マカロニほうれん荘

マカロニほうれん荘

沖田そうじの下宿に転がり込んだひざかたときんどーが巻き起こす、ドタバタ下宿物。過剰なノリとツッコミやミリタリー、音楽、古典ドラマなど広範囲に引用されるネタなど、従来にないスタイルで一世を風靡したギャグ漫画。

正式名称
マカロニほうれん荘
ふりがな
まかろにほうれんそう
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

高校生になり、東京のほうれん荘に下宿することになった沖田そうじは、落第を繰り返したひざかた歳三きんどー日陽の二人に押し掛けられ、同居することに。そうじをはじめ、周囲の人間は、二人が起こす騒動に翻弄される。後に前田馬之介も加わり、騒動は益々パワーアップするが、童話作家七味とうがらしの正体がひざかただと発覚して、周囲の態度が変わったことから、ひざかたときんどー、馬之介の三人は船で町を出てゆく。

登場人物・キャラクター

沖田 そうじ (おきた そうじ)

絵が好きで美術部に所属。成績も良く、クラスでは風紀委員もしている。ひざかたときんどーの起こすトラブルに毎回巻き込まれ迷惑しているが、つい一緒になってノってしまうこともある。初期はひざかたときんどーに迷惑をかけられて泣いていたりする事も多かったが、次第に逆襲してボコボコにするなどたくましくなっている。 クラスメイトの益田弘美と交際中だが、中嶋敦子とその妹からも猛烈にアタックされている。口癖は「悪夢だ!」「しかし…」「いーかげんにしてください!」など。

ひざかた 歳三 (ひざかた としぞう)

25歳。福岡県大牟田市船津中学出身。火星人とオーストラリア大ミミズ(カンガルー)の間に生まれた。そのためか超人的な跳躍力を持つ。喫煙者。全運動クラブのOB。武芸百般でカマキリ拳法の達人。15歳の時、校長を脅して高校に入学。きんどーも同じ手で入学している。 落第10回生。サングラスを外したことがなく、外そうとしてもサングラスが増殖して外れない。頭を叩くなどショックを受けると小さな体に分身する。一人でも欠けると元の姿に戻れなくなる。菱形の口が特徴。

きんどー 日陽 (きんどー にちよう)

40歳。落第24回生。男性だが自称乙女を名乗る。性格はワガママかつ強引。好きな物はシーチキン。喫煙者。登場当時は等身も高く、書生風の格好だったが、次第に等身が下がった。かつては学生運動に身を捧げており、落第を繰り返していた頃に、入学してきたひざかたと出会い意気投合。一度は大学の法学部に籍を置いたが、落第して高校に戻っている。 ゴリラダンスが得意。

姫野 かおり (ひめの かおり)

ほうれん荘の管理人兼、「アップルハウス」というコーヒーショップを経営している。髪はショートカットで活発的なパンツルックのことが多い。そうじのことを弟のように可愛がっている。趣味で空手を習っており、不良に絡まれたルミを助けたこともある。密かにひざかたに心を寄せている。

雅子 (まさこ)

「アップルハウス」を手伝っている。一児の母。連載時期によって髪型が変化する。

後藤 熊男 (ごとう くまお)

そうじのクラス担任で高校教師。妻と子供の三人家族。ひざかたときんどーたちノセられて、度々歌ったり踊ったり脱いだりしてしまい、後で後悔している苦悩する40歳。人は戦慄のハードロッカーミスターNOと呼ぶ。脱ぐ時の源氏名はチューリップ熊美。妻と子供がいる。テディ・ボーイギャング団に毎回絡まれるなど、逢わなくていいトラブルに巻き込まれる事が多い。 学校では女子バレー部の顧問(作中では部長)。

後藤 ゆかり (ごとう ゆかり)

後藤熊男の妻。女子大生時代は喫茶店でバイトしており、後藤熊男は連日通い詰めていた。息子の名前は後藤熊太郎。

八千草 文子 (やちぐさ あやこ)

