概要・あらすじ
不良校として知られる木曽中学校に転校してきた赤城忠治は、校内を牛耳る番長連合と敵対し、数々の強敵たちと戦うことになる。相次ぐ戦いの末に番長連合のメンバーを改心させた赤城は、彼らと共にさまざまな運動部を立ち上げ、ライバル校たちに勝利していく。
登場人物・キャラクター
赤城 忠治 (あかぎ ちゅうじ)
小柄な体格だが、優れた運動神経を持つ中学生。曲がったことが大嫌いな熱血漢で、喧嘩にもめっぽう強いが、その一方で熱くなりやすい自身の性格や喧嘩に対する自省的な言動も見せる。また、友情にはあつく、目上の者には敬意を持って接する。両親を共に雪山事故で亡くしており、その際の記憶から、夕焼けを見ると闘争心を失ってしまう。
青木 輝夫 (あおき てるお)
赤城忠治が転校してきた木曽中学校の生徒。「インテリ」のあだ名で呼ばれるとおりに成績は優秀だが、運動は苦手で、喧嘩もからっきしである。物語の語り手であり、彼と赤城が出会ったところから本作がスタートする。
水の江 洋子 (みずのえ ようこ)
赤城や青木の同級生で、成績優秀な上にスポーツも得意という美少女。不良たちにも食って掛かるほど勝気な性格だが、ヘビを怖がるといった女の子らしい面も見せる。
小瀬 小次郎 (こせ こじろう)
赤城と同級生の不良生徒。番長連合の一員だが、腕っぷしは弱く、口先と悪知恵で立ち回る小悪党である。後に改心し、サッカー部部長となるが、軽薄さは直らず、たびたびトラブルを起こした。
紅小路 弘 (べにこうじ ひろし)
名門中学の白亜学院に通う秀才。涼しげな笑顔の優等生で争いを好まないという表の顔を持つが、裏では強烈な空手技を操り、「影の大番長」として番長連合に恐怖支配をしいていた。
黒部 搭介 (くろべ とうすけ)
少年院帰りの不良中学生で、復学と同時に赤城忠治に敗れた紅小路弘に代わり番長連合のトップの座に収まる。少年院に収監されていたため、赤城よりも4歳年上で体格も大きい。
天馬 三郎 (てんま さぶろう)
サーカス団で空中ブランコを演じている少年。サーカス団の公演に合わせて木曽中学校へ転入してきた。サーカスで鍛えた運動神経に加え、超人的な握力を持つ。自らをはみ出し者と捉えているためか番長連合に加担し、赤城と対立した。
天馬 雪江 (てんま ゆきえ)
天馬三郎の姉。弟と同じくサーカス団で働いている。優しさと美しさを兼ね備えた女性で、サーカスのライオンに襲われかけた赤城を身をていして救った。それをきっかけに赤城は彼女に恋心を抱くが、サーカスの興業終了と共に両者の関係も終わった。
鮫川 巨鯨 (さめかわ きょげい)
早乙女高校空手部主将。日本人離れした巨体を持ち、高校空手界の王者とあだ名される格闘家。溺愛する弟と小瀬小次郎が起こしたトラブルをきっかけに、赤城たちが始めたキックボクシング部と勝負することになる。
ロバート・ダグラス (ろばーとだぐらす)
アメリカン・スクールのサッカー部主将。「ペレ二世」と呼ばれる天才で、得意技はオーバーヘッドキック。サッカー部の助っ人としてゴールキーパーを務めていた赤城を一度は破ったものの、再試合では渾身のシュートを赤城のパンチングで跳ね返され意識を失った。
白椿 錠 (しろつばき じょう)
赤城忠治たちとボクシングの対抗試合をすることになった、あすなろ少年院収容の少年。実は元プロキックボクサーで、対戦相手となった忠治を手玉に取ったものの、ボロボロになりながらもダウンしない忠治にキックを放ち反則負けを喫する。その後も数回の対戦を行ったが、勝負は着かないままだった。
赤城 剛三 (あかぎ ごうぞう)
赤城忠治の祖父にして唯一の家族。柔術の達人で、現在は警備員として働きながら忠治の成長を見守っている。
荒木 (あらき)
木曽中学校に勤める青年教師で、忠治のクラス担任。締めるところは締めるが、多少の喧嘩程度なら大目に見る懐の深さがあり、番長連合の不良たちからも一目置かれている。その気性からか、生徒たちからは「荒木又右衛門」のあだ名で呼ばれる。
集団・組織
番長連合 (ばんちょうれんごう)
『夕焼け番長』に登場する不良集団。木曽中学校を牛耳る不良生徒の集団で、彼らの存在により木曽中学校は不良校の烙印を押されている。そのトップは「影の大番長」と呼ばれる謎の人物で、その正体を口にする者には制裁が与えられるらしい。