地図にない場所

地図にない場所

背伸びして入った名門校で落ちこぼれ、「人生終わった」と絶望する中学1年生の土屋悠人。ケガで引退し、天涯孤独の身となった天才バレリーナの宮本琥珀。悠人と琥珀が、都市伝説である「地図にない場所」を探しながら交流を深める姿を描いた人間ドラマ。作者である安藤ゆきにとって初めての青年誌連載。小学館「ビッグコミックスペリオール」2020年第8号より連載を開始。

正式名称
地図にない場所
ふりがな
ちずにないばしょ
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
 
青春
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概要・あらすじ

中学1年生の土屋悠人は4月生まれだったため、同級生よりも成長が早かった。小さい頃は、普通にしていれば優等生だったが、小学6年生になると、次第に周囲に追いつかなくなっていた。何となく、兄と同じ名門中学への入学を期待されていた悠人は、必死に勉強して何とか志望校に受かる。しかし、無理に入学したため、5月の中間テストの時点で、悠人はすでに周りから取り残されつつあった。「自分の来る場所ではなかった」と後悔する悠人は、「人生終わった」と絶望感に見舞われる。そんな時悠人は、隣人である宮本琥珀のニュースを耳にする。琥珀は世界的バレリーナで、家をあけていたが、ケガで引退して帰国しているという。琥珀は母と二人暮らしだったが、その母を亡くし「30歳の身寄りのない独身女性」となっていた。「自分より終わってそうなやつを見たい」そう考えた悠人は、回覧板を持って隣の琥珀を訪ねる。しかし、琥珀はまったくへこんでいる様子はなく、悠人はがっかりする。「バレエと母、大事なものを両方失ったのに、なぜ平気なのか」という悠人の問いに、琥珀は「ほっとしたのだ」と答えた。彼女の父親は、母と自分を捨てたのだという。「二人で父を見返そう」という母のために、琥珀は生活のすべてをバレエに充てた。しかし、自分がバレエで成功するたびに喜ぶ母の視線は、自分ではなく父に向いていることに気づいた琥珀は、小さく傷つき続けた。だから、母が死んだ時、悲しみと同時に「もう傷つかなくてすむ」というほっとした感情が湧いたのだという。琥珀のケガは噓だった。「母」というモチベーションがなくなり、自らバレエを辞めたのだ。「一つの人生を終えたような気分で、これから何をしよう。今までやれなかったことを色々やってみよう」というのが琥珀の心情であった。琥珀に親しみを感じた悠人は、以来、彼女の部屋をよく訪ねるようになる。そんなある日、琥珀は「地図にない場所」について尋ねてきた。それは、悠人が住むあたりに昔から伝わる都市伝説だった。地図には載っていない謎の場所「イズコ」があるというものである。悠人をはじめ、一度はイズコ探しの経験があるのが普通だった。しかし、琥珀はバレエしかやっていなかったため、「イズコ」の話は知っていたが、一度も探しに行ったことはなかった。子供の頃、したいことをできなかった琥珀の気持ちを理解し、悠人は彼女と「イズコ」探しをすることにした。こうして二人は、スマホを片手に「地図にない場所」を探して歩き始めた。

登場人物・キャラクター

土屋 悠人 (つちや ゆうと)

中学1年生の男子。4月生まれだったために周りより成長が早く、優等生として小学生時代を過ごす。小学6年生の時に成績は伸び悩むが、兄と同じ名門中学へ行くために必死で勉強。何とか受験に成功する。しかし、無理をして入ったため、1学期早々に落ちこぼれてしまい、「人生終わった」と絶望する。世界的バレリーナである隣人の宮本琥珀が、ケガで引退し「30歳の身寄りのない独身女性」になったと聞き、自分より不幸な人間に会いたいという理由で琥珀を訪ねる。予想外に明るい琥珀にがっかりするが、彼女と話したことによって親近感を持つ。琥珀と二人で、地図には載っていない謎の場所「イズコ」を探す。

宮本 琥珀 (みやもと こはく)

30歳の女性。世界的なバレリーナだったが、母を亡くした後引退。表向きはケガが引退の理由だが、実際は「母のためにやっていたバレエにモチベーションがなくなったため」。幼い頃、父親が恋人を作って出ていったため、母親と二人暮らしを続けていた。母が喜ぶ姿を見たいために、生活のすべてをバレエに充てていた。そのため、掃除や料理といった一般的なことが全然できない。隣人の土屋悠人と出会い、地図には載っていない謎の場所「イズコ」を探す。

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