概要・あらすじ
既婚者だった上杉亮介と不倫の末に略奪婚をした上杉美羽。しかし結婚から数年後、二人の関係は冷めきっていた。ある日、美羽は亮介が職場の部下と浮気をしていることを知りショックを受ける。さらに美羽も、知り合ったばかりの陶芸作家、叶賢人に惹かれ始め、彼と浮気をしてしまう。互いに自分の不倫を隠しながら接していた美羽と亮介の関係は徐々に悪化、美羽にとっての心の支えは賢人と過ごす時間だけになっていく。しかし、賢人にはとある秘密があるのだった。
登場人物・キャラクター
上杉 美羽 (うえすぎ みう)
専業主婦。既婚者だった上杉亮介と不倫の末に結婚、いわゆる「略奪婚」で家庭を得た人物。結婚する直前に亮介の子供を妊娠していたが流産し、それ以降子供はできずにいる。結婚して家庭に入ってから、自分に趣味や特技もないことに気づき、自信を持てずにいる。さらに亮介の浮気が発覚。そんな中、偶然知り合った陶芸作家の叶賢人から陶芸を習っている間に親しくなり、賢人とは不倫関係に陥る。
上杉 亮介 (うえすぎ りょうすけ)
上杉美羽の夫。大手企業に勤めるエリートサラリーマン。職場では陰で「ミスター・パーフェクト」と呼ばれることも。女癖が悪く、美羽と結婚する前にも木ノ下瑠衣子と結婚していた。しかし、美羽との不倫の末に瑠衣子とは離婚し、美羽と再婚している。それから数年経った現在、美羽との関係は冷めきっており、職場の部下である仲本りさ子と浮気をしている。
木ノ下 瑠衣子 (きのした るいこ)
30代半ばほどの女性。上杉亮介の前妻であり、亮介と上杉美羽が交際を始めた時期には夫婦だった。気が強くて知的、仕事も人一倍こなすいわゆるバリキャリ。現在でも亮介と同じ職場で働いている。亮介に対して未練はない様子だが、自分の夫を略奪した美羽には恨みを抱いており、今の不倫相手、仲本りさ子のことも快く思っていない。
仲本 りさ子 (なかもと りさこ)
上杉亮介が勤める会社の部下の若い女性。会社には昨年入社したばかりで、亮介の不倫相手。かなりの巨乳の持ち主。自信家でわがままな性格。亮介が既婚者であることは知りながらも、略奪を楽しんでいる。SNSで亮介との不倫を匂わせる投稿を繰り返しており、知人たちの間で二人の不倫は半ば公然の事実となりつつある。
叶 賢人 (かのう けんと)
新進気鋭の陶芸作家の男性。人の心を癒やす、不思議な魅力を持った人物。偶然自分の個展を見に来ていた上杉美羽と知り合い、美羽が新しい趣味を探していたこともあって、彼女を自分の工房へ招待。次第に恋愛関係になる。性に対して奔放で、来るものは拒まない性格。自分の助手を勤める男子大学生や、彼を慕って工房に通う熟年女性とも恋愛関係にある。