月子の正体は、人気アイドルグループ「クレッセント・ムーン」の中心メンバーだった。ツバメは本物のアイドルである月子と同じ土俵に立って、いつか勝ちたいと宣言する。ますますやる気を出したツバメとモン太を見た篠原竹雄は、部活やアルバイトで忙しい自分はいずれモン太たちについていけなくなるだろうと、二人との距離を感じていた。そんなある日、睡眠不足から授業中に居眠りしてしまった竹雄は、不思議な夢を見る。

第6巻

カワイイを極めるためにさまざまな形で奮闘してきたアイドルグループ「プリマックス」の三人の挑戦は、本物のアイドルを目指して人気アイドルたちに勝ちたいという領域にまで達していた。時置銀河子アイサキアオに連れられて回転寿司屋に訪れた内森モン太たちだったが、そこで偶然ネットアイドル「少女モンスター」と遭遇。さらに岬ツバメのとなりの席には、彼らを追って松野月子も座っていた。有名なトップアイドルたちと鉢合わせしたモン太たちは、回転寿司屋の店員たちに「この中で誰が一番カワイイか」と尋ねる。店員の中には過去に「プリマックス」に救われて大ファンになったスタッフがいたため、その場の勝負は「プリマックス」の優勝となる。「プリマックス」に強い対抗心を抱いた「少女モンスター」は、路上ライブパフォーマンスでの勝負を申し出る。先攻となった「少女モンスター」は、圧倒的な声量とアクロバティックな動きで観客を魅了する。ハイレベルなパフォーマンスに圧倒されたモン太たちは、「少女モンスター」に場の空気を作られたことで、自然と不利な立場を強いられてしまう。このままふつうのパフォーマンスをしても勝てないと判断したモン太は、ツバメと篠原竹雄にある提案をする。

第7巻

突如現れてあっという間に人気を獲得した新生アイドルグループ「お嬢」は、時置銀河子の姉であり因縁の相手でもある時置空子がリーダーを務めていた。銀河子の指示で「お嬢」の結成記念ライブにアイドルグループ「プリマックス」として乱入することになった内森モン太たちだったが、ステージに乱入した銀河子は空子に返り討ちにされてしまう。さらにモン太たちも、ダンスへの参加と大金に釣られて空子に懐柔されてしまい、銀河子の復讐は大失敗に終わる。銀河子は裏切ったモン太たちを恨んで激怒するが、再び空子へのリベンジをもくろむようになる。今度はアイドルとしての正当な勝負を挑もうとする銀河子は、モン太たちに「プリマックス」の新曲の作詞を任せる。作詞を担当することになった岬ツバメだったが、まったくいい歌詞が思い浮かばず、岬ツグミに頼ることになる。「篠原竹雄を家に呼ぶ」という条件でツバメの頼みを聞き入れたツグミだったが、内気な彼女は「透明人間になってずっと竹雄のとなりにいたい」と願う。ツバメはツグミの願いを叶えるために、急遽ホームセンターで買った椅子を改造。椅子の中に入って「人間椅子」となったツグミは、ツバメに呼ばれた竹雄に座られ、至福の時を過ごす。

第8巻

本格的にアイドルグループとしての活動を始めた「プリマックス」の三人が出会ったのは、1980年代にスーパーアイドルとして活躍していた蒲池奈保子だった。アイサキアオのライブに乱入して観客を魅了した奈保子は、ライブイベント「アイドル24時間大戦」に参加してアイドル復帰を目指すと宣言。そんな奈保子の全力の指南を受けて「見る者を愛する」という新たな極意を手に入れた内森モン太たちは、ますます精進して次の境地を目指すことを決意する。その日の帰り道、モン太たちは街中で二上三雲と再会。モン太に女装セットをプレゼントされたのをきっかけに女装にはまった三雲は、以前勤めていたホストクラブの店長から、経営困難に陥ったキャバクラの経営を任されていた。人手の足りないキャバクラで自らもキャバクラ嬢として働くようになった三雲は、ますます女装に磨きをかける。女装への熱意を語る三雲に共感したモン太は、放課後にいっしょに女装を楽しもうと彼を誘う。体育館でさまざまな女装を試した三雲はモン太にいっしょに踊ろうと誘われ、モン太と共に過ごす時間を心から楽しく思った三雲は、女装した彼のかわいさにどんどん惹かれていく。次の瞬間、モン太が心配になって様子を見に来た時置銀河子たちが見たのは、衝撃の光景だった。

