概要・あらすじ
ミラーボールをめぐる男女の恋物語4篇からなるオムニバス作品。浮気を繰り返す彼女から「仕事が忙しいせいで会えないのが悪い」と非難を受け、別れようと思っていた男の目の前に飛んでくるミラーボール。中学生の男子に自宅まで押しかけられて「付き合おう」と迫られるOLの部屋を通り過ぎるミラーボール。セックスレスに耐えかねた妻が仕事帰りの夫に迫るところに現われた光るミラーボール。
そして、元彼の趣味で買ってしまったミラーボールに悩まされる女。それぞれの男女の関係が、ミラーボールという存在によって変化していく。
登場人物・キャラクター
マーくん
仕事が忙しくサヤとなかなか会えないことで、彼女に浮気をされ、彼女のことをビッチだと思っているサラリーマン。夜にサヤに押しかけられて「仕事で会えないからさみしかった」と自分のことを棚に上げて非難されたため、今夜こそ別れようと思っている。
田原 (たはら)
昭和56年生まれの女性。マンションの自室にまで来て「付き合おう」と言ってくる中学生の木田太一が信じられず、何かの罰ゲームだとしか考えていない。迫ってくる太一に困っているが、無邪気さにときめく部分もあり、自分が高校生だったら付き合ってもよかったと考えている。
真衣子 (まいこ)
夫と2年もセックスレスになっていることに悩んでいて、夫に毎日亜鉛とマカを飲ませている。もともと自分から誘ったことはなかったが我慢できずに、手くらい握らせてと言うつもりが、あそこを握らせろと言ってしまう。本当は片付け魔だが、夫にリラックスしてもらうためあえて片付けすぎないようにしている。
ミラーボールがある部屋に住む女 (みらーぼーるがあるへやにすむおんな)
学生時代にハンドボール部に所属していた。彼氏がいたが、同棲する部屋を決めたあとにふられてしまう。家賃を払うことは覚悟しているが、彼好みの部屋にしてしまったため、部屋の照明がミラーボールになっていることを後悔している。
サヤ
マーくんの彼女。マーくんがいるのにさびしいと誰とでも寝てしまうが、自分のことはヤリマンではないと主張している。浮気をするのはあくまで仕事で会えないマーくんのせいだと泣いて非難する。
木田 太一 (きだ たいち)
田原に「付き合おう」と言ってくる平成8年生まれの男子中学生。変声期はまだで女の子のような声をしている。田原のからかいに子供らしく顔を真っ赤にするが、ビックリした拍子に足をつかんだりさりげなく指を触ってきたりと、無邪気なボディタッチで田原をときめかせる。
真衣子の夫 (まいこのおっと)
真衣子の夫。仕事が忙しいらしく、妻のことを見ようともせず、2年間セックスレスになっている。妻から「あそこを握らせろ」と言われた時は汗をかいて焦っていたが、素直に「セックスしたい」と言われても結局疲れているからと断ってしまう。
アフロの彼氏 (あふろのかれし)
ミラーボールがある部屋に住む女の元彼氏。アフロ頭にヘアバンドをしており、夢を追うために仕事はしていない。同棲する部屋を決めたあとに彼女をふった。「俺たちの部屋にはこれっきゃねぇだろ」と部屋の照明をミラーボールにした張本人で、ミラーボールを「俺たちの愛」だと語っている。