アイドル地獄変

アイドル地獄変

アイドルを目指す海ひろ子が、謎のアイドル仕掛け人紅速人と出会い、夢を叶えようと奮闘するスラップスティックギャグ。オムニバス形式で、2012年には短編「アイドル地獄変2012」が続編として描かれている。2003年にヤングジャンプ・コミックス・BJで出版され、2012年には「アイドル地獄変2012」と「尾玉なみえ×小明」対談を掲載した「アイドル地獄変<完全版>」が講談社シリウスKCとして再出版された。巻末には「アイドル地獄変伊呂波加留多」が付属している。

正式名称
アイドル地獄変
ふりがな
あいどるじごくへん
作者
ジャンル
アイドル
 
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

16歳の海ひろ子は、アイドル志望の少女。ダンス・教養・精神力・常識・美貌すべて持ちあわせておらず、アイドルとしての素質なしと思われていた。ところが数多くのアイドルを育てた紅速人に気に入られ、アイドルへの道を歩み始めることになる。極端な行動が多く、目立つひろ子。彼女を見たトップアイドルの美原あいは、強い嫉妬心を抱く。

登場人物・キャラクター

海 ひろ子 (うみ ひろこ)

アイドルを目指す16歳の少女。頑張り屋だが常識がなく、我が強く周囲に迷惑をかけ続けている。貧乏で、家賃や電気代を払えていない。また捨てたロケ弁を拾って食べ、腹を壊したこともある。特にこれといった特技はなく、周囲に合わせる能力もないが、数々のアイドルを育てた実績を持つ紅速人に気に入られて、アイドル事務所ヘリプロに所属する。 やる気だけはある熱血タイプで、速人の叱咤激励を受けて行動に移そうとするが、たいてい間違った方向に進んでしまう。アイドルとしての初の給料は516円。字は読むことが出来ないほど下手。トップアイドル美原あいに憧れており、以前からベルマークを貼ったファンレターを送り続けていた。芸能界に入ってからは彼女の個性にあいが嫉妬し、対抗心を燃やすようになる。

紅 速人 (くれない はやと)

数多のアイドルを育てたと言われる、アイドル仕掛け人。サングラスをかけ、あまり表情を変えない。仕事のためなら自分の身を投げ出すことも厭わない人物。アイドル志望の海ひろ子を気に入り、彼女をトップアイドルに育てようとする。ひろ子に的確なアドバイスを出し、彼女に仕事を与えていくが、大半は失敗している。ひろ子の雑な性格に振り回され、暴行を受けることもある。

美原 あい (みはら あい)

芸能界に君臨するスーパートップアイドル。ヘリプロ所属。テレビ番組にも数多く出演している。お金持ちで、ゴージャスな部屋に住んでいる。登場するたびに美味しいところを総取りしていく海ひろ子には激しい嫉妬心を抱いており、彼女を超えるためならなんでもしようとする。しかし天然ボケな部分があり、アイドルとしての方向性をしばしば間違える。 マネージャーの松野ごじやを、空いた時間にいじめることがある。常日頃攻撃的な口調でしゃべり、ファンからは「ミッハー節」と呼ばれている。普段はお忍びのために、いかついマスクをかぶっている。

とるて

人気男性デュオ「ざっは☆とるて」の一人。ヘリプロ所属。「ウルウル滞在記」で裸族の村に行くために、股間のコテカをつけて、反復横跳びの練習をしていた。スタッフは彼が村に行くのを反対している。

松野 ごじや (まつの ごじや)

美原あいのマネージャー。美原からは、縛られてお湯を注がれるなど、酷い仕打ちを受け続けている。美原を活躍させるために、奔走している。

プールの精 (ぷーるのせい)

海ひろ子が「アイドル水泳大会」の長潜り競争の練習のためプールに潜っていたところで出会った妖精。頭がはげあがっており、かっぱのような姿をしている。プールに散らばった塩素を一箇所に集めるのが仕事。手が伸びる。

マイク

海ひろ子が銀行に行った際出会った外国人スパイ。拳銃を所持していたため、強盗と間違われる。トムという先輩上司がいる。カタコトで失敗ばかり繰り返しており、あやうく逮捕されそうになるが、ひろ子の機転で助けられる。後に振り込み代行業を開業し成功する。

ムシゴロウ

虫が5万匹のムシゴロウ王国の国王。白髪に、度の強いメガネをかけている老人。人間が最強であり、虫は最弱なため愛せると考えている。「食虫人間(ゲルニカ)」を得意技とし、カブトムシをまるごと食べることができる。蛇が苦手。

下原 ちえ子 (げばら ちえこ)

髪が長く、「団結」の鉢巻を巻いている。海ひろ子が所属するヘリプロで、アイドル労働組合の組合長を務めている人物。売れていないアイドルを集め、武装蜂起する計画を立てる。心の琴線に触れた組合員には「革命バッジ」を進呈しており、そのバッジほしさにひろ子はアイドル仕掛け人の紅速人に暴行を加えた。

出毛 まいね (だすげ まいね)

ずきんを被った女性。海ひろ子が所属するヘリプロの、ふるさとアイドル。なまりがきつく、周囲からは「プロレタリア」だと認識されている。父はマタギで、本人もトラばさみを持っている。アイドル労働組合で下原ちえ子が配っている「革命バッジ」ほしさに、社長に猟銃を向けた。

パンパン

しもの動物園で飼われている、6歳のオスパンダ。感情の高まりと性的興奮が弱く、交尾ができなかった。海ひろ子が彼を奮い立たせるために、きぐるみを着て誘惑させる作戦を立てたところ、感情が動き興奮、その後は盛んに交尾を繰り返すようになった。

きぬ子 (きぬこ)

描きおろし短編「アイドル地獄変2012」に登場する、弁当屋の女主人。ゆみという娘がいる。アイドル仕掛け人の紅速人が彼女のもとでバイトをしており、彼に対して好意を抱いていた。

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