地元のいじめっ子達に仕返ししようとしたら、別の戦いが始まった。

地元のいじめっ子達に仕返ししようとしたら、別の戦いが始まった。

マツモトケンゴの代表作。現代日本の高校を舞台に、いじめっ子に復讐(ふくしゅう)するために地元へ舞い戻った日出小太郎の学園生活を描いた仕返しラブコメディ。かつて小太郎に恥辱を伴う罰ゲームを仕掛けて楽しんでいた三人の少年が、いずれも恋心を拗(こじ)らせた女の子だったという設定が特徴となっている。美しく成長した元いじめっ子たちの熱烈なアプローチにも気づかず、大まじめに復讐に邁進(まいしん)する小太郎の姿が読者の笑いを誘う。「ニコニコ漫画」内の「水曜日のシリウス」にて2023年3月7日から配信の作品。

正式名称
地元のいじめっ子達に仕返ししようとしたら、別の戦いが始まった。
ふりがな
じもとのいじめっこたちにしかえししようとしたら べつのたたかいがはじまった
作者
ジャンル
ラブコメ
 
青春
レーベル
シリウスKC(講談社)
巻数
既刊4巻
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三人のいじめっ子は恋心を拗らせた女の子だった

主人公の日出小太郎は、かつてさまざまな罰ゲームで自分を弄んだ朧月カナエ、三日月アキラ、満月シグレという三人の少年にリベンジするため、銀川(ぎんせん)学園高校に編入する。しかし、雪辱に燃える小太郎を待ち受けていたのは、小太郎への恋心を拗らせた三人の美少女だった。あろうことか、小太郎は三人のいじめっ子の性別をカンちがいしていたのである。なお、三人が同時に登場する際にはカナエがセンター、アキラが右側、シグレが左側に配置される法則がある。

嬉々として罰ゲームを受ける元いじめっ子たち

小太郎と元いじめっ子の対決はスポーツ、テレビゲーム、カラオケなどさまざまな分野で行なわれ、敗者には罰ゲームが待ち受けている。その内容は過激なコスプレ、脱衣、日焼け止めの塗布など恥辱を伴うものばかりだが、小太郎への恋心を拗らせた元いじめっ子たちにとってはアピールのチャンスでもあり、ある意味ご褒美に等しい。カナエを筆頭とする元いじめっ子たちが、罰ゲームを嬉々として受け入れる様子は滑稽でもあり、いじらしくもある。

好きな人は顔すら知らないブイチューバー

小太郎はブイチューバーのフミたんに恋をしている。当初、二人の関係は視聴者と配信者に過ぎなかったが、実はフミたんの中の人物は小太郎の通う銀川(ぎんせん)学園高校の女子生徒、早苗スミカであり、小太郎はその正体を知らぬままスミカと親しくなる。スミカも小太郎に仄(ほの)かな恋心を抱くようになったが、自分のような卑屈な人間がフミたんでは小太郎を傷付けると考え、正体を言い出せずにいる。二人の急接近は小太郎への恋心を拗らせた元いじめっ子たちの動揺を誘い、小太郎争奪戦は激化の一途をたどることになる。なお、銀川学園には小太郎の初恋の人である暁ミズキも教師として働いており、小学時代は女性とカンちがいしていた。

登場人物・キャラクター

日出 小太郎 (ひので こたろう)

