リタ

リタ・クリーガーは、魔法を一切使えない「魔力無し（デュンマー）」の少女。多くの人間が魔法を使える世界で、デュンマー達は差別されていたが、リタは腕っぷしの強さと思い切りをよさを武器に、盗賊を続けて生き抜いているのだった。そんなリタは、持ち主の願いをなんでも叶えるという言い伝えがある宝石「炎（グルート）のダイヤ」を狙っていた。キサナドゥ王国の王家に代々伝わる炎のダイヤを手に入れるため、リタは第一王子のカイ・エーデルシュタインを誘拐し、王子の部下たちに取引を持ちかける。しかし、カイの部下であり、国内有数の魔法使いの一人、シェーンハイトは、国王からカイの暗殺を命じられているのだった。シェーンハイトは、誘拐騒ぎに乗じてリタもろともカイを殺そうとする。その陰謀を知ったリタは、ダイヤを手に入れるために、カイを次期国王にしようと考える。国内最強の魔法使いと称されながらも、シェーンハイトの攻撃によってほとんどの魔力を失ってしまったカイや、カイを溺愛している医療魔法師のルカ・ブラウンとともに、リタは王国との戦いに身を投じるのだった。