七色仮面

七色仮面

川内康範原作のTVドラマ『月光仮面』の流れを汲む作品。仮面で顔を隠した正体不明のヒーローが悪の組織と戦う姿を描く、勧善懲悪のヒーローアクション。講談社「ぼくら」1959年7月号から1960年9月号にかけて連載された作品で、いずれも誌面で8ページ掲載され、続きを付録の別冊で引き継ぐという掲載形式がとられた。なお、第1部には脚色者の表記はなく、第2部~第4部、第6部前半、第7部が脚色・結城三郎、第5部と第6部後半のみが、脚色・松原佳成となっている。また、第6部と第7部の扉絵では『新・七色仮面』というタイトル表記になっている。1959年7月から、日本教育テレビ(のちのテレビ朝日)でドラマ化もされた。主演は波鳥進が務めたが、途中から千葉真一に交代し、同時にドラマ版もタイトルが『新 七色仮面』に変更された。

正式名称
七色仮面
ふりがな
なないろかめん
原作者
川内 康範
漫画
ジャンル
スーパーヒーロー
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

上巻

コブラ仮面一味が闇夜に現れ、子供を誘拐するという事件が発生した。事件を知った探偵の蘭光太郎はコブラ仮面一味を追跡し、激しい銃撃戦が展開される。ところが、奮闘むなしく蘭はコブラ仮面一味に捕縛され、列車が迫る線路上で姿を消す事となった。蘭の死は新聞で大きく報道され、多くの人々が名探偵の死を嘆き悲しむ。しかし、蘭の亡きあと「正義の人」を名乗る正体不明の人物・七色仮面が現れコブラ仮面一味の男を捕まえる。コブラ仮面の目的は、誘拐した子供の手に彫られた財宝の隠し場所を示す暗号にあった事が判明する。暗号を手に入れたコブラ仮面一味は、嵐の中海賊船どくろ丸で無人島に急行する。しかし、密かにどくろ丸に乗船していた七色仮面とコブラ仮面一味との銃撃戦で、七色仮面は高波にさらわれ海中に飲み込まれる。さらに、追跡して来た海上警備船もどくろ丸にから大砲の砲撃を受けてレーダーを破壊され海賊船を見失ってしまう。そして、無人島に到着したコブラ仮面は、暗号を頼りにして洞穴に隠されていた財宝をついに発見する。しかしそこへ、七色仮面が姿を現すのだった。(第1部「コブラ仮面の巻」)

中巻

キングローズ一味が現金輸送車を襲い大金を強奪する事件が起きる。しかし、逃走中のキングローズ一味の前に、死んだと思われていた蘭光太郎が現れ戦いを挑む。両者の銃撃戦の最中、七色仮面が登場するが、キングローズ一味はまんまと逃走に成功する。その後、キングローズ一味は宝石店を襲って高価な宝石を強奪し、香港への高跳びを謀る。探偵の金有左門と助手の荒井三子は、キングローズ一味の隠れ家に潜入するが拘束され絶体絶命となる。そこに七色仮面が現れ二人を救出。七色仮面は、逃走するキングローズ一味を追跡し、激しい銃撃戦が展開される。(第2部「キングローズの巻」)

ある秘密結社を捜査中の公安員が、何者かに殺害される事件が発生。蘭は変装して真相を探ろうとするが、秘密結社の首領レッド・ジャガーに襲われ銃撃戦となる。レッド・ジャガー一味は逃走し、兵器製造会社社長の空間大助が所有する兵器とダイヤの強奪を企む。そこへ世界連邦警察官に扮した宝石泥棒のブラック・ハンドが現れて、三つ巴のダイヤ奪取作戦が展開される。ブラック・ハンドはレッド・ジャガーによって射殺され、レッド・ジャガー一味は逃走する。そしてビルの工事現場で、七色仮面とレッド・ジャガー一味との激しい銃撃戦となる。(第3部「レッドジャガーの巻」)