第9巻

すっかり女装の魅力にはまっていった二上三雲は、内森モン太と仲よくなり、女装した二人はまるで恋人同士のように過ごすようになる。さらに篠原竹雄に告白した岬ツグミの長年の思いが成就し、二人は卒業後の結婚を前提とした交際を始めるようになる。これをきっかけに、三雲とツグミはアイドルグループ「プリマックス」の新メンバーとして加わる。一方、時置銀河子のプロデュースを受けたアイサキアオは、あらゆる場所で歌い続けるというパフォーマンスを披露し、今までの正統派アイドルではなくインパクト重視の個性派アイドルとしての道を突き進んでいた。そんなアオは、テレビ出演のオファーが来たことで人気と知名度が急上昇。アオのプロデュースに力を入れる銀河子は、新生「プリマックス」のパフォーマンスがアオよりも劣る場合は、「プリマックス」のプロデューサーを辞めると宣言。アオの活躍を見てやる気を出したモン太たちは、新メンバーと共にダンスの特訓を始め、路上で息ぴったりのダンスを観客と銀河子に披露する。銀河子に認められた新生「プリマックス」は、多くのアイドルが参戦するライブイベント「アイドル24時間大戦」への正式な出演が決まる。しかしアイドル24時間大戦は、因縁のアイドルグループ「お嬢」が金の力を使ってすでに乗っ取っていた。

第10巻

アイドルグループ「お嬢」に支配されたライブイベント「アイドル24時間大戦」は、会場に集まったファンをも巻き込んで、ふつうのアイドルイベントではありえないような盛り上がりを見せる。それぞれのアイドル人生を脅かすような過酷な競技を経て、アイドルグループ「プリマックス」「クレッセント・ムーン」、そしてアイサキアオを含む8組のアイドルが生き残る。次なる競技は出演すると一人1億円がもらえるライブで、それぞれが怪しく思う中、「クレッセント・ムーン」は出演を決意。しかし、ライブ中に突如「クレッセント・ムーン」メンバー全員の恋愛スキャンダル映像が大画面に流される。会場は一気に沈黙し、「お嬢」の策略でスキャンダルを流された松野月子は絶望するが、「アイドル退職金」と称して差し出された1億円を受け取らずにそのままステージを去る。その後も、恋愛と無関係のスキャンダル映像まで流されてしまったアイドルたちが次々と脱落。観客が冷める中、スタッフとしてまぎれ込んでいた蒲池奈保子が、ほかのスタッフの制止も聞かずステージに乱入する。奈保子の目的は自身のアイドル復帰と、本物のアイドルの姿をすべての観客に見せつけることだった。30年振りにステージに立った奈保子は冷めた会場を一気にヒートアップさせるが、見かねた時置空子が奈保子を排除するために動き出す。

登場人物・キャラクター

内森 モン太 (うちもり もんた)