校内でも評判の美人教師。なぜか体育など他の授業も担当している。ひざかたも、八千草文子に叱られると、素直に言う事を聞く。

斎藤 ルミ (さいとう るみ)

ひざかたに惚れている女子大生三人娘の一人。切りそろえた前髪とヘアバンドが特徴。後に髪型は誤解からそうじと弘美の関係を悪化させた責任を取って、ショートカットに。短大1年生。そう子、由起子と一緒にマンションで共同生活をしている。口癖は「たまりませんわ」「コロコロリン」「キャイーン」など。

中野 そう子 (なかの そうこ)

ひざかたに惚れている女子大生三人娘の一人。前髪で片目が隠れている。短大2年生。ルミ、由起子と一緒にマンションで共同生活をしている。ルミとよくくすぐりっこをしているらしい。

白水 由起子 (しらみず ゆきこ)

ひざかたに惚れている女子大生三人娘の一人。丸眼鏡を着用。髪型はウェーブがかったセミロング。短大2年生。ルミ、そう子と一緒にマンションで共同生活をしている。後にフィーリングが合った藤田弘と結婚。

七味 とうがらし (しちみ とうがらし)

「いちご大統領のニンジン畑」などのヒット作を持つ童話作家。その正体はひざかたで、毎月数日~1週間程外泊して本を書きおろしている。ひざかたは大脳のまわりを小脳が一定の周期で回転しており、小脳がある位置に来た時に脳細胞に変化が起こり、童話作家・七味とうがらしに変身する。 変身後は前髪が伸びてサングラスが隠れる。稼いだ金は一部生活費としてこっそりそうじの机に入れているが、残りは共同募金に寄付するなどして残っていない。ルミとそー子の前で変身が解けてしまい、正体がバレる。

ススキ 小次郎 (すすき こじろう)

ネズミ小僧次郎吉衛門のもとでネズミ流空手を学んだ。20年前にカマキリ拳法を学んだひざかたと戦い、敗れている。その際20年後の再戦を誓い、再び勝負するが敗れる。しかしかおりに一目惚れし、彼女に会いたい一心で再度ひざかたに勝負を挑み、今度は勝利する。その後、かおりに告白するが、意中の人がひざかただと告げられ、遠い旅に出る。 妖怪、化け物の類は苦手。

ラッシー

ススキ小次郎の飼い犬。人間の言葉を解し、二本足で歩くこともできる。小次郎の朝食を作るなど、ご主人の身の回りの世話をしている。犬歯が異様に伸びており、本当に犬なのかは不明。首に蝶ネクタイを締めるなど、人間の衣装を着ることもある。最後は小次郎に付添って旅に出る。

益田 弘美 (ますだ ひろみ)

そうじのクラスメイトでおとなしい娘。皆に内緒でそうじと交際していたが、ひざかたときんどーにバレてしまい、誤解から一時期不仲に。仲直りをしたものの、その後も中嶋姉妹によるそうじへの猛烈なアタックなどで、二人の恋路は一筋縄にはいかなかった。

中嶋 敦子 (なかじま あつこ)

そうじのクラスメイトで恋している。実家は中嶋組という土建屋で裕福だが、父が「組長」とも呼ばれるヤクザ。そのためお嬢様としてワガママな性格に育ってしまった。欲しい物は強引に手に入れるため、そうじとも肉体的な既成事実を作ろうとする。かつてはディスコでの夜遊びをしていた。5組のA子と一緒になって遊んでいたこともあるが、そうじに惚れてからは、あまり関わっていない様子。 しかし喫煙は止められない。

中嶋 麻美 (なかじま あさみ)

中嶋敦子の妹。小学生。姉と同じくそうじに惚れており、アタックを繰り返す早熟な子供。夏祭りの際に、そうじに乱暴されたとルミに狂言を言ったため、そうじと弘美との仲が険悪に。その後そうじに諭され謝り、そうじの事を諦めた。

前田 馬之介 (まえだ うまのすけ)