腕利きの探偵が次々に殺害されるという事件が発生し、その中の一人、蘭も犠牲となる。邪魔な探偵達を亡き者とした犯人のダコタ神父姉小路は、山本警部大八を人質にしてSG教会の地下室に隠していた莫大な量の金塊を運び出す。しかし、金塊を積み込んだトラックで逃走する二人の前に七色仮面が立ちふさがる。そして七色仮面は敵との格闘の末、人質を救出し金塊を取り戻す。その頃、覆面の強盗三人組スリーエースは競馬場で姉小路の娘を誘拐し、身代金として金塊を要求。それを知った七色仮面は、スリーエースの隠れ家に乗り込むのだった。(第4部「スリーエースの巻」)

秘密結社キングジョーカー一味の怪人ブンカンタンが日本に密入国する。一方、殺害されたと思われていた蘭は生きており、100億円を積んだ現金輸送車の警備を担当する。そこへブンカンタンとキングジョーカー一味が急襲し100億円を強奪する。蘭はキングジョーカー一味の二人を捕縛し100億円を取り戻すが、そのあいだに大八と三子が拉致されてしまう。そんな二人を救出すべく、七色仮面が現場に現れる。(第5部「龍虎の地図」前編)

下巻

キングジョーカーは人質解放の条件として、財宝の在り処を示す「龍虎の地図」との交換を要求する。しかしこれはトリックで、キングジョーカー一味はその隙に横浜の倉庫を襲撃し200億円を強奪。その後、キングジョーカー一味は高速船で逃走するが、その船には七色仮面が潜んでいた。(第5部「龍虎の地図」後編)

サガレン大総裁率いる毒ぐも団が、数十億円もする高価な美術品を狙って美術品収集家・龍造寺の屋敷を襲った。毒ぐも団のメンバーは天井から屋敷に潜入し龍造寺を拉致したうえ、龍造寺を替え玉とすり替える。龍造寺になりすました男は、眠り薬で警備の警官を昏睡させる。一方、逃走した毒ぐも団の男を追った七色仮面は敵の隠れ家に乗り込むが、銃撃戦となり一時退却する。その後、毒ぐも団は地下道を通って龍造寺邸の美術品強奪に成功。毒ぐも団の目的は、母国トルメニア王国再興のために高価な美術品を持って帰国する事だった。そんな毒ぐも団の隠れ家に、七色仮面は再び潜入する。(第6部「毒ぐもに手を出すな!」)

発明家の大村博士が、暗黒大帝率いる暗黒団に拉致された。暗黒大帝は大村博士が発明したマッハホーンで日本の極秘情報を盗聴しようとしていたのである。事件を追っていた大八も暗黒団に拉致されてしまうが、七色仮面の活躍で無事救出される。蘭光太郎は暗黒大帝の正体を見破り暗黒団一味と対決するが、捕らえられ海中に投げ込まれてしまう。危機一髪のところで海中から脱出した蘭は、暗黒大帝が外国要人の暗殺を企てている事を知る。そして、来日した外国要人を拉致した暗黒大帝は、蘭や警察官らをセメント工場におびき出し、全員まとめてセメント攻めにしようとする。(第7部「日本はねらわれている!」)

登場人物・キャラクター

七色仮面 (なないろかめん)

「正義の人」を自称する謎の男性。独特なヘルメットで顔を隠しマントを翻して悪の組織に挑む。2丁拳銃の使い手で射撃の名人だが、つねに敵の手を狙って拳銃を弾き飛ばし、決して敵の命まではとらない主義。変装が得意で、しばしば敵の構成員に化けて敵アジトに潜入する。

蘭 光太郎 (らん こうたろう)

「蘭探偵事務所」を経営する私立探偵の男性。「七つの顔」と呼ばれるほど変装が得意で、警察に協力して難事件を解決する事で有名。拳銃を使いこなし、格闘技に秀でた好漢。しばしば敵の罠にかかり死亡したと思われながらも、いつの間にか元気に姿を現すという不思議な人物。

