営業ですから

営業ですから

少女漫画を中心に活躍するミユキ蜜蜂による初のBL作品。現代日本の大学を舞台に、女性にちやほやされたい大学生の葦原廉と、クールなイケメン同級生の久慈一清の恋愛模様とキャンパスライフを描いたボーイズラブコメディ。白泉社「Trifle by 花とゆめ」2号(2021年4月20日)から配信。

正式名称
営業ですから
ふりがな
えいぎょうですから
作者
ジャンル
BL
レーベル
書籍扱い花丸コミックス(白泉社)
巻数
既刊1巻
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営業から始まる本当の恋

本作は、周囲から注目やちやほやされることを目的に、女性の前でのみ親しいふりをする男性同士の「営業BL」をテーマにしている。ノンケでありながら女性の注目を集めようと目論む廉と、元々男女問わず多くの注目を集めていたイケメンの一清が、営業BLやキャンパスライフを通して心の距離を縮めていく。物語は廉の視点から進行し、一清の意味深な言動に翻弄されながらも惹かれていく廉の心理描写や、コミカルな会話劇が楽しめる。

クーデレ系イケメン×やんちゃ系チャラ男

特定の彼女を作るよりも、多くの女友達に囲まれたいと願う廉は、大学入学当初から女性たちの注目を集めている一清と親しい関係をアピールする「営業BL」に励んでいた。思惑通り、周囲からちやほやされるようになったものの、女性たちの関心はつねに一清に集中し、廉はあくまでおまけ扱いされることに不満を抱いていた。そんなある日、一清を驚かせようと狸寝入りをしていた廉は、目を開ける直前に彼からキスをされてしまう。これを機に、あくまで営業のためのBL関係を装っていた廉と一清の関係に、大きな変化が訪れる。

営業BLが生んだ二人の距離感

営業BLの関係を超え、友人以上の絆を築いた廉と一清。廉は次第に一清に触れられることに心地よさを感じ、二人の関係はより親密なものへと進展していく。ふだんは真意や本音がわかりにくく、一方的に振り回しているように見える一清だが、実は入学式で廉の瞳を褒めた瞬間から、彼に対して特別な思いを抱いていた。そのことを知らずに、一清の意味深な言動に戸惑う廉は、女性と過ごすよりも一清といる方が気楽であり、人気者の彼を独占できることに優越感を感じるようになっていく。そんなある日、廉は一清が母親のトラウマから女性が苦手なのではないかと考え、これまでの自分との関係が、女性の代わりに過ぎなかったのではないかという不安を抱く。そんな中、女友達から二人きりで話したいと連絡が入り、廉は一清から距離を置くことを決意し、自暴自棄になってデートに応じる。

登場人物・キャラクター

葦原 廉 (あしはら れん)

大学1年生の男子。一清の同級生。濃いピンク色のショートヘアで、両耳にピアスをつけている。高校時代まではふつうに彼女を作っていたが、関係は浅く短いものが多く、束縛されることにうんざりしていた。そのため、大学では彼女を作るよりも多くの女友達にちやほやされることを重視し、同じ学部で顔を合わせることの多い一清と共に営業BLを楽しんでいる。つねに人気を独占する一清の二番手に甘んじている中、彼にキスされたことで、営業BLを超える関係へと発展していく。

久慈 一清 (くじ いっせい)

大学1年生の男子。廉の同級生。前髪が長めの淡い茶髪のショートヘアで、糸目でスタイル抜群のイケメン。入学式で廉と出会った際に、茶色の瞳を褒められたことがある。女子からの人気が高いだけでなく、廉からも「派手ではないのに雰囲気があって目立つ」「男から見ても超絶美形」と評されている。廉の営業BLに付き合う形で親しい関係を演じているが、内心では彼に恋心を抱いている。女性には紳士的に接する一方で、廉に対しては優しくなったり急に冷たくなったりと、つかみどころのない態度で翻弄している。両親は小学生の頃に離婚しており、神経質な母親に対して苦手意識を抱いている。

書誌情報

営業ですから 1巻 白泉社〈書籍扱い花丸コミックス〉

第1巻

(2024-10-18発行、978-4592721505)

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