蒼田高校に通う男子。小柄な体形の地味な印象で、眼鏡をかけている。ツチノコを発見した賞金で1億円を手に入れ、親友の岬ツバメと篠原竹雄に大金を渡してダンスの練習に誘う。その後、追加でお金を渡しながら、「女装してカワイイアイドルになりたい」という真の目的を二人に告げる。三人で文化祭のステージを成功させたあともツバメ、竹雄と共に女装やダンスを続け、「究極のカワイイ」を追求して「カワイイの星」になるために活動を続けている。女装すると黒髪ツインテールの美少女となり、男女問わずに周囲の者を魅了する。ふだんはおとなしく天然な性格ながら、夢に対する強い意志と行動力を持ち、目的のためなら少々非常識な行動に出て周囲を驚かせることもある。元体操選手で身体能力が高く、他人のダンスの振り付けも完璧に再現(完コピ)することができる。ダンスの実力が高いのはもちろん歌も得意で、少女のように澄み切った歌声を誇る。一方で、大金持ちになったことでトラブルに巻き込まれることも多い。何よりも「カワイイ」という概念を重視し、大金を惜しげもなく使うのもあくまで目的を遂げるためで、もともとお金には興味がない。この独特な価値観から周囲に奇妙に思われることもあるが、いつも自分の夢のために突き進んでいる。休日は「カワイイ修業」と称して、女装してケーキ屋などでアルバイトをしている。実は裁縫も得意で、アイドル時の衣装はツバメと竹雄のものまですべて手作りしている。

岬 ツバメ (みさき つばめ)

蒼田高校に通う男子で、内森モン太と篠原竹雄の幼なじみ。モン太たちのクラスメートでもある。モン太に大金を渡され、彼の依頼でダンスの練習に付き合うようになる。当初は乗り気ではなかったものの、活動するうちにダンスや女装の楽しさに目覚め、共に「究極のカワイイ」を求めるようになる。女装すると茶髪のミディアムヘアの美少女となり、カラーコンタクトで黒目を大きく見せている。明るく快活な性格で正義感も強いが、軽薄な言動が多いことから学校の女子にはモテず、時置銀河子にはバカ呼ばわりされている。レスリング部に所属しておりケンカも強く、女装を始めてからも部活には真剣に取り組んでいる。筋肉質なために女装時は特に脚に違和感があったが、女装をするために減量してスレンダーな体形となった。女装を心から楽しんでいるものの年相応の男子であるため、カワイイ女子や巨乳への興味は尽きない。妹の岬ツグミとの仲は良好で、よき相談相手でもある。ツグミを参考に女装しているため、女装した姿はツグミにそっくりで見分けがつかなくなる。ギターが得意で、小学生の頃から大人のバンドに加入するなど、天才的な演奏センスを持っている。しかし演奏中に意識が飛んでしまうほどテンションが上がり、周囲の機材を破壊することがある。この悪癖が発覚してからはギターを封印しており、「裏芸」と称してめったにギターを触らないようにしている。

篠原 竹雄 (しのはら たけお)

蒼田高校に通う男子で、内森モン太と岬ツバメの幼なじみ。モン太たちのクラスメートでもある。長身のクールな美青年で、学校の女子からも人気が高い。年齢の割に達観的で、モン太たちを精神的に支えている。また、モン太やツバメと比べて比較的常識人で、よくツッコミ役をこなしている。モン太から大金をもらって始めたダンスや女装の楽しさに目覚め、彼やツバメと共に「究極のカワイイ」を求めて活動を始める。柔道部に所属しており、放課後はアルバイトもしている。家はかなりの貧乏で、モヤシ炒めと米を主食としている。竹雄の母は中学生の頃に亡くなり、竹雄の父が数億円もの借金を抱えるため、モン太にもらった大金もすぐに借金返済で消えてしまった。そんな極貧生活を送っていることから逆境には強く、両親を恨むこともなく、四つ子の面倒も積極的に見るなど家族思い。女装すると黒髪ロングの大和撫子のような、クールビューティー系の美少女となる。また母親そっくりに女装することもでき、四つ子を驚かせることもある。ツバメと同様に当初は女装やダンスに乗り気ではなかったが、何度か繰り返すうちにその魅力にはまっていき、女装した自分の姿に無意識に恋心を抱くほど気に入っている。筋肉質な体格だったが、女装が似合うように減量してスレンダーな体形となった。

時置 銀河子 (ときおき ぎんがこ)