金有 左門 (かねあり さもん)

「金有探偵事務所」を経営する私立探偵の男性。名探偵を自称し蘭光太郎を好敵手と思っているが、おっちょこちょいでいつもヘマばかりしている事から、周りからは「迷探偵」と揶揄されている。しばしば蘭を出し抜いて行動しようとするが、足手まといとなる事が多い。

荒井 三子 (あらい さんこ)

「金有探偵事務所」に勤務し、金有左門の助手を務める若い女性。ベレー帽に丸メガネといういでたちの勝ち気な性格で、凶悪事件の現場にもひるまずに駆けつける男勝りなタイプ。ドジな金有を叱責する事が多く、カッコいい蘭光太郎を慕っている。

大八 (だいはち)

「蘭探偵事務所」に勤務し、蘭光太郎の助手を務める少年。半ズボン姿の未成年ながら、拳銃で敵と戦うという勇敢さを持つ。一人で敵情視察をして人質になったりと危険な目に遭う事が多い。蘭からは「コーヒーのいれ方がうまい」と褒められている。

光田 葵 (みつだ あおい)

「金有探偵事務所」の臨時助手を務める女性。おたふくかぜで病欠した荒井三子の代わりとして、蘭光太郎の紹介で勤務する事になる。ヘマばかりする金有左門をフォローして「わしより腕がいい」といわしめたほどの才媛。実は蘭の姪にあたる人物。

山本警部 (やまもとけいぶ)

殺人事件など大事件ばかりを担当している警視庁幹部の男性。蘭光太郎のよき理解者で、難事件にあたっては彼に協力を要請する事も少なくない。ソフトハットにダブルのスーツに水玉のネクタイを着こなしており、カールした口ひげのダンディーな紳士でもある。

川上 兵六 (かわかみ ひょうろく)

東都新聞の記者の男性。特ダネを求めてしばしば蘭探偵事務所を訪れるほど蘭光太郎と親しくしており、彼を「先生」と呼ぶほど尊敬している。時に蘭を自動車に乗せて事件現場に急行する事がある。

コブラ仮面 (こぶらかめん)

蛇笛を吹いてコブラをあやつるコブラ仮面一味の首領の男性。頭部にはコブラを型どったバンダナを巻き、般若のような仮面をかぶって正体を隠している。元は海賊船どくろ丸のボスで、財宝の隠し場所を求めて暗躍し、七色仮面と対決する。蘭光太郎を目の敵にしている。

木の村 (きのむら)

アパート「清風荘」で一人暮しをしている中年男性。以前は海賊船どくろ丸のメンバーでコブラ仮面の子分だったが、のちにコブラ仮面を裏切り、現在は過去を隠して暮している。財宝の在り処を示す暗号を読める人物の一人であるために、コブラ仮面一味から追われている身。

海藤 義次 (かいどう よしじ)

「愛生幼稚園」の園長を務める中年男性。子供好きの優しい教育者として知られている人物だが、以前は海賊船どくろ丸のメンバーでコブラ仮面の子分だった。のちにコブラ仮面を裏切り、現在は過去を隠して暮している。娘思いのよき父親でもある。

海藤 順子 (かいどう じゅんこ)

海藤義次の一人娘。父親を慕う優しい性格の純情可憐な美女で、海藤が元海賊のメンバーで悪人だった事を知ってからは、善人に戻るよう懇願する。

梅村 君子 (うめむら きみこ)

靴屋を営む夫と息子と三人暮しをしている中年女性。息子の梅村利夫がコブラ仮面に誘拐されたため、蘭光太郎を頼って訪ねて来る。息子の出生の秘密を隠しており、コブラ仮面の事件とかかわる重要な人物の一人。

梅村 利夫 (うめむら としお)