菠薐荘にわずか1日だけ住んだ下宿人。いつも鼻水をたらしており、オットリとした話し方で、きんどーを怒らせる。やたらとオナラが出るのも特徴。その後も近所に住んでいるのか、度々登場するが、航空運送会社を経営したり、教会の牧師など様々な職業を経ている。最後は「なんだ馬之介」として衆議院選挙に立候補し落選。 ひざかたたちと共に町を出てゆく。登場時は正面顔なども描かれていたが、後半になると横顔だけになる。

おばさん

そうじの叔母。東京に引っ越してきたそうじがひざかたときんどーと共に挨拶に出かけている。その場は何とか取りつくろうが、後日ひざかたに資産家令嬢との縁談話を持って来るなど積極的に関わり、最後は二人の変人っぷりがバレてしまう。そうじをほうれん荘から引っ越しさせようとするが、二人の妨害に逢い、結局本人も居候することになった。

山倉 和子 (やまくら かずこ)

そうじの叔母の娘。そうじにとっては従従妹になる。やってきたひざかたを見て頬を赤らめるなど、多少気にしている様子。

佐々木 雄二 (ささき ゆうじ)

1年5組の生徒。伊達兄貴の後輩。実況解説など説明役で登場することが多い。

伊達 兄貴 (だて あにき)

テディ・ボーイギャング団のリーダー。サングラスにリーゼント。森田、沢松と共にロックスターを目指している。ボーカル&ギター担当。女性は清純派が好み。働いている浅丘組が中嶋組の仕事を回してもらっており、その手前中嶋敦子から益田弘美に因縁を付けるよう命令される。 しかし、これを拒否して逆に敦子をひっぱたいて仕事をクビになる。後に絵本作家が女性にモテるのを知って、童話作家になろうとして作品を執筆中。出版社に持ち込もうとしている。自称恋人のミルキーがいるが、本人は恋人だと思っていない。

森田 和広 (もりた かずひろ)

テディ・ボーイギャング団の一人で兄貴の弟分。金髪にリーゼント、サングラス。ベース担当。

沢松 英二 (さわまつ えいじ)

テディ・ボーイギャング団の一人で兄貴の弟分。四角い顔にリーゼント、サングラス。ドラム担当。かおりに気がある。

少女A子 (しょうじょえーこ)

不良少女でスケバン。白いロングのセーラー服を着用。しかしひざかたに惚れているため、ひざかたの前ではかわいい顔を見せる。中嶋敦子とは旧知の仲。

美智子

きんどーの娘。ショートカットの成人女性。きんどーが大学時代、後藤熊男と共に近所の山で光る樹を見つけ、切ってみると樹の中に赤ん坊がいた。その後は後藤熊男と二人で育て上げたが最後は「おむかえが来る」と言って、光と共に消えてしまう。

集団・組織

1年5組 (いちねんごくみ)

登場する不良学生ばかり集まったクラス。飲酒、喫煙は当然のことながら、度重なる授業妨害などでまともに授業が進まない。ひざかたやきんどーに報酬(食堂の食券など)を渡して、意図的に後藤熊男をノセることで授業を進めなくすることもある。しかし八千草文子の言う事は素直に聞く。

場所

菠薐荘 (ほうれんそう)

『マカロニほうれん荘』に登場する下宿。木造二階建て。風呂なし。そうじ、ひざかた、きんどーらが住んでおり、他の住人は前田馬之介以外登場したことがない。住所は杉並区井草。かおりの祖父による命名。

日の丸屋 (ひのまるや)

『マカロニほうれん荘』に登場する店。近所の駄菓子屋。不景気で客足が減っていたところへ、主人がきんどーの口車に乗って、さらってきた女の子を使ってキャバレーのように接客してい。一時は評判ともなるが、警察の一斉検挙で営業停止処分となる。現在では元のお菓子屋に戻った。妻が若い男と駆け落ちしてから、主人と子供の二人暮らし。 子供は甘やかされてきたので反抗的で、性根を叩きなおすときんどーに預けたら、何故か女壷振り師になってしまう。

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