蒼田高校に通う女子で、内森モン太たちのクラスメート。おかっぱ風の黒髪につり目で、左目の下には泣きボクロがある。人相と目つきの悪さから周囲に「ワルコ」と呼ばれている。計算高くてお金に汚く、口も非常に悪い。自らを「ナチュラルボーンワル」と称するほどの悪人だが、実は隠れ巨乳で岬ツバメをときめかせたこともある。その性格と見た目から友人は一人もおらず、時折クラスの女子と敵対したり利用したりすることもある。文化祭で偶然モン太たちの秘密を知り、女装した彼らのダンス動画を無断で動画サイトに投稿。動画をきっかけに人気が急上昇したモン太たちを利用して金儲けをもくろむようになり、「正体をばらす」と脅しながらデビューの話を持ちかける。お金にまったく興味がないモン太には断られたもののあきらめず、マネージャー兼プロデューサーを勝手に自称しながら、何かと彼らの活動に絡んだり巻き込まれたりしている。モン太たちのことを「変態」などと罵倒しながらも、彼らのダンスの実力や女装したときのかわいさなどは認めている。のちにモン太たちのダンスグループを「プリマックス」と名付け、オリジナル曲やPVの作成なども担当するようになる。ひそかにツバメのことが気になっているが、決して恋心だとは認めていない。異母姉の時置空子とは幼少期から深い因縁がある。

アイサキ アオ

内森モン太が公園で遭遇した女子高校生。モン太にダンス勝負を挑まれ、かわいさを競った。外出先ではマスクをしていることが多い。その正体は人気ネットアイドルで、曲からダンスまでアイサキアオ自身によるセルフプロデュースしたPV動画を、インターネットに上げて活動している。動画の高評価はもちろん、ライブチケットが即日完売するなど、カルト的な人気を誇る。「カワイイのプロ」として絶対的な自信を持つ一方でダンスの練習は欠かさず、洗練された動きはモン太を圧倒して自信喪失に追い込むほど。また、ダンスの一部に計算されたパンチラが含まれており、モン太に大きな影響を与えた。屋上でダンス勝負をした際に、篠原竹雄と岬ツバメも加えた三人のダンスに圧倒され、彼らに一目置いてライバル関係となる。その後もモン太たちの動画を見たり、彼らの前に現れてパフォーマンス勝負を挑んだりしている。いつもの日課は自分が上げた動画の再生数や評価をチェックすること。のちに時置銀河子と再会し、ライブイベント「アイドル24時間大戦」に「プリマックス」を出演させるように頼まれて協力。しかしイベント後の投票で「プリマックス」に敗北し、銀河子にプロデュースを依頼する。思わぬ方向性のPVを撮られて恥をかいたことに落ち込むが、結果的に知名度の大幅アップにつながったため、銀河子に信頼を寄せてたびたびプロデュースを依頼している。

明智 穂都 (あけち ほむず)

蒼田高校に通う女子で、内森モン太たちの同級生。二つの大きなお団子で髪をまとめて、黒縁の眼鏡をかけている。小学生にまちがえられるほどに小柄な体形をしている。父親が推理小説ファンなため、明智小五郎とシャーロック・ホームズから取った、個性的な名前を付けられた。自分の名前とその由来には大いに不満を持っているが、なんだかんだで名前どおりに推理小説や探偵を好むようになり、時には探偵のまね事もしている。ふだんはおとなしく振る舞っているものの、実は生来の男嫌いでカワイイ女の子が大好き。独善的な性格で妄想や欲望が暴走すると、誰も予想できない奇怪な行動に走ることがある。文化祭で女装したモン太たちを見て一目惚れし、正体が同級生の男子だと知らぬまま「ラストガール」と呼んで追いかけるようになる。尾行中にカラオケボックスで歌っていた「ラストガール」に再会し、感動で暴走してある奇行に走ってしまう。

竹雄の父 (たけおのちち)