靴屋を営む父親と母親の梅村君子と三人で暮らす少年。たまごやきが好物の明朗快活な小学生だが、出生に秘密があり両親は実の親ではない。右手に財宝のありかを示す入れ墨が彫られている事から、コブラ仮面一味に誘拐される。

倉沢 (くらさわ)

海賊船どくろ丸のメンバーだった男性。コブラ仮面の子分だったが、のちにコブラ仮面を裏切って逃走。その後はしばらく上海に隠遁していたが、日本に帰国して財宝探しに奔走するようになる。ギョロ目で相手を威圧するような凶悪な人相が特徴。

野毛村 (のけむら)

ブラジル移民の男性。ブラジルに渡り事業を成功させ巨万の富を築いた有名な実業家。生まれ故郷の日本のためにつくしたいと思い帰国する。帰国後すぐに日本人孤児達に1000万円もの大金を寄付するという篤志家でもある。キングローズ事件に巻き込まれる。

キングローズ

トランプのジョーカーのような扮装をした正体不明の男性。手下を率いて現金輸送車や銀行そして日本全国の宝石店などを襲い、大金を強奪する強盗団の首領。犯行のあと、大胆不敵にも蘭光太郎を挑発して対決を挑む。

レッド・ジャガー (れっどじゃがー)

仮面で正体を隠した男性。世界征服という野望を抱く悪の組織の首領。拳銃を片手に数人の手下を率いてダイヤや兵器の強奪を企む。電柱から蘭光太郎を襲い感電死させようとするなど、意表をついた作戦を用いる。

ナウマン

ポリネシヤ王国の皇太子で、軍服にターバン姿の青年。母国での戦乱に勝利するため、兵器を調達する目的で来日し、空間大助に兵器の取り引きを迫る。

相良 (さがら)

公安員の中年男性。悪事を働く秘密結社を内偵している日本政府の職員。秘密結社により部下を殺害され、山本警部に警視庁の応援を依頼する。眼鏡をかけて口ひげを生やし、つねにダブルのスーツを身にまとった紳士。

空間 大助 (そらま だいすけ)

実業家の中年男性。以前はポリネシヤ王国の日本大使を務めていた。現在は自衛隊が使用する兵器を製造する会社の社長である。豪邸に住み、自宅のそばには兵器を研究するビルを建設中。兵器産業の経営者ながら、外国には兵器を売らないという信念を持つ愛国者でもある。

ブラック・ハンド (ぶらっくはんど)

空間大助が所有するダイヤの強奪を企む正体不明の男性。同じ目的のレッド・ジャガー一味と競合し、両者の強奪を阻止しようとする七色仮面との三つ巴の対決を展開する。

ダコタ神父 (だこたしんぷ)

SG教会で神父として勤務する聖職者の中年男性。神父という立場を隠れみのにして悪事を働く。インドの教会で姉小路と知り合って以降、彼と共謀して大金を強奪するという凶悪な犯行に手を染める。

姉小路 (あねこうじ)

口ひげを生やしダブルのスーツを着用した紳士風の中年男性。インド滞在中にダコタ神父と知り合った事がきっかけで、彼と共謀して大金を強奪するという凶悪な犯行に手を染める。上着に拳銃を隠し持っており、敵と見なした者にはその引き金を引く事をためらわない残忍な性格。

姉小路 貴子 (あねこうじ たかこ)

姉小路の娘。髪の両側にリボンを付けた美しく可憐な少女。父親の裏の顔を知らず、立派な紳士と思い込んでいる。事件に巻き込まれ、スリーエースに誘拐されてしまう。

ブンタンカン

パラダイ国の中年男性。秘密結社のメンバーで、キング・ジョーカーの手下。ゴリラの毛皮をかぶり貨物船て日本に密入国する。口から火を吐き敵を攻撃する怪人。でこぼこの頭部は禿げ上がっており、鋭い目付きで敵を威嚇する。中華風の着物を着てマントを羽織っている。

