概要・あらすじ
明治後期の日本。幼い頃から妖怪の姿が見えるという能力を持つ、売れない民俗学者の主人公一ノ宮勘太郎は、裏では妖怪退治をしながら妖狐のヨーコと共に暮らしていた。そんなある日、伝説の「鬼喰い天狗」の封印を解くことに成功し、「春華」と名付けて行動を共にするようになる。
一ノ宮勘太郎、春華、ヨーコの3人は、妖怪たちとの交流を続ける中、記憶と共に天狗の能力をも失った春華の謎、一ノ宮勘太郎自身の秘密、そして謎の組織の暗躍など、様々な謎を解き明かしていくことになる。
登場人物・キャラクター
一ノ宮 勘太郎 (いちのみや かんたろう)
普段はパッとしない民俗学者を装っている青年だが、実は非常に高い霊力を秘めており、裏の仕事として妖怪退治屋を営んでいる。妖怪退治に於ける真の目的は、彷徨っている妖怪をあるべき場所に帰す、鬼に憑かれた妖怪を救うなどといった内容であり、友好的な手段を用いて仕事をこなしている。 また、生まれつき有している白髪と赤い瞳にコンプレックスを抱いている。「鬼喰い天狗」に対して特別な感情を持っているなど、謎が多い人物。
江戸川 すず (えどがわ すず)
江戸川子爵の娘。由緒ある家柄で育った為、作法や教育は十分すぎる程に受けている。しかし、それとは裏腹に少々勝ち気でおてんばな面も持つ。春華に一目惚れしているためか、主人であり彼に近しい一ノ宮勘太郎を「守銭奴」と呼んで目の敵にしている。
ヨーコ
一ノ宮勘太郎を主人として、一ノ宮家に同居している妖怪「妖狐」。世話好きな明るい性格で、一之宮家の家事全般をこなしている。さらに家計を支えるため、ウェイトレスとしてアルバイトにも励んでいるなど、働き者の妖怪。 怠惰な一ノ宮勘太郎に小言を言いつつも、心の中では慕っている。
スギノ
杉野村の2代目山の神。元は修験者だったが天狗道に堕ちて白天狗となり、元は人の身でありながら山の神となっている。正体不明の生物であるむーちゃんとは夫婦であり、彼女をこれ以上無い程に溺愛している。 そのため、むーちゃんが気に入っている一ノ宮勘太郎を敵視しており、非常に険悪な関係。また、春華の過去を知る人物でもある。
源 頼光 (みなもと らいこう)
18歳の源家の当主で、大日本帝国公認妖怪退治師。自分に対してかなりの自信を持っており、同時にナルシストでもある。また、人に苦痛を与えることを好む一面も合わせ持つ。一ノ宮勘太郎との間には因縁があり、互いを敵と見なしている。 また、ある目的のために春華を狙う。
鬼喰い天狗 (おにぐいてんぐ)
『tactics』に登場する妖怪の1種。最強の鬼で春華のことを指す。鬼喰い天狗が鬼を食らうときは、最初に魂を食らい、次に肉体を食らうといわれている。
蓮見 了寛 (はすみ りょうかん)
名の知れた民俗学者で、一ノ宮勘太郎の大学時代の後輩。生真面目で頑固な性格のため、怠惰でいい加減な一ノ宮勘太郎とはいつも衝突している。妖怪という存在を信じていないところがある。
ロザリー
いつもゴシック&ロリータ風の衣装を着ている、蓮見了寛の養女であり、英国生まれの少女。蓮見了寛のことは「了寛」と親しく呼び慕っている。妖怪などと会話をする事が出来る特殊な霊媒体質の持ち主。
春華 (はるか)
最強と言われる妖怪である「鬼喰い天狗」がその正体。しかし、一ノ宮勘太郎により封印を解かれて以降、何故か鬼を食らうことが出来ず、現在は一ノ宮勘太郎を主人とし、行動を共にしている。 その素っ気ない態度とは裏腹に優しい性格のため、多くの女性から好意を持たれている。また、天狗の習性により小汚い茶碗に愛情を注ぐなど一風変わった一面を持つ。現在名乗っている「春華」という名前は、鬼より遥かに強いという意味が込められた名で、一ノ宮勘太郎が命名している。
むーちゃん
正体不明の謎の生物。緑色の体色にどんな動物にも似ていない容姿が特徴。しかし、その霊力はかなり高いとの噂。スギノの妻であるが、むーちゃん自身は一ノ宮勘太郎のことが大好きで、スギノがいつもヤキモチを焼くことになる。 また、どのような状況でも「むー」としか喋ることはない。
クレジット
原作
tactics (たくてぃす)
明治時代を背景に、表向きは民俗学者、裏の仕事は妖怪退治を業とする一ノ宮勘太郎が、鬼切り天狗と呼ばれた春華と共にさまざまな妖怪と相対していくアクションファンタジー。妖怪を退治するだけではなく、話をして問... 関連ページ:tactics