概要・あらすじ
アイドルとして活躍している母親、桃野真珠のもとに転がり込んできた桃野珠子。その理由は、幼い頃に出会った初恋の人、乾貫二に会うため。真珠の隠し子だという秘密を守るために、乾家に引き取られることになった珠子は、貫二に対して猛烈なアプローチを始める。どんなことが起きても貫二を諦めない珠子は、そのうち、母親と同じアイドルを目指すようになる。
登場人物・キャラクター
桃野 珠子 (ももの たまこ)
桃野貫太郎忠致という猿を連れた、元気いっぱいの少女。アイドルの桃野真珠を母親に持つが、パパラッチ対策のために乾家に預けられる。人の影響を受けやすく、菱川雷蔵が楽しそうにアイドル活動をしている姿を見て、自分もアイドルの道を志すようになる。のちに真島イワオに抜擢され、ドラマ「アイドル戦隊スターレイン」の敵役、ブラックハリケーンとしてアイドルとしても頭角を現す。 幼い頃に出会った乾貫二に想いを寄せ、以降ずっと貫二と結婚すると公言している。
乾 貫二 (いぬい かんじ)
掃除と料理が好きな家事スキルの高い男子高校生。芸能プロダクション「ドッグラン」の社長である乾欽一の息子で、次期社長の座を狙っている。天性のブレイクセンサーを持っており、芸能界でブレイクする人を瞬時に見分けることができ、どうすればブレイクするかを瞬時に判断できる。
桃野 真珠 (ももの しんじゅ)
ドラマ「アイドル刑事モモコ」で主役を務めるアイドルで、桃野珠子の母親。永遠の20歳を売りにしている。珠子が芸能界入りするまでは、隠し子として世間からは秘密にしていた。芸能プロダクション「ドッグラン」所属の看板アイドルで、乾貫二の天性のブレイクセンサーが強く反応する人物。本名は桃野真子。売れるまではお祖母様のところへ珠子を預けていたが、収入が安定してきたので、一緒に暮らすために珠子を「ドッグラン」のある都内の自宅へ呼んだ。
乾 欽一 (いぬい きんいち)
弱小芸能プロダクション「ドッグラン」の社長を務める、おちゃらけた性格の男性。乾貫二の父親。適当そうに見えて周囲をしっかりと見ることのできる観察眼があり、貫二と桃野珠子の関係を暖かく見守っている。貫二に対しては無理に弱小プロダクションを継がせる気はなく、高校卒業後は大学進学を勧めている。
菱川 雷蔵 (ひしかわ らいぞう)
アイドルグループ「rain」のメンバーの一人で、乾貫二が拾ってきた少年。桃野珠子には「らいぞー」と呼ばれている。アイドルグループの一員として活動しているが、他の2人のメンバーよりデビューが遅かったため、人一倍努力することを自分自身に課している真面目な性格。
雪也 (ゆきや)
アイドルグループ「rain」のメンバーの一人で、あがり症の少年。ドラマ「アイドル戦隊スターレイン」の出演が決まった時にはあがり症を理由に辞退しようとしていたが、特撮モノが好きな妹のために出演することを決めた苦労人。
氷雨 (ひさめ)
アイドルグループ「rain」のメンバーの一人で、ひたすら踊ることが好きでアイドルになった少年。踊りにしか興味がないため、周囲のスタッフからは氷雨にはMCなどトークをやらせてはいけないと言われている。普段は物静かで、食べることが好き。
真島 イワオ (まじま いわお)
ドラマ「アイドル刑事モモコ」や「アイドル戦隊スターレイン」の脚本を手掛ける、脚本家の男性。彼が脚本を書けば必ずヒットすると言われている超売れっ子。厳しいプロ意識を持っており、それは自分のみならず演者にも求めている。ちょっとオネエ的な話し方をする。
黒谷 芹香 (くろたに せりか)
子役上がりの少女で、ドラマ「アイドル刑事モモコ」の妹分オーディションで桃野珠子と一緒にオーディションを受けることになった。見た目がきつめの美人で、子役の頃は笑顔が持ち味だったが、今はそれを封印している。ドラマ「アイドル戦隊スターレイン」にも出演している。
八木 真理 (やぎ まり)
洗剤などのCMでも人気の超売れっ子アイドルの女の子。仕事がたくさんあるなかで、あえてドラマ「アイドル刑事モモコ」の妹分オーディションに参加した変わり者。ほんわかした笑顔が特徴的で、同じプロダクション所属の黒谷芹香にも優しく接しているが、芹香からは嫌われている。