篠原竹雄の父親で、筋肉質な中年男性。リーゼント頭に黒いサングラスをかけている。妻(竹雄の母)はすでに亡くなっている。あらゆるギャンブルに精通するさすらいのギャンブラーで、ギャンブルで多額の借金を背負い、その金額は数億円に達している。この借金は竹雄や四つ子が極貧生活を強いられる要因となっているが、息子たちから恨まれることはなく、妻の生前から家族との仲は良好。護身のために独学で截拳道(ジークンドー)を会得しており、竹雄が柔道を始めたきっかけとなった。「ギャンブルで負けた金はギャンブルで返す」をはじめとした、不動の信念を持っている。

竹雄の母 (たけおのはは)

篠原竹雄の母親で、竹雄によく似たロングヘアの美人。優しい性格でおっとりしているが、少々天然気味で、得意料理はシャキシャキのモヤシ炒め。極貧のどん底の中で家族と共に幸せな生活を送っていたが、四つ子を産んだ直後に亡くなった。竹雄曰く、根っからのギャンブラーである竹雄の父と結婚したことを後悔している様子はまったくなく、生前の夫婦仲や親子仲も良好だった。

四つ子 (よつご)

篠原竹雄の年の離れた弟妹の四つ子。名前はそれぞれ「ミツオ」「マサオ」「ハルコ」「サクラ」で、竹雄の母はこの四つ子を産んだ直後に亡くなっている。まだ幼いが、極しい生活が続いても竹雄の父のことを恨むことなく、兄の竹雄のことも健気に慕っている。早朝から竹雄に柔道の特訓を受けることがある。

二上 三雲 (ふたがみ みくも)

蒼田高校に通う男子で、岬ツバメの部活の先輩。レスリング部の主将を務め、後輩たちからは「ニーサン先輩」と呼ばれている。長身長髪の美青年で、ふくよかな女性を好んでいる。レスリング部の大会で、チアガールに女装した内森モン太たちの応援を受けた際は「ブス」と罵倒し、モン太たちに強いトラウマを与えた。さらに、そのチアガールの正体がモン太たちの女装した姿であったと知った時はショックで嘔吐し、以降は女装とモン太たちを毛嫌いするようになる。「女という生き物はすべて天使」という信念を持っているが、幼なじみの大豊光子丸に昔から片思いし、告白するたびに彼女に投げ飛ばされている。実はホストのアルバイトをしており、それを知った時置銀河子を通してツバメたちに弱みをにぎられる。しかし、街中でモン太たちがダンスをしているのを偶然発見し、全身全霊で長時間踊り続けたモン太たちの姿に心を打たれて認識を改める。その後はモン太たちを「カワイイだけでなくかっこいい」と称え、レスリングの階級を巡ってケンカ状態だったツバメとも和解した。モン太から感謝の言葉と女物の服を贈られたのをきっかけに、女装した自分の魅力に気づき、自ら女物の服を買うほどにはまってしまう。のちにキャバクラの経営を任され、自らも女装してキャバクラ嬢として働くようになる。

大豊 光子丸 (たいほう みつこまる)

蒼田高校に通う女子で、二上三雲の幼なじみ。幼少期から三雲に片思いされている。巨乳の持ち主だがふくよかな体形で、力士のように強靱な体格と怪力を誇る。三雲の告白やアプローチを受けるたびに、彼を投げ飛ばしている。

橋野 勝利 (はしの かつとし)

蒼田高校に転入してきた男子で、レスリング部に所属している。1年生でありながらインターハイの個人戦で3位になるなど、二上三雲からもその実力を認められて期待されている。自信と余裕に満ちていたが、大会出場を賭けて岬ツバメと勝負して敗れてしまう。敗北のショックからしばらくのあいだは燃え尽きたように真っ白になっていたが、女装した内森モン太たちに応援されて気力を取り戻す。大会当日は、チアガールに女装したモン太たちの応援を受けて強敵に快勝した。

(おか)

