世界に一つだけのR

世界に一つだけのR

魔族への復讐を誓った冒険者の男性、ウルスは、いっしょに旅する勇者との出会いを求めて勇者が集う酒場を訪れるが、自らに設定されたレアリティが低いためにまったく相手にされなかった。そんな冒険者の酒場での日々を描いたコメディファンタジー。「WEB コミックガンマぷらす」で配信の作品。

正式名称
世界に一つだけのR
ふりがな
せかいにひとつだけのれあ
作者
ジャンル
ファンタジー
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あらすじ

第1巻

戦士のウルスは、家族や友人を殺した魔族への復讐を誓い、魔族と戦う使命を持つ勇者や、勇者と共に戦う冒険者が集まるケルグの酒場へ向かう。酒場のオーナーであるケルグと面接し、冒険者として無事に登録を済ませたウルスは、自分を必要とする勇者からの指名を控え室で待つこととなった。ウルスはすぐに勇者から指名を受けたものの、勇者からは「爆死」の一言を浴びせられて売却処分を受けるのだった。憤慨するウルスはケルグに説明を求めると、ケルグから「冒険者はガチャの景品」であることを聞かされる。(第1話前編「勇者よ、共に行かん」。ほか、6エピソード収録)

第2巻

ケルグの酒場を襲撃した魔族と、ガチャフェスに集まっていた勇者によるバトルが起きている最中、ウルスは酒場の中まで入り込んできた魔族の仲間として戦っている人間を発見する。魔族に対して激しい憎しみを抱くウルスはその人間にも斬りかかるが、相手が死んだと思っていた姉のスフィだとわかり動揺する。しかしスフィは攻撃の手を緩めず、ウルスに強烈な一撃を叩き込むのだった。(第7話「激昂の双剣」。ほか、6エピソード収録)

登場人物・キャラクター

ウルス

冒険者をしている男性。職業は戦士で、レアリティは最低の「R」。幼い頃に、魔族に家族や友人を殺されて村を滅ぼされた過去を持ち、魔族を恨んでいる。魔族と戦う使命を持つ勇者や、勇者と共に戦う冒険者が集まるケルグの酒場へ向かうが、レアリティが低いために勇者から邪魔者扱いされている。それでも力をつけて最高レアリティであるSSRになれば必要とされるはずだと考え、日々身体を鍛えている。

ケルグ

ケルグの酒場を経営する女性。「眼鏡のヴァルキュリァ」という異名を持つ。酒場に集まる勇者と冒険者の出会いを斡旋しているが、その方法にくじ引きの「ガチャ方式」を採用しており、冒険者をガチャの景品として扱っている。冒険者それぞれのレアリティや排出確率はケルグの一存で決まるため、レアリティの高い冒険者を求める勇者の射幸心を煽(あお)って悪どい商売をしている。最高レアリティのSSRが出る確率が非常に低いことから、勇者たちに何度も抗議されているが、図太い性格なのでまったく気にする様子はない。

リョン

ケルグの酒場で冒険者をしているエルフ族の少女。職業は魔導士で、レアリティは最低の「R」。長いあいだ勇者から必要とされない生活を送っている。胸が小さいことを気にしており、胸が大きい女性に対しては嫉妬心から敵意を向けることが多い。

マリ

ケルグの酒場で冒険者をしている少女。職業は戦士で、レアリティは最低の「R」。自分の実力に自信を持っており、ウルスとの決闘で実力をアピールしてレアリティアップを狙う。決闘の最中に鎧(よろい)で押さえつけていた巨乳が露出したことで、ケルグによってビキニアーマーを着せられて、最高レアリティのSSRへの昇格を果たし、「天真爛漫戦士」の異名を授かる。

マギコ

ケルグの酒場で冒険者をしている少女。職業は魔導士で、レアリティは最高の「SSR」。膨大な魔力を持つが時おり力が暴走するため、「アルティメット・ウィッチ」という異名を持つ。ケルグによって排出確率が0.01%以下になっており、いずれの勇者もマギコを引き当てられないことから、自分は不必要な存在と思って自暴自棄に陥っている。同じく不必要な存在と認識されている、最低レアリティのウルスが腐らずに毎日過ごしているのを見て、ウルスに興味を持つ。

シバチ

ケルグの酒場で冒険者をしている人狼(ウェアウルフ)の少女。職業は格闘家で、レアリティは最高の「SSR」。攻撃力とすばやさが大幅に強化できるスキル「野性解放」を持つが、スキルを使うと犬のような行動を取ってしまう。そのため、SSRでありながら勇者からは外れ扱いを受けている。

スフィ

ウルスの姉。魔族の襲撃で死亡したと思われていたが生存していた。しかし、あまりの惨状に精神が壊れてしまい、魔族によって負の感情を増幅させられ、魔族を仲間と思うように洗脳される。魔族軍に配属され、初陣で攻め込んだケルグの酒場でウルスと再会する。

シェルヴィン

ケルグの酒場に攻め込んだ魔族の少女。職業は刀を使うサムライで、レアリティは最低の「R」。「戦場の避雷針」という異名を持つ。酒場内まで攻め込むも、マギコやシバチの戦闘能力を見て隠れてやり過ごす。その後、逃げ込んだ先にいたケルグからスカウトを受け、魔族軍を辞めて冒険者となる。尊大な性格だが小心者で、おだてに乗りやすい。

ジュリエ

ケルグの酒場に集まる勇者の一人。有名な攻略サイトの管理人兼ライターをしており、冒険者たちを点数で評価している。ジュリエの評価点はほかの勇者たちからも評判がいい。ふだんは清楚でお嬢様のような振る舞いを見せているが、マゾ気質で、気持ちが高ぶるとお尻をむき出しにしてスパンキングをおねだりする。

マーチ

国を襲った竜を一人で倒した男性。救国の英雄として絶大な人気を誇り、今は若手の育成を行なっている。実力を見込まれてケルグから勇者といっしょに戦う冒険者にスカウトされる。

メージェ

ケルグの酒場。冒険者をしているエルフ族の少女。リョンの後輩。職業は魔導士で、レアリティは最高の「SSR」。里にいた時にリョンからケガを治してもらったことがあり、ずっとリョンにあこがれている。

場所

ケルグの酒場

ケルグが経営する、冒険者と勇者の出会いを斡旋する酒場。冒険者にはR、SR、SSRの三つレアリティが設定され、勇者はくじ引きの「ガチャ方式」で選ばれた冒険者をパーティに加えていっしょに冒険に出る。勇者は不必要な冒険者をスキルポイントと交換することで、パーティから外すこともできる。冒険者のレアリティは個々の能力に応じてケルグが決定し、ガチャの排出確率もケルグに一存されている。最高レアリティのSSRは一人で戦局を変えるほどの一騎当千の猛者だが、排出確率は低い。ケルグの酒場では勇者にガチャをやらせるために「SSRの排出確率2倍」「特定SSRの排出確率アップ」「新しい冒険者の追加」などのキャンペーンを定期的に行っている。

その他キーワード

勇者

神の祝福を受けて魔族と対峙する者。ケルグの酒場でくじ引きのガチャを行い、現れた冒険者とパーティを組んで冒険に出発する。鬼の形相で魔族を倒して血眼で戦利品を物色するため、勇者たちを魔族と認識している者もいる。

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