概要・あらすじ
5年前、疫病が広がったために焼かれて消滅した大塚村で、生き残った犬塚信之と犬川荘介、浜路。村はずれの教会で暮らしていた3人だったが、犬塚信乃と犬川荘介が特殊能力を持つことを聞きつけた帝国協会本部の企みによって、浜路がさらわれてしまう。
登場人物・キャラクター
犬塚 信之 (いぬづか しの)
18歳だが、妖刀「村雨」をその身体に宿している影響で、見た目は13歳のまま。「村雨」を宿す右腕には、牡丹の形の痣がある。焼失した大塚村の生き残りで、ともに生き残った犬川荘介と浜路を家族のように大切に思っている。 「孝」の玉を持つ。
蒼 (あお)
犬川荘介と瓜二つの容姿をしており、犬川荘介が失っていた、幼少期の犬塚信之の記憶がある。犬阪毛野が自らの仇として追う人物。犬塚信之の腕に宿る妖刀村雨は、彼を犬川荘介の「影」と呼ぶ。
里見 莉芳 (さとみ りおう)
代々獣神が取り憑く「四獣神家」のひとつ、里見家の美しい青年。犬神の八房を獣神に持つ。犬塚信之、犬川荘介、浜路の3人を、焼失した村から助けた人物。主人公の犬塚信之たちに、8つの玉を探すように命じる。
浜路 (はまじ)
焼失した大塚村の生き残りで、犬塚信之と犬川荘介とともに教会に保護されて育った15歳。美少女だが勝ち気な性格で、2人をアゴで使うこともある。健康オタクで料理が下手。
犬阪 毛野 (いぬさか けの)
能楽師。2年前に家族とともに襲われ、自分の心臓を抜き取られるが蘇生する。自分を襲い、すべてを奪った男を仇として追っている。左胸に牡丹の形の痣があり、「智」の玉を持つ。
犬飼 現八 (いぬかい げんぱち)
帝都の憲兵隊長で、犬田小文吾の乳兄弟。犬田小文吾とともに、北部の村で起きた3年前の事件で鬼に殺されるが、妖を食らう鬼「雷鬼」として甦る。右頬に牡丹の形の痣があり、「信」の玉を持つ。 自害した犬田小文吾の姉と婚約していた。
犬川 荘介 (いぬかわ そうすけ)
焼失した大塚村の生き残りで、犬塚信之と浜路とともに教会に保護されて育った19歳。村の焼失事件以来、犬の四白(よしろ)の姿に変身することができる。うなじに牡丹の形の痣があり、「義」の玉を持つ。
犬山 道節 (いぬやま どうせつ)
雪の中で死にかけていたところを、雪の妖である雪姫に助けられた。生き別れた妹を探している。左肩に牡丹の形の痣があり、「忠」の玉を持つ。
犬田 小文吾 (いぬた こぶんご)
帝都にある旅館古那屋の息子で、腰に牡丹の形の痣がある。3年前に起きた事件で一兵卒として赴いた際、犬飼現八とともに鬼に殺されるも、妖を食らう鬼「風鬼」として甦る。「悌」の玉を持つ。
クレジット
原作
八犬伝―東方八犬異聞― (はっけんでん とうほうはっけんいぶん)
『南総里見八犬伝』をモチーフとし、大正から昭和初期の日本に似た世界を舞台とした和風ファンタジー。宿命を持って生まれた八人の美男子らを中心に、妖怪たちとの関わりが描かれる。 関連ページ:八犬伝―東方八犬異聞―