蒼田高校の柔道部顧問を務める、鋭い目つきの男性教師。厳つい顔に口髭を生やし、威厳に満ちた雰囲気を漂わせている。教室での授業を含め、つねに柔道着を着用している。柔道歴35年のベテランで、柔道への思い入れが非常に強い。かつて、修学旅行で旅館に出現した幽霊に怯えることなく柔道の技で倒したという伝説から、「GKO(ゴーストノックアウト)」の異名で呼ばれるようになった。篠原竹雄の柔道の才能を見込み、体重を増やして階級を上げるように勧めるが断られる。竹雄の唱える「譲れない美学」とその美学への思いを確かめるために、彼と柔道で直接対決をする。

店長 (てんちょう)

内森モン太がアルバイトをしているケーキ屋の店長。褐色肌のパティシエの男性で、ケーキ作りには強い思い入れがある。男気と思いやりにもあふれており、竹雄が四つ子の誕生日ケーキを買おうとしていることを知り、四つ子を店に招いて巨大ケーキをプレゼントした。

艶子 (つやこ)

岬ツバメがファーストフード店で出会った謎の美女。年齢は28歳で、艶やかでおっとりした雰囲気を漂わせている。得意料理は鍋料理で、ツバメの無差別なナンパに応じて、自宅に招いて手料理を振る舞う。すぐにツバメを気に入って告白すると同時に、自分の正体が女装趣味の男性であることを暴露した。しかし、ツバメにも女装趣味があることを知った途端に興味が失せ、ショックのままに彼をふってしまう。

岬 ツグミ (みさき つぐみ)

岬ツバメの妹で、ツバメの女装姿のモデルでもある。見た目は女装したツバメとそっくりで、彼の知り合いからもまちがえられることがあるほど。幼少期から内気な性格で、ツバメの影について行っては影から出てこないような存在だった。一見おとなしく控えめな美少女だが、篠原竹雄に幼少期から片思いしており、一途な思いがエスカレートしてストーカー同然の行為に走ってしまう現状に悩んでいる。ついには竹雄の写真を食べ始めるようになってしまい、ツバメに相談して協力を求める。愛情表現が独特なため、誰にも予想できない奇妙な行動に走っては、よく竹雄やツバメを困惑させている。その後もあきらめきれずに竹雄にアプローチを続けているが、明智穂都の奇行に巻き込まれて彼女にファーストキスを奪われたうえに、竹雄とキスできたとカンちがいし続けている。料理の腕前はプロ級で、家事全般も得意なためにツバメから「嫁としては完璧」と評されている。その後、ツバメの女装とアイドル活動を知り、彼のソロPVの水着シーンに出演したり、新曲の作詞を務めたりなど「プリマックス」に何度か協力している。のちにツバメの協力を得ながら竹雄に告白し、彼と卒業後の結婚を前提に付き合うようになる。さらに竹雄から「プリマックス」の一員であることを告げられ、自らも「プリマックス」の新メンバーとして加わる。

内森 キエ子 (うちもり きえこ)

内森モン太の母親で、男勝りでラフな格好をしている。竹を割ったような明るく快活でノリのいい性格で、モン太たちの趣味や活動にも理解を示している。その一方で現実主義的な考え方で、モン太やその友人にも容赦なく厳しく接することもある。スーツアクターを生業としており、特撮ドラマなどにもさまざまな役で出演している。昔はモン太たちの戦隊ヒーローごっこに悪役として乱入していたが、まったく容赦せず一度もモン太たちを勝たせたことがない。女性ながら筋肉質な体形で身体能力が高く、腕っぷしも強い。魔法少女モチーフのPV撮影に悪役として出演するなど、たびたびモン太たちの活動に協力している。しかし、必要以上に演技に入り込み過ぎてしまう悪癖があり、暴走すると我を忘れて容赦なく暴力を振るうなどトラブルを招くことがある。

松野 月子 (まつの つきこ)

