推しに全勢力を注ぐ強火のアイドルヲタクが主人公
あずさの推しは、アイドルグループP4Uの誓志(チカ)。グッズ獲得のために早朝から列に並び、チカを神と崇め、チカの悪口を言うものは幼なじみでも容赦しない。推しを中心に世界が回っており、グッズを買うために軍資金を貯め、ライブに行くときには最大限のおしゃれをする。部屋は推しのポスターだらけなど、アイドルヲタクの心理をリアルに描いた作品。チカの話題になると早口になったり、鼻血を吹き出したりと、絵もコメディタッチになり、完璧美少女あずさとの激しいギャップが笑いを誘う。
大好きなアイドルと心と身体が入れ替わるきっかけ
P4Uのライブ中、落ちてきたステージライトからチカをかばおうと、ステージに飛び込むあずさ。結果、ふたりとも死んでしまうが、天国で神様がこれは間違いだったとふたりを現世に戻してくれた。しかし、神様の手違いでチカとあずさの身体と心が入れ替わってしまう。あずさは大好きなチカの身体の中に入ってしまったと、自分の身体を抱きながら、うっとりしてチカをドン引きさせる。二人は数時間で元に戻ったり、突然また入れ替わったり、いつ入れ替わるかわからないという、慌ただしい生活が始まってしまう。
スピーディーなドタバタ展開に目が離せない
身体と心が入れ替わったことでさまざまな問題に直面する二人。チカ姿のあずさがトイレに行けずに我慢してしまったり、裸を見せるわけにはいかないと、お風呂は目隠しして相手の体を洗ったり。P4Uのライブ中、突然チカと入れ替わってしまったあずさは、ライブのラストは乗り切ることができたものの、生放送では失敗してしまう。この状況を知ったチカのマネージャーの松本は、いつ入れ替わっても困らないよう、あずさの学校にチカを転入させ、あずさをP4Uの付き人にさせる。コントを見ているようなテンポの良いコメディ作品だが、ライバルの出現、恋愛感情の芽生え、BL要素なども加わり、少女漫画らしい胸キュンもしっかり提供してくれる。
登場人物・キャラクター
朝比奈 あずさ (あさひな あずさ)
17歳の高校生女子。アイドルグループP4Uのチカの大ファン。推しのチカを神と崇め、推しを応援するために全勢力を注ぐアイドルヲタク。学園屈指の成績を収める生徒会長で、美人で性格も良く、みんなの憧れの的。チカファンの名に恥じぬよう、日々徳を積み、完璧少女を演じている。あずさの推し愛は時に暴走してしまい、チカ本人もドン引きさせるほど。
千田 誓志 (ちだ ちかし)
四人組アイドルグループP4Uの一員の男子。あずさの推しメンで、ツリ目でおでこを出したクールな美男子。決めゼリフは「オレにすべてを委ねろ」。子役出身で演技力も高かったが、成長と共に需要がなくなってしまう。同じ子役出身のハルとユニットを組むがあまり売れず、マリとミキを加えて四人組のP4Uで再デビューした。子役時代のトラウマが原因で、演技をする映画やドラマのオーディションが苦手になってしまう。
書誌情報
ヲタ ドル 推しが私で 私が推しで 4巻 講談社〈講談社コミックス別冊フレンド〉
第1巻
(2019-09-13発行、978-4065169438)
第2巻
(2019-12-13発行、978-4065179598)
第3巻
(2020-06-11発行、978-4065197776)
第4巻
(2020-11-13発行、978-4065213803)







