金がすべての都市で、ルドルフの挑戦と戦略
本作の舞台である「ゴンドランド」は、1950年代のアメリカ砂漠地帯にそびえ立つ一大娯楽都市。ここでは国籍や人種、性別の壁がいっさいなく、金を持つ者こそが正義とされる世界が広がっている。そんなゴンドランドの次期市長候補として名を馳(は)せているのが、豪快かつ傍若無人な振る舞いでつねに周囲を賑わせるルドルフだ。ターキー家の跡取りである彼は、自らの信念に揺るぎない自信を持ち、影響力の拡大とゴンドランドの発展を目指して活動している。本作では、自分の主張を強引に押し通す一方で、つねに先を見据えた経営戦略で競合相手を圧倒するルドルフの姿が、痛快な筆致で描かれている。
ルドルフと個性豊かな仲間たち
ルドルフの周囲には、個性豊かで優秀な人々が集まっている。マフィアを一蹴できるほどの戦闘力を誇る第一秘書の瀬川桃子や、第二秘書のエグマリヌ。彼女たちはふだんはルドルフに振り回されながらも、彼に対して強い忠誠心を抱いている。また、傍若無人なルドルフがあこがれるほどの美しさと優しさ、そして気の強さを兼ね備えたバーテンダーのラパン・コルヌや、交渉上手で要領のいいニューヨーク市警の警察官、ペイル・パイソンやヴェルメリオ・ヴォルフなど、一筋縄ではいかない人物たちが集う。つねに強気でなかなか他人に素直になれないルドルフだが、ふだんは仲間たちをぞんざいに扱う一方で、いざという時には自らの身を挺して彼らを守るなど、自分なりの筋を通そうとする熱い一面も持っている。
ゴンドランド支配を巡る激しい対立
ルドルフは、自分の庇護(ひご)下にある者には情け深く接する一方で、対立する相手には決して容赦しない。加えて、ふだんの傍若無人な態度や強引な手法も相まって、銀行や娯楽施設、マフィア組織など、ゴンドランド内のさまざまな勢力から反感を買っている。特に、ルドルフとその父親ジョンに強い劣等感を抱くギル・ゴートは、最大の敵として立ちはだかる。表向きはジョンに従いながらも、内心では彼らを追い落として自らゴンドランドのトップに立とうと画策しており、スパイやマフィアを使った悪辣な手段で、ルドルフの市長就任を妨害しようとしている。
登場人物・キャラクター
ルドルフ・ターキー
ゴンドランドの次期市長に内定している若き実業家。年齢は29歳。金銭がもたらす功罪を深く理解し、卓越した経営手腕を誇る。豪放磊落(らいらく)な性格で、つねに明るく頼もしい態度を見せるため、近隣住民から親しまれ、厚い信頼を集めている。また、義理堅い一面もあり、一度心を許した相手や大切な存在のためには、自らの危険も顧みずに守り抜こうとする。一方で、露悪的な言動が目立つこともあり、ふだんから交流のある第一秘書の桃子や第二秘書のエグマリヌ、バーテンダーのラパンを呆れさせたり困らせたりすることも少なくない。政財界や裏社会の組織から敵意を買うことも多いが、本人はまったく意に介していない。向上心の強い人物を好み、逆に現状維持に固執する人間には冷ややかな目を向ける、シビアな一面も持ち合わせている。
ラパン・コルヌ
バー「CAT WALK」を経営する女性バーテンダー。落ち着いた雰囲気と抜群のプロポーションを持つ美人。誰に対しても分け隔てなく温かく接しながらも、つねに凛とした態度を崩さないため、男性から絶大な人気を誇る。特に女性や子供には優しく接し、第一秘書の桃子がルドルフの任務で危険にさらされた際には、彼女に謝罪するようルドルフを厳しく叱責したこともある。その美貌と気高さから、ルドルフには「極上の女」と称され、熱烈なラブコールを受けている。しかし、彼女自身は特定の誰かに心を寄せている様子をいっさい見せず、ルドルフのアプローチも巧みにかわし続けている。
書誌情報
ルドルフ・ターキー 全7巻 KADOKAWA〈ハルタコミックス〉
第1巻
(2013-05-15発行、978-4047289284)
第2巻
(2013-10-15発行、978-4047292239)
第3巻
(2014-08-11発行、978-4047298521)
第4巻
(2015-07-15発行、978-4047306103)
第5巻
(2016-05-14発行、978-4047341340)
第6巻
(2017-02-15発行、978-4047344129)
第7巻
(2017-12-15発行、978-4047348196)







