あらすじ
第1巻
18歳の時、日本でテスト勉強中の西岡梨沙は睡魔に襲われて軽く目を閉じると、なぜか異世界のアリュース王国にある辺境の村、サル村に転移していた。言葉もまったくわからずに慌てる梨沙だったが、サル村の村長一家に引き取られ、面倒見のいい村人たちの支えもあって6年間無事に生活を送ってきた。そのあいだに現地の言葉を学んだ梨沙は、今では村長の娘としてサル村に溶け込んでいたが、ある日、王都の中央神殿の要請で派遣された神官と共に、神力を測定するために王都へ行くこととなる。王都に着いた梨沙はすぐに中央神殿で測定を受けたが、思念破の操作を誤って大神官の屋敷を吹き飛ばしてしまう。さらに梨沙には、怒りの感情を持ったときに現れる神力を色や形で見分けられる能力があることが判明。この能力を使って大神官の妻にふさわしい神力を持つ容姿端麗な女性を連れてくれば、屋敷を吹き飛ばしたことは不問にすると言われた梨沙は、大神官付秘書としてさまざまな土地を巡ることとなる。
関連作品
小説
本作『大神官様は婚活中』は岡達英茉の小説『大神官様は婚活中』を原作としている。原作小説版は、岡達英茉が「小説家になろう」に投稿していた同名小説で、ビーズログ文庫から刊行された。イラストは本作の作者でもある珠梨やすゆきが担当している。
登場人物・キャラクター
西岡 梨沙 (にしおか りさ)
18歳の時に日本から異世界に転移した女性。転移先である辺境の村、サル村で村長の娘として引き取られて6年間暮らしているため、現在の年齢は24歳。穏やかで優しい性格をしている。転移してきた人間は総じて神力が強く、西岡梨沙も少なくとも高神官並みの神力を持っているが、制御がまったくできていない。王都での神力測定時に意図せずに大神官の屋敷を吹き飛ばしてしまうほど危険なものだが、今は大神官の手によって封印が施されている。また、他人が怒ったときに現れる神力を見極められるという珍しい能力を持っており、屋敷を吹き飛ばしたことを不問にする代わりに、この能力を使って大神官の妻にふさわしい女性を探してくるという任務を受ける。
大神官 (だいしんかん)
アリュース王国の神職でトップを務める男性で、周囲から至高の存在と認識されている。目をうばわれるほどの美形で、年齢は29歳。威厳とカリスマ性を併せ持ち、神力も非常に高い。西岡梨沙が持つ、他人が怒ったときに現れる神力を見極められるという珍しい能力に注目し、自分の妻にふさわしい女性を探させる任務を与える。「金髪碧眼」「プロポーションと見た目のいい若い美女」「神力は高いほどいい」など、女性の好みにうるさい。
セルゲイ
大神殿騎士団に所属する男性騎士。見た目はいいがすぐに女性に声を掛ける軟派な性格で、西岡梨沙からは苦手なタイプと思われている。アレンと共に、大神官にふさわしい妻を探す梨沙の護衛と水先案内人の任務を受ける。
アレン
大神殿騎士団に所属する男性騎士で、大貴族の長男。見た目がよくて礼儀正しい性格をしているが、つねに無表情。セルゲイと共に、大神官にふさわしい妻を探す梨沙の護衛と水先案内人の任務を受ける。
キム
王都の大神殿で、西岡梨沙の教育係を務めた女性。礼儀作法や神職について非常に厳しく教え続け、一通り教え終わると、これから大神官の妻にふさわしい女性を探すという任務に就く梨沙を激励する。
ラトーヤ
グノー神殿で神官修習生をしている女性。大神官の妻候補の一人となるほど神力が高い。髪は金色に近い茶色と大神官の好みから多少はずれるが、それ以外は及第点以上。妻にふさわしいかを大神官に直接判断してもらうため、西岡梨沙の案内で王都の大神殿へ向かう。
クレジット
- 原作
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岡達 英茉