岬ツバメがファーストフード店で出会った女子高校生。ツバメのナンパに応じてデートした際に、小学生の頃からツバメに片思いし続けていたことを告白する。さらにツバメの前でダンスと歌を披露しながら、自分が現役アイドルだと告げる。しかし、「カワイさで負けたくない」と無意識に対抗心や向上心を燃やしたツバメには、告白を断られてしまう。ショックからツバメを殴って号泣しながらその場を去ったが、彼への思いはあきらめておらず、その後もひそかに追いかけている。正体は人気アイドルグループ「クレッセント・ムーン」の中心メンバー。ファンからは「月(ムーン)」が由来の「ムン子」という愛称で呼ばれている。ふだんは垂れ目で内気な性格で、プライベートでは長髪のストレートヘアを下ろしているが、アイドルとして活動する際は二つのお団子状にまとめている。アイドルとしての実力はトップクラスで、アイサキアオやネットアイドル「少女モンスター」からの評価も高い。歌唱力だけでなくダンスや作詞なども天才的で、語りかけるような説得力のあるアカペラも得意とする。また路上でファンのリクエストを受けた時も全力で歌うなど、ファンサービスにも力を入れている。長年ツバメを思い続けたことから、彼がアイドルグループ「プリマックス」の一人であることに気づいている。

時置 空子 (ときおき そらこ)

アイドルグループ「お嬢」のリーダーを務めている女性。時置銀河子の異母姉。銀河子とあまり似ておらず、彼女とは対照的に黒髪ロングヘアの美人。幼少期から家族や周囲からの扱いは銀河子よりもはるかに上で、現在もゴージャスなセレブ生活を送っている。またペットのイノシシを使い、銀河子の唯一の友達だった愛犬を殺害した過去から、銀河子の怨恨を買って現在でも互いに因縁が続いている。セレブ生活で時間を持て余していたことから「ヒマつぶし」と称して、友人のお嬢様たちと共に「お嬢」を結成する。「お嬢」結成記念コンサートでアイドルグループ「プリマックス」と出会い、銀河子とも再会。復讐をもくろんでステージに乱入した銀河子を返り討ちにして、さらには「プリマックス」も手懐けて銀河子に最大の屈辱を与える。華奢な体形ながら空手三段で、さらにはボクシングも嗜んでいるなど、戦闘力も非常に高い。のちにライブイベント「アイドル24時間大戦」を乗っ取って主催するようになり、過酷な競技やスキャンダルの流出によって、ほかの人気アイドルたちのイメージダウンや引退をもくろむ。

蒲池 奈保子 (かまち なおこ)

新曲の練習をしていた「プリマックス」が遭遇した中年の女性。森の中でスナックのような猫カフェを営み、猫に囲まれて生活している。その正体は、1980年代に活躍していた伝説的なトップアイドル。高い歌唱力と愛らしいルックスで正統派アイドルとして活動していたが、ファンの大半には巨乳しか見てもらえず、一部のファンからは「ボイン子」のあだ名で呼ばれていた。蒲池奈保子自身の巨乳に翻弄されて屈辱的な芸能生活を送る中、テレビ番組で水着が脱げる「ポロリ」のアクシデントを起こしてしまう。この出来事が週刊誌に掲載されたことでイメージが大きく崩れ、ますます巨乳だけのアイドルというイメージがついてしまう。その後、写真を掲載した出版社に乗り込んで暴力沙汰を起こしたのをきっかけに、徐々に芸能界から消えてしまう。48歳を迎えた現在もアイドル復帰をあきらめておらず、歌唱力を維持しながら体力作りなどの鍛錬も続けている。一見くたびれた中年女性に見えるが、ステージに立つとアイドル当時の若返った姿に見えるなど、アイドルとしての実力は衰えていない。腕っぷしやケンカにも自信を持っており、かつて出版社とまちがえて入った事務所でチンピラを病院送りにした。内森モン太たちにこれまでの過去を語り、彼らが男性だと知ったあともダンスと歌を披露しながら、アイドルとしての意気込みなどを説いて指導している。

