概要・あらすじ
黒田弘が自室にいると、もう一人の自分が帰って来た。異常な事態を二人の自分で分析すると、先日行った山で何かが起きたらしい。分身をテーマにしたSFコメディ短編。
登場人物・キャラクター
一人目の黒田弘 (ひとりめのくろだひろし)
29歳の小太りの男性。ランニングシャツにステテコをはいた姿。自室にいると、何も知らず帰宅した二人目の黒田弘と鉢合わせする。異常な事態に驚くも、もう一人の自分と共に状況を分析し始める。しかし途中、妻の和子が帰宅。この状況を悟られまいと自分同士でジャンケンをし、出ていく方を決めるが、結果、自分が負けてしまい、外に追い出されることに。
二人目の黒田弘 (ふたりめのくろだひろし)
半袖シャツにズボン、リュックサックを身に着けている。登山から帰宅したところを、一人目の黒田弘と鉢合わせする。自分同士で状況を分析するも、妻の和子が帰宅して中断。後日、公園で再び一人目の黒田弘と共に状況を分析し直していくと、つい先日の登山中のところで、記憶に食い違いがあるのを発見するのだった。
黒田 和子 (くろだ かずこ)
26歳の女性。黒田弘の妻。角のスナックでパートをしている。夫が二人いることには気付いていない。そのため、沢井から夫が泊まりに来ていると聞かされても、口裏合わせをしくじったとしか思えず、二人目の黒田弘に詰め寄るのだった。
沢井 (さわい)
黒田弘の会社の同僚。部屋を追い出された一人目の黒田弘に頼まれて、自分の部屋に泊める。勝手に気を利かせて黒田の妻和子に電話で状況を知らせるが、和子の元には二人目の黒田弘が居たため、思わぬ誤解を生むことになってしまう。