概要・あらすじ
ある日、片山は、だれも逆らうことのできない超人・句楽兼人に飲みに誘われてしまう。決死の覚悟で向かった句楽兼人の家で片山は、句楽が超能力を手に入れてからの出来事や悩みを聞かされるのだった。『カイケツ小池さん』の後日譚ともいえるSFブラックコメディ短編で、暴走した正義と強大な力の行き着く先を描く。
登場人物・キャラクター
句楽 兼人 (くらく けんと)
句楽兼人の名前は、アメリカンコミック『スーパーマン』の主人公クラーク・ケントが元になっている。以前は正義感が強いだけのひ弱なサラリーマンだったが、ある日突然、超能力に目覚める。それからはウルトラ・スーパー・デラックスマンを名乗り、この世の悪と戦い始めるが、その正義感は次第に暴走を始める。 そして遂には、誰も逆らうことのできない殺人鬼のような存在になってしまう。
片山 (かたやま)
句楽兼人と同期入社の恰幅のいいサラリーマン。トイレから出たところで運悪く句楽兼人に鉢合わせしてしまい、その晩句楽兼人の家で飲むことを約束させられてしまう。そして句楽兼人が超能力を手に入れてからの出来事や、悩みを聞かされるのだった。
女
以前句楽兼人に殺された、かっぱらいの恋人で、それ以来復讐しようと付け狙っている。突然句楽兼人の家に押し入り、句楽兼人を包丁で突き刺そうとするも、失敗し放り出される。
場所
句楽兼人の家 (くらくけんとのいえ)
モダンな豪邸だが、周り一帯は以前落とされた小型核爆弾の被害で廃墟と化している。さらにその手前には警察による検問も設けられており、句楽兼人に用がある人間以外は近付けないようになっている。