集団・組織

プリマックス

女装した内森モン太、岬ツバメ、篠原竹雄の三人によるダンスグループ。当初はグループ名がなくダンス中心で活動していたが、時置銀河子によって命名され、アイドルグループとして活動を始める。オリジナル曲とPVの動画がインターネット上に公開されるが、珍妙な映像と毒のある独特な歌詞から酷評され、ネットでは「変なアイドルランキング」1位となって話題となる。しかし、銀河子とアイサキアオの協力でライブイベント「アイドル24時間大戦」に乱入して披露した、竹雄作詞の「もやしの詞」が好評を博したのをきっかけに評価と知名度が一気に上がる。男性を中心に多くのファンを獲得するが、メンバーの正体が男子高校生であることは、ごく一部の関係者を除いて知られていない。グループ名の「プリマックス」は、銀河子が幼少期に飼っていた愛犬「プリマックス」に由来している。のちに新メンバーとして二上三雲と岬ツグミが加わり、五人組の「新生プリマックス」として活動を始め、アイドル24時間大戦への正式な参加も決まる。

クレッセント・ムーン

人気女性アイドルグループで、松野月子が中心メンバーを務める。テレビ番組からライブイベントまで幅広く活動し、アイドルファンなら知らぬ者はいないといわれるほど知名度が高い。デビュー前は「フルムーン」というグループ名が予定されていたが、「今の自分たちは満月に満たない半端者だ」という月子の意見により、「三日月」を意味する「クレッセント・ムーン」に変更された。しかしほかのメンバーからは、正直言いづらい名前だと思われている。のちに開催されたライブイベント「アイドル24時間大戦」にも出演するが、イベントを乗っ取ったアイドルグループ「お嬢」の策略で、メンバーの恋愛スキャンダル映像をライブ中に流されてしまう。

少女モンスター (しょうじょもんすたー)

三人組の女性ネットアイドルグループ。ライブイベント「アイドル24時間大戦」にも出演していた。のちに回転寿司屋でアイドルグループ「プリマックス」と偶然再会し、路上ライブパフォーマンスでの勝負をけしかける。コンセプトは「暴れちゃうアイドル」で、圧倒的な声量とワイルドでアクロバティックな動きが特徴のライブパフォーマンスを得意としている。このパフォーマンスで観客を圧倒するが、「プリマックス」のパフォーマンス直後に現れた松野月子の介入によって、勝負の結果はあいまいに終わってしまう。しかし、たった一人でその場の空気を変え、観客の視線を集めた月子のアイドルとしての魅力や実力は、素直に認めている。のちに開催された、アイドル24時間大戦にも参加する。

お嬢 (おじょう)

四人組のお嬢様による新生アイドルグループ。活動を開始して間もないが、毒のある歌詞と独特のパフォーマンスで話題になり、「変なアイドルランキング」1位の座を獲得したアイドルグループ「プリマックス」を蹴落として1位となった。和服の衣装と扇子などの小道具を用いた、和風のパフォーマンスやダンスを得意とする。メンバーはいずれも、リーダーの時置空子を中心とする日本の「お嬢様四天王」と呼ばれる名家の令嬢。大規模な会場でのライブでは先着ファン全員に1万円をプレゼントするなど、大金持ちならではの羽振りのよさや大胆な企画でも注目を集めている。空子の気まぐれとヒマつぶし目的で結成されたグループながら、財力だけでなくアイドルとしての実力も高い。のちに開催されたライブイベント「アイドル24時間大戦」を財力で乗っ取り、過酷な競技とルールによって人気アイドルたちを蹴落とそうともくろむ。

その他キーワード

アイドル24時間大戦 (あいどるにじゅうよじかんたいせん)

ネットアイドルなどを含むさまざまなアイドルが、24時間ステージに立ち続ける大規模なライブイベント。それぞれのアイドルには5分程度の時間が割り振られている。アイサキアオの協力を得て出演した、アイドルグループ「プリマックス」の知名度が上がるきっかけとなったイベントでもある。次の開催時も「プリマックス」やアオの出演が決まっていたが、アイドルグループ「お嬢」に乗っ取られたことで、イベント内容やルールが大きく変更された。

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