姫さま狸の恋算用

姫さま狸の恋算用

主人公の男子高校生が突如、人間の姿になれるというメス狸を両親から「許婚」として紹介され、奇妙な共同生活を送ることになる青春ラブ・コメディ。水瀬マユの代表作の1つで、「漫画アクション」2013年21号から2016年24号にかけて連載された。

正式名称
姫さま狸の恋算用
ふりがな
ひめさまたぬきのこいざんよう
作者
ジャンル
ラブコメ
関連商品
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世界観

本作『姫さま狸の恋算用』は徳島県を舞台に繰り広げられる一風変わったラブ・コメディ。ヒロインのミヨの正体が狸であるということもあり、狸にまつわる逸話や伝承などが作中に多く盛り込まれている。そのため、狸の特殊能力として知られる化かしなど、狸に関わる物事に関してのみファンタジー要素が強い。

あらすじ

染物屋の跡取り息子である大和陸は幼なじみである近衛百香に密かに想いを寄せていた。そのため陸は百香とともに県外の大学へ進学することを夢見ていたが、母親からは染物屋を継いでほしいと言われ、それを許されなかった。納得のいかない陸だったが、その様子を見かねた両親から県外へ出てはいけない本当の理由が伝えられる。それは、陸には許婚のミヨという女性がいるということ。しかし、問題はそのミヨという女性が人間ではなく狸であることだったが、両親はミヨが人間の姿に変身できるのでまったく問題ないと言い張る。こうして、ミヨは陸の家に一緒に住むことになり、陸とミヨとの共同生活がスタートするのであった。

モデルになった町

本作『姫さま狸の恋算用』の舞台は作者の水瀬マユの故郷である徳島県小松島市で、作中には小松島市と徳島市に実在する場所が多く登場する。これに伴い、徳島県では本作の聖地を記した聖地巡礼マップなどを作成・配付して地域活性化に取り組んでいる。

コラボレーション

2016年12月に自分だけの地図を製作できる地図アプリ「Map LIfe」と本作『姫さま狸の恋算用』のコラボレーション企画が行われた。内容は徳島県小松島市周辺にある、本作のモデルとなったスポットの概要を見たり、スタンプラリー方式で聖地巡礼できるというもの。このスタンプラリーでは実際に10か所以上のスポットを巡った人の中から3名に、抽選で作者の水瀬マユの直筆サイン色紙がプレゼントされるキャンペーンも行われた。

メディアミックス

ドラマCD

2016年2月26日に、本作『姫さま狸の恋算用』のドラマCDが発売された。脚本は玉井☆豪、ジャケットイラストは水瀬マユが描き下ろしている。シーサイドSHOPで購入するとキャストトークCDがプレンゼントされた。主なキャストは大和陸役を逢坂良太、ミヨ役を西明日香、近衛百香役を照井春佳が務めている。

登場人物・キャラクター

大和 陸 (やまと りく)

小松島日峰高校に通う男子。幼なじみの近衛百香に好意を寄せている。藍染屋である大和屋の跡取り息子だが、大和陸自身は百香と同じく京都の造形大学への進学を希望している。勉強は得意で学年順位は10位前後。これは百香に教えることを目的に努力を重ねてきたことの副産物であり、自分の成績を良くするために勉強していたわけではない。 基本的に面倒見が良く、困っている人を見ると放っておけない心優しい性格。あまりにも面倒見が良すぎるため、近所の子供を心配して付け回した結果、不審者として回覧板に書かれたことがある。

ミヨ

大和陸の許婚であるメスの狸。人間の世界のルールに不慣れで世間知らず。不器用な性格ながら、なんとか順応しようと努力しており、好意を抱いている陸に対しても愚直にアタックを仕掛けている。また、化かしの力を用いて人間の姿にもなることが可能で、その際は巨乳の美少女の姿になる。鹿の子の記憶を持つ生まれ変わりで、自身は六右衛門派だが金長派とも協力していきたいと考えており、金長派と繋がりのある陸と結婚して狸の世界を1つにしたいと考えている。

近衛 百香 (このえ ももか)

小松島日峰高校に通う女子。大和陸とは小学生の頃からずっと同じ学校に通う幼なじみ。かなりの天然で少々抜けているところもあるが、天真爛漫で常に笑顔の絶えない明るい人物。小学生の時に修学旅行で京都に行って以来、京都に対して強い憧れを抱いており、京都の造形大学への進学を希望している。

鮎喰 隼人 (あくい はやと)

小松島日峰高校に通う男子で、お金持ちでスポーツ万能、さらにイケメン。大和陸いわく「学校で一番モテる人物」。デートに誘ってはさまざまな手を使ってターゲットを落とすプレイボーイ。人間になったミヨにも目をつけ、デートに誘い落とそうとしたが珍しく撃沈した。最初は遊びのつもりだったが、最終的には他の女子と少々変わった感性を持つミヨに惹かれるようになる。

園瀬 鳴門 (そのせ なる)

小松島日峰高校に転校して来た女子。芸能人並みのルックスと、女の子らしいしぐさと性格で大和陸を含む学校中の男子が「天使」と呼んでいる。運動が苦手で、マラソンの時には転んでしまうほど。それはそれで可愛らしいと、男子からは言われている。