岩代 十三 (いわしろ じゅうぞう)
芸能プロダクション「イーグルプロモーション」の社長で、桃野珠子の叔父。黒谷芹香と八木真理を抱えた、大きなプロダクションを経営している。飄々とした性格だが、桃野真珠とは弟の岩代司郎にまつわる一件により、敵対関係にある。
岩代 司郎 (いわしろ しろう)
桃野珠子が知らなかった実の父親。かつて芸能プロダクション「イーグルプロモーション」の研究生だった頃、同じ研究生だった桃野真珠と知り合い、珠子をもうけた。穏やかな性格で、病弱ではあったが熱心にレッスンを指導していた。真珠が珠子を産む前に病気で他界した。
お祖母様 (おばあさま)
田舎に住む、桃野珠子の祖母。珠子は彼女のもとにずっと預けられていた。桃野真珠にとっては母親にあたる存在。真珠にも珠子にも厳しいが、珠子が一度彼女のもとに連れ戻された後、自力で芸能プロダクション「ドッグラン」に戻りたいと言った時は、陰ながら見守っていた。
桃野 貫太郎忠致 (ももの かんたろうただむね)
桃野珠子が連れている、手のひらサイズの小さなオス猿。珠子の小さな親友で名前が長いため、珠子はいつも「カンタ」と呼んでいる。名前は乾貫二から付けられている。
集団・組織
ドッグラン
乾欽一が社長を務める弱小芸能プロダクションで、乾貫二が次期社長の椅子を狙っている。現在はドラマ「アイドル刑事モモコ」の主役を務める桃野真珠と、アイドルグループ「rain」が所属しているおかげでなんとか経営が成り立っている状態。
rain
菱川雷蔵、雪也、氷雨の3人で結成されたアイドルグループ。踊りが上手い氷雨、歌の上手い雪也、さらに人を引き付ける魅力的な笑顔を持つ雷蔵というスキのない3人組で、安定した人気を誇る。ドラマ「アイドル戦隊スターレイン」にも出演した。
イーグルプロモーション
大手芸能プロダクションで、岩代十三が社長を務めている。黒谷芹香や八木真理など人気あるタレントが所属し、その規模を拡大している気鋭のプロダクション。研究生も多数在籍している。桃野真珠はかつてここの研究生だった。
イベント・出来事
「アイドル刑事モモコ」の妹分オーディション (あいどるでかももこのいもうとぶんおーでぃしょん)
ドラマ「アイドル刑事モモコ」の主人公であるモモコの妹分を決めるオーディション。1回目はモモコと同じだけ走れるかを試すハイヒール競争、2回目は面接、3回目はモモコの妹分であるウメコをどう演じるのかの寸劇を行う、という3つのテーマで競われた。
その他キーワード
首飾り (くびかざり)
桃野珠子が桃野真珠からもらった首飾り。真珠のような形をしており、珠子は大事にがま口に入れて持ち歩いている。小さい頃にこの首飾りを壊してしまった時に直してくれたのが乾貫二で、それをきっかけに珠子は貫二に想いを寄せるようになる。
アイドル刑事モモコ (あいどるでかももこ)
桃野真珠が主役を務めるドラマ。アイドル刑事のモモコが、怪盗ハンサムを逮捕するために奮闘するも、毎度毎度怪盗ハンサムに裏をかかれるというストーリー。非常に高い視聴率を誇っている。
アイドル戦隊スターレイン (あいどるせんたいすたーれいん)
特番の2時間ドラマ。メインにアイドルグループ「rain」の菱川雷蔵、雪也、氷雨を据え、敵役のブラックハリケーンを桃野珠子が演じた。黒谷芹香も「rain」のマネージャー役として登場した。真島イワオが脚本を担当したこともあり、人気は高い。
ブラックハリケーン
ドラマ「アイドル戦隊スターレイン」における敵役。当初は真島イワオの意向により男性キャラクターとして描かれていたが、のちに男装の麗人に変更された。ドラマの演出で敵と味方で熱烈なキスをするシーンがあり、桃野珠子はこのシーンで菱川雷蔵にファーストキスを奪われた。
天性のブレイクセンサー (てんせいのぶれいくせんさー)
乾貫二の持つセンサーで、一目見ただけでその人物がブレイクするかしないかを見分けられる能力。ブレイクしそうだった場合には、どうすればブレイクするか、その方法までも瞬時に判断することができる。