概要・あらすじ
登場人物・キャラクター
倫子 (りんこ)
ごく普通の女子学生。最近隣の家に越してきた老人が自分を監視しているような気がし、落ち着かない日々を送っている。そしてある日、謎の男から、自分の行動に対する忠告や警告の電話を受ける。自分の生活を見透かすような言葉に、隣の老人が犯人ではないかと疑い、青木に相談する。
青木 (あおき)
倫子の幼馴染で、彼女と同年代の男子学生。超常現象に興味があり、倫子と生まれ変わりについての話をしたこともある。倫子から隣の家に住む老人の怪しげな行動について相談を受け、真相を確かめるべく老人宅へ侵入する。
老人
眼鏡をかけた禿げ頭の老人で、倫子の家の隣に引っ越してくる。かなりの資産家だが現在は一人で暮らしている。二階の窓からいつも倫子のことを監視していたが、ある日家に無断で侵入してきた青木に事情を全て打ち明ける。それは、自分は倫子の生まれ変わりで、むごたらしい死を遂げる彼女の運命を変えるために近付いた、というものだった。
その他キーワード
生まれ変わり (うまれかわり)
『影男』lの中で使用される用語。輪廻転生、リーインカーネイションともいう。霊魂は不滅で、身体は、その時々の仮の姿という考え方。古くから世界中で考えられてきた。実例として逆行催眠による「古い記憶の呼び起こし」中に起こった現象が挙げられる。少年期、幼年期、赤ん坊のころ…と、年齢を遡っていくと、遂には生まれる以前の記憶、別の人物として生きていたころの記憶にまでたどり着いたという。 さらに作品中の描写では、霊の世界では時間の流れさえも絶対ではないため、倫子と老人の関係のように、本人と生まれ変わりの人間が同時に存在することもあるという。