キング・ジョーカー (きんぐじょーかー)

強盗団の首領の男性。トランプのジョーカーに似せた仮面をかぶり正体を隠している。ブンタンカンに指示して現金輸送車を急襲し、大金の強奪を謀る凶悪な悪党の親玉。

尾西博士 (おにしはかせ)

有名な考古学者の中年男性。バラダイ王国で考古学の研究をしていた際に、財宝のありかを示す「龍虎の地図」を発見。そのせいでキング・ジョーカー一味から脅迫を受ける。娘の尾西良子と共に警視庁に赴き、山本警部に助けを依頼する。

尾西 良子 (おにし りょうこ)

尾西博士の娘。まるでファッション雑誌から抜け出したような最新の洋服と帽子に身を包んだスタイル抜群の美女。つねに父親といっしょに行動している物静かな性格の持ち主。

クランケン・ペケール (くらんけんぺけーる)

スウェーデンで名探偵との誉れが高い男性。ソフト帽にダブルのスーツを着用し、レトロな片メガネをかけたキザな身なりをした人物で、いつも葉巻をくわえている。妻と観光で来日し、毒ぐも団の事件に巻き込まれる。

イルネス・ペケール (いるねすぺけーる)

クランケン・ペケールの妻。スタイル抜群でファッションモデル並みの容姿の美女。つねにクランケンに寄り添って行動しており、夫と共に来日して毒ぐも団の事件に巻き込まれる。

龍造寺 (りゅうぞうじ)

美術品鑑定家の男性。白髪で白ひげをたくわえた老人で、豪邸で娘と二人で暮らしている大富豪。屋敷の秘密の地下室には、二十数億円もの価値がある国宝級の美術品を数多く所蔵している。毒ぐも団に美術品を狙われている。

龍造寺 千代子 (りゅうぞうじ ちよこ)

龍造寺の娘。けがれを知らない純真な性格の乙女で、父親を強く慕っている。自宅を急襲する毒ぐも団を怖れ、ピアノを弾いて気をまぎらせる。

サガレン大総裁 (さがれんだいそうさい)

毒ぐも団の首領の男性。毒ぐもを神とあがめるトルメニア王国を再建するために、龍造寺家に所蔵されている美術品の強奪を謀る。アラビア風の衣装に身を包み、布マスクで顔を覆って素顔を隠している。計略を邪魔する蘭光太郎と七色仮面を目の敵にしている。

大村博士 (おおむらはかせ)

世界的な名声を得ている発明家の中年男性。暗黒大帝に拉致され、最新の発明であるマッハホーンの製造を強要される。自身の発明を悪用される事に強い拒否反応を示すが、脅されて仕方なく協力する羽目となる。

暗黒大帝 (あんこくたいてい)

暗黒団の首領の男性。世界中の極秘情報を入手し暗黒団を強大なスパイ団にしようと謀り、外国の要人の暗殺も計画する。また、大村博士と杉下博士を脅迫し、マッハホーンと緑外線レンズを完成させようとする。

スミス

「日本を守る会」会長を務める男性。金有左門の友人で、長い顎ひげをはやしている外国人。日本の治安をおびやかす暗黒大帝から日本を守るために警察に協力している。片言の日本語を話す陽気な性格で、チェックのジャケットに黒シャツに派手なネクタイといういでたち。

集団・組織

コブラ仮面一味 (こぶらかめんいちみ)

コブラ仮面を首領とする悪の組織。元ブラウン大使館の廃墟が隠れ家。コブラをあやつって標的とする人物を脅迫し殺害する。元はどくろ丸に乗った海賊一味で、南シナ海での航海中に仲間割れを起こす。無人島に隠した財宝をめぐって七色仮面と対決する。

キングローズ一味 (きんぐろーずいちみ)

キングローズを首領とする宝石窃盗団。O町の第三倉庫を隠れ家としている。地階にはプールがあり、エレベーターと連結されている。隠れ家に潜入した敵をエレベーター内に拘束し、そのままプールまで降下させて溺死させるという仕掛けがある。