銀川(ぎんせん)学園高校の1年生の男子。負けず嫌いな性格で、鼻筋に貼ったテープがトレードマーク。小学生の頃、朧月カナエ、三日月アキラ、満月シグレに勝負を挑んでは敗北し、さまざまな罰ゲームで苦渋を飲まされ、「雑魚太郎」の蔑称で呼ばれるようになった。親の都合で引っ越すことになり、東京の中学校に進学するも、勝負事で手を抜けない性格が仇(あだ)となり、周囲から浮いていた。そんな時期にブイチューバー「フミたん」の配信を見て勇気づけられ、顔も知らない彼女に恋をした。フミたんへの愛は深く、彼女が絡むと途端に気持ち悪いオタクに変貌してしまう。「やり返せる男しか愛せない」という旨のフミたんの発言を真に受けて、カナエたちへの復讐を決意。修練を積み重ねて地元へ舞い戻り、罰ゲームを賭けた勝負を挑むことになった。小学時代は100戦100敗だったが、実は何でもできるオールラウンダーで、編入試験で満点を獲得するなど、勉強も得意としている。当時カナエたちに惨敗を喫していたのは、つねに相手の得意分野で勝負していたことが大きな理由である。カナエたちも実は日出小太郎を雑魚とは思っておらず、「才能の塊みたいな男」と絶賛している。しかし非常に鈍感なため、カナエたちから向けられる好意にまったく気づいていない。のちにフミたんの中の人物とは露知らず、早苗スミカと親しくなる。

朧月 カナエ (おぼろづき かなえ)

銀川(ぎんせん)学園高校の1年生の女子。金色のロングヘアを靡(なび)かせた美少女で、バストはJカップ。文武両道で生徒会の副会長を務めており、完璧超人と讃えられている。父親は世界的に有名なツキミコンツェルンの代表で、銀川学園の経営者でもある。生真面目で理屈っぽく、空気が読めないのが玉に瑕(きず)。バスケットボールが得意で、小学生の頃に「野球拳バスケ」という独自の競技で日出小太郎を全裸にして楽しんでいた。しかしこれは愛情の裏返しで、本当は金持ちの子供と線を引くことなく、対等に接してくれた小太郎に思いを寄せていた。今でも一途に小太郎を慕っており、交際してもいないのに花嫁修行を済ませている。同様に小太郎を弄んでいた三日月アキラ、満月シグレとは小太郎を奪い合う恋敵ながら、良好な関係を築いている。また、友人の早苗スミカを、小太郎が恋するブイチューバー「フミたん」の中の人物とは知らずにかわいがっている。なお、小太郎を性的な目で見ていることを隠そうともしない開放的なスケベで、彼に肉体を見せることに躊躇(ちゅうちょ)がない。リベンジを申し込まれた際に、扇情的な下着姿を晒(さら)すことで小太郎の集中力を削(そ)ぎ、朧月家の鉄則である「常勝」を守ろうとした。

早苗 スミカ (さなえ すみか)

銀川(ぎんせん)学園高校の1年生の女子。三つ編みのあるミディアムヘアで、眼鏡をかけている。肉感的な体型で、バストはHカップもあるが、猫背なので巨乳だと気づかれていない。まじめな性格で成績優秀だが、卑屈で引っ込み思案なところがあり、学校を休みがち。鈍臭いことが災いして、中学時代はイジメの標的にされ、休み時間は本を読むふりをして過ごしていた。内部進学も可能だったが、これを蹴って銀川学園に進学し、朧月カナエと親しくなった。二人三脚でペアを組んだことをきっかけに日出小太郎と交流するようになり、彼を慕う三日月アキラ、満月シグレから警戒されてしまうが、すぐに和解して友人になった。その正体は小太郎が「好きな人」として名前を挙げるほど夢中になっているブイチューバー「フミたん」の中の人物で、フミたんを演じているあいだは失敗を恐れず堂々と振る舞っている。スマホにぶら下げていたフミたんのキーホルダーを小太郎に見られて同志と呼ばれるようになったが、彼を幻滅させることを恐れて、正体をひた隠しにしている。なお、独特の味覚の持ち主で、コラボレーションカフェで提供するパフェのトッピングとして餃子を提案し、悪夢のメニューを爆誕させた前科がある。

書誌情報

地元のいじめっ子達に仕返ししようとしたら、別の戦いが始まった。 4巻 講談社〈シリウスKC〉

第1巻

(2023-08-08発行、 978-4065325230)

第2巻

(2023-11-09発行、 978-4065334997)

第3巻

(2024-03-08発行、 978-4065347621)

第4巻

(2024-07-09発行、 978-4065359631)

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