田舎町を舞台に不器用で切ない純愛ラブコメディ
本作の舞台は、海に面した人口5000人の田舎町「蒼海町」。主人公のはじめとヒロインのアキラが織りなす、不器用で切ない純愛ラブコメディ。はじめと親しくなるために、アキラはあらかじめ目標や伝えたい言葉を用意して接近するという定番の展開があり、もどかしくも愛おしいすれ違いやカンちがいによるコメディが楽しめる。また、各エピソードは蒼海町の田舎らしい風景や季節感を感じさせる場面から始まり、自然や野生動物にまつわる「あるあるネタ」が盛り込まれているのも大きな特徴となっている。
超鈍感男子×不器用優等生女子
はじめが暮らす蒼海町に、幼い頃からあこがれていたアキラが帰ってきた。才色兼備で優等生のアキラは、多くの生徒にとってまさに高嶺の花のような存在だった。これまではじめはアキラを遠くから見つめるだけだったが、再会した日を境に彼女が積極的に話しかけてきたり、距離を縮めようとしたりと、何かとかかわろうとしてくる。実はアキラは以前からはじめに思いを寄せており、綿密な計画を立てて彼にアプローチを試みていたのだ。しかし、アキラの口下手で不器用な性格が災いし、鈍感なはじめにはその気持ちがなかなか伝わらず、誤解されたり空回りしてしまうことが多い。
不器用な恋と、手の届かない高嶺の花
恋愛に不器用なアキラは、友人たちの助けを借りながら、クラスメイトのはじめとの距離を少しずつ縮めようと奮闘していた。すれ違いも多かったものの、二人の関係は徐々に深まっていく。一方、はじめにとってアキラはあこがれの存在だったが、学校行事を通じて急速に距離が縮まり、体育祭でのある出来事をきっかけに、彼女への特別な思いをはっきりと自覚するようになる。はじめは「高嶺の花の彼女とは釣り合わない」と葛藤しながらも、付かず離れずの二人の関係は、やがて確かな未来へと歩み始めるのだった。
登場人物・キャラクター
久我山 はじめ (くがやま はじめ)
蒼海町に住む男子中学生。年齢は15歳。小学生の頃からアキラにあこがれており、帰り道でいっしょになるたびに積極的に話しかけていた。成績はあまりよくないが運動神経は抜群であるものの、「痛い思いをしたくない」という理由から運動部への入部を避けている。アキラが転校してからしばらく離れていたが、中学校で再会し、今も変わらず彼女にあこがれを抱いている。
百瀬 アキラ (ももせ あきら)
蒼海町に住む女子中学生。桃色がかった銀髪をロングヘアにしている。美少女で成績も優秀な優等生として、多くの生徒からあこがれの存在となっている。しかし、運動が苦手で料理も不得意という弱点がある。実は小学生の頃からはじめに好意を抱いており、中学校で再会してからはさまざまなアプローチを試みている。はじめには同じ小学校出身だと誤解されているが、実際には別々の小学校に通っていた。いつもはじめとなかよくなるための目標やセリフを書いた台本を持ち歩いているが、なかなかうまくいかず、空回りしてしまうことが多い。
書誌情報
百瀬アキラの初恋破綻中。 4巻 小学館〈少年サンデーコミックス〉
第1巻
(2024-12-18発行、978-4098536849)
第2巻
(2025-03-18発行、978-4098540273)
第3巻
(2025-06-18発行、978-4098541492)
第4巻
(2025-09-18発行、978-4098542376)