レッド・ジャガー一味 (れっどじゃがーいちみ)

レッド・ジャガーを首領とする悪の組織。世界征服を企み、そのための兵器と軍用金目的にダイヤを強奪しようとする。電柱や工事現場の鉄骨の上などから拳銃を連射して敵を攻撃するのが特徴。

スリーエース

男女三人で悪事を働く強盗団。頭にターバンを巻き長い顎ひげを生やした中年男性のダイヤ仮面、カウボーイハットをかぶり覆面とマフラーで顔を隠した男性のスペード仮面、アイマスクで顔を隠した若い女性のハート仮面の三人組。大量のトランプを撒き散らして犯行を行うのが特徴。

キング・ジョーカー一味 (きんぐじょーかーいちみ)

キング・ジョーカーを首領とし、怪人ブンカンタンを使って金塊強奪を謀る怪盗団。「魔の池」の水中に隠れ家を兼ねた潜水艇があり、艇には強力な渦巻きを発生させる機械が装備されている。さらに、金塊を積んで逃走するための高速船も所有している。

毒ぐも団 (どくぐもだん)

サガレン大総裁を首領とするトルメニア王国の地下組織。毒ぐもを放って敵を攻撃し、地下に広大なトンネルを掘って目的地を急襲するという大胆な作戦を決行する。Y公園の地下に本部があり、毒ぐもの神「チパンサ」を崇拝している。逃走用として、強力な小型エンジンを搭載した電線を伝う走行器を使用する。

暗黒団 (あんこくだん)

暗黒大帝を首領とする悪の組織。ホテル・ギャンブラーや遊園地の科学館などを組織の施設として利用し、発明家を脅迫してマッハホーンや緑外線レンズなどを完成させ、外国の要人を暗殺して世界征服を企んでいる。

場所

どくろ丸 (どくろまる)

昭和20年頃、南シナ海近辺で悪事を働いていた海賊船で、コブラ仮面をボスとしていた。普段は貨物船「南海丸」に見せかけており、いざとなると甲板の床に隠された大砲が姿を現し追手を攻撃する戦艦に早変わりする。航行中に船内で手下による反乱が起き、財宝が無人島に隠された。

SG教会 (えすじーきょうかい)

ダコタ神父が所属する宗教団体の教会。キリスト教と似た見かけだが、実際はキリスト教とは無関係の教団施設で、ダコタ神父と姉小路がインドで強奪した金塊が地下室に隠されている。

ホテル・ギャンブラー (ほてるぎゃんぶらー)

暗黒団が犯行に利用するホテル。一部の部屋がまるごとエレベーターになっており、蘭光太郎に追われた暗黒団の一味が部屋に逃げ込んでも、部屋が入れ替わって発見できないというからくり仕掛けの構造となっている。

その他キーワード

テトラニウム

ブンタンカンが「魔法の石」と呼び、武器として使用する鉛に似た鉱石。水に溶かして飲むと体内で化学反応を起こし、強力な熱エネルギーが発生する。その結果、口から火を吐く事ができるようになる。これを防ぐには強い電流が必要とされる。

マッハホーン

大村博士が発明した画期的な小型盗聴器。どんな小さな音声でも聞き分ける事ができる。大村博士は世界平和のために利用しようとしていたが、暗黒大帝に脅迫され暗黒団の隠れ家の施設で完成し、悪事に使われる事となる。

緑外線レンズ (りょくがいせんれんず)

杉下博士が発明した画期的な新型レンズ。これを使えば、どんなものでも透視して見る事ができる。杉下博士は、世界平和のために利用しようとしていたが、暗黒大帝に脅迫され遊園地の科学館内の施設で完成し、悪事に使われる事となる。

クレジット

原作

川内 康範

脚色

結城 三郎、松原 佳成

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