概要・あらすじ
もてるわりには好きな女の子から立て続けに振られてしまう宮田英太郎は、自分を振った女子のみが「美女連盟」に入れることを知る。女子はただそのためだけに、自分に近づいてきていたのだ。気がつけば学校新聞でも自分が振られたゴシップ記事の特集が組まれ、教師からも呆れられて失笑される始末。学校中から笑い者にされ、行き場を失った英太郎はとうとう崖から投身自殺を図る。
そんな折、とある屋敷ではおぞましい生体移植手術が行われていた。
登場人物・キャラクター
宮田 英太郎 (みやた えいたろう)
星辰(せいしん)学院高校に通う2年生の男子。生来、恋愛はプラトニックラブこそがすべてであり、子供は夫婦が一緒に寝ていればできると思っている。すぐ調子に乗る性格で、あまりの純情ゆえに女の子にもてはするものの、自分からアプローチをかけるといつも振られていた。過去に振られた回数は19回にも及び、「フラレのエータロー」のあだ名がある。 面食いということもあり、宮田英太郎に好意を寄せられた女子たちは全員が冴木みちる率いる「美女連盟」に加入しており、校内ではそれが美女の度合いを測る基準になっている。みちるのことが好きだったが、彼女以外の女子からもことごとく振られ続けたことにショックを受けて人生に絶望。崖から投身自殺を図るが、目覚めた時には女性の体に脳を移植されてしまっていた。
冴木 みちる (さえき みちる)
星辰(せいしん)学院高校に通う2年の女子学生。宮田英太郎の同級生で自分も加入する「美女連盟」を率いている。過去に英太郎とデートをしたことがあり、その時に恥をかかされたことを根に持っている。そのため、振られ続ける英太郎を皆の前でさんざん笑いものにしているが、実は心の奥底では密かに英太郎に想いを寄せている。
人浦 春奈 (ひとうら はるな)
人浦狂児の幼妻。17歳という若さで助かる見込みのない脳腫瘍を患い、命を落としてしまった美しい女性。人浦によって宮田英太郎の脳を移植され、英太郎の体が癒えるまで外見は人浦春奈だが中身は英太郎のままで過ごすことになった。英太郎の代わりに星辰(せいしん)学院高校へ通い、しばらく学校生活を送ることとなる。
人浦 狂児 (ひとうら きょうじ)
人浦春奈の夫で、口ひげを生やした40代の中年男性。天才医学博士を自称しているが、学会ではまったく認められていない。脳腫瘍で亡くなってしまった春奈の体に宮田英太郎の脳を勝手に移植し、春奈を甦らせようと画策する。傷ついた英太郎の体を治療する間、春奈の代わりをしてほしいと英太郎に頼み込む。
湯川 央司 (ゆかわ おうじ)
定年退職した教員の代わりに星辰(せいしん)学院高校へと赴任して来た新任の男性教師。宮田英太郎のクラスを受け持つことになる。23歳の独身でガールフレンドは多数いるが彼女はいない。ずば抜けたルックスの良さでたちまち女子生徒の間で大人気となるが、英太郎の脳を移植された人浦春奈に一目惚れしてしまう。映画制作が趣味で、気に入った女性を出演者としてスカウトしている。
真樹村 (まきむら)
産婦人科医の女性。力士のような巨体で力も非常に強いため、ドアノブを持っただけでドアを破壊してしまう。真樹村とはまるで似つかない美しい娘がおり、彼女も産婦人科医として働いている。人浦家で行うこととなった自宅出産を担当する。