概要・あらすじ
学校や人が好きで、教師になるのが夢だった樋口夕樹。念願の女子校教師になれた夕樹は、二年間、生徒との距離を詰めようと努力していた。そんなある日、夕樹は、教え子の市川に「好きだ」と告白される。真面目で童貞の夕樹は、教師と生徒の恋愛は禁止だと、市川をさとすが、市川は一歩も引かない。いきなり夕樹の手を引っ張って、自分の胸に押し当てた。
そして、自分と付き合ってくれるように、どんどんアプローチしていくと宣言するのであった。それからというもの、市川は授業中に夕樹の手を握ったり、日直を買って出て職員室に押しかけたりと猛アタック。そしてついに市川は、不意をついて夕樹にキスをする。二人共、人生で初めてのキスだった。翌日、夕樹は昨日のことで頭がいっぱいだった。
せめて今日は平穏無事で過ごしたい、そんな気持ちで臨んだ授業で、またまた事件が起きる。問題を解くために黒板に向かった、渡辺という女子生徒が、黒板に大きく「先生好きです」と書いたのだ。そして、夕樹に向かって、交際を申し込んだ。市川だけでも手に余るのに、さらにもう一人の教え子に告白され、夕樹は戸惑うばかりであった。
登場人物・キャラクター
樋口 夕樹 (ひぐち ゆうき)
女子校に務める、キャリア二年の高校教師。男性。二年桜組の担任。専門は古典で、百人一首に詳しい。黒髪にメガネの真面目そうな外見が特徴。彼女いない歴=年齢という、モテない青年。教え子の市川、渡辺という二人の女子高生から告白され、戸惑いながらも真摯に対応していく。
市川 (いちかわ)
樋口夕樹が担任する、二年桜組の生徒。ショートボブの明るくハツラツとした女子高生。Eカップの巨乳。少し抜けているところもあるが、人当たりがよくて友達も多い。純情だが一途な性格で、担任の夕樹に対して大胆な行動を取ることもある。同じく夕樹に好意を寄せる渡辺は恋のライバル。
渡辺 (わたなべ)
樋口夕樹が担任する、二年桜組の生徒。長い黒髪のツインテールが特徴の女子高生。貧乳にコンプレックスを持つ。定期テストは毎回学年トップという、成績優秀者。天文部に所属する。清楚でクールな性格。授業中、大きな文字で「先生、好きです」と黒板に書き、夕樹に堂々と告白した。同じく夕樹に好意を寄せる市川は恋のライバル。
設楽 (したら)
樋口夕樹の高校時代の同級生。男性。設楽屋という居酒屋を経営する。非モテの夕樹とは対称的に、高校時代からモテており、結婚して子どももいる。教え子二人に告白されて困惑する夕樹のよき相談相手。
高杉 (たかすぎ)
女子校に務める教師で、樋口夕樹の同僚。おだんご頭と、つり上がったいわゆる「ざあます眼鏡」が特徴。生徒を女性として見る男性教員を決して許さない、少々怖い中年女性。学校の定期健康診断の日は、男性教員に13時までに完全下校するよう、厳しく言い渡す。
関口 (せきぐち)
女子校に務める教師で、樋口夕樹の同僚。短髪が特徴の若い男性。軽い性格で、女生徒に告白された夕樹に、バレなければ付き合っても良いのではと助言する。