大和 茂 (やまと しげる)

大和陸の父親。気性が荒く感情的な母親とは異なり落ち着いた物腰のおだやかな性格の持ち主。大和屋の工房を切り盛りしており、強くは言わないが陸とミヨには跡を継いでほしいと考えている。

大和 十子 (やまと とおこ)

大和陸の母親。陸の京都の造形大学に進学したいという希望に猛反対している。とにかく口が達者で、陸と口論してもすぐに陸の心を折ってしまうほどに弁が立つ。また、時には暴力で物事を解決することも辞さない血気盛んな人物。

大和 茂右衛門 (やまと もえもん)

天保時代に大和屋の代表を務めていた男性。狸に対して厳しい目を向ける他の人間とは違い、狸にも優しく接する人格者で、人間に捕まり危機的状況に陥っていた初代金長を救った。守り神になるという初代金長の申し出を受け、代わりにと彼の仲間の狸たちの世話を請け負った。人間と狸の橋渡し的な存在。

近衛百香の祖父 (このえももかのそふ)

近衛百香の祖父。大事に取っておいたすだちアイスを百香に勝手に食べられたりと、彼女からは散々な目に遭わされることが多い。それでも百香のことが大好きで、記憶喪失になった百香が、それまで書き溜めていた絵を処分してしまった際には、わざわざゴミ捨て場に出向いて持ち帰った。

きなこ

近衛百香の家で飼っている犬。大和陸のことが大好きで、陸のことを見かけると急に興奮して走り出してしまう。しかし、犬を苦手としている陸からは避けられており、百香からは「ずっときなこの片思い」と言われている。

大和陸の担任 (やまとりくのたんにん)

大和陸の担任を務める男性教師。大和屋の跡を継がなくてはならないという陸の事情を知ったうえで、「お前自身はどうしたいんだ」と陸の希望を優先的に聞いてくれた優しい人物。陸のことをいつも気に掛けており、陸の希望進路が決まった時にはホッとしていた。

彦六 (ひころく)

徳島市に住んでいる老人。過去に想いを寄せていた女性・初との思い出を現在も大切にしており、生涯独身を貫いている。現在は病に侵されており今すぐ入院が必要な状況だが、初と出会った祠の前で再び初と会うことを夢見て、入院せずに毎日祠へ通っている。

(はつ)

彦六が学生時代に出会った女性。祠の前で鼻緒が切れて困っていたところを、彦六に助けてもらったことで知り合う。彦六が当時一目惚れをした相手で、彦六いわく「重量感のあるムチッとしたフトモモが最高ないい女」。最終的に彦六とは結ばれず、行き先も言わずに姿を消してしまった。

しょうた

ニャアを公園で見つけてエサをあげようとしていた少年。最初はニャアがすぐにユキに連れ去られてしまったためあまり交流を持てなかったが、のちに再びニャアと再会した際には、ユキからニャアの飼い主になるように任せられた。家では既に猫を飼ってるので猫の扱いには慣れている。

初代金長 (しょだいきんちょう)

大和陸のご先祖のオスの狸で、現在は金長神社に祀られている元金長派のトップ。陸が生まれた瞬間から、彼のことを「狸を総べる者」と確信していた。一族の中でも一番の力の持ち主と、狸の世界ではその名を知られた存在。陸には自分の力を色濃く受け継ぐ先祖返りの傾向があるとして、その才能を高く買っている。現在は霊体として現れている。

タカ

今は亡き初代金長の弟。イタズラ好きだが、自分で働いた悪事や狸が絡んでいない出来事ですら狸のせいにする人間のことを嫌っていた。初代金長が人間に捕まった時は、自分の身が危険に晒されようと助けようと試みるなど仲間想い。初代六右衛門が初代金長を討とうとした際に、初代金長をかばって死亡している。

クマタカ

今は亡きタカの息子。幼い頃に父親が初代六右衛門に討たれたことにより、父親の敵を討つために六右衛門派との戦争を提案した。初代金長亡き後は「金長」の名を継ぎ、二代目金長となった。

グゥ

日峰山で倒れていたところを大和陸に保護された白黒毛の子狸。両親を病気で亡くしてからはチヨのもとで一緒に暮らしていた。子狸の中では最も元気で発言力も強いリーダー的な存在。

チヨ

日峰山で倒れていたところを大和陸に保護された黒毛の子狸。両親が死んでしまって行くところのなかったグゥと一緒に暮らしていた。しかし、その後両親が突然帰って来なくなってしまい身寄りがなくなっている。

パーコ

日峰山で倒れているところを大和陸に保護された茶毛の子狸。グゥと似たような境遇で両親がおらず身寄りがなくなってからはチヨのもとで暮らしている。コミュニケーションを取る際は、あまり自ら喋ることはなくほとんどがグゥが代弁してくれている。

ゴンスケ

ミヨの許婚を自称するオスの狸。人間の姿になると、ビジュアル系のような服装で、中二病を患った痛々しい言動をするようになる。ミヨいわく「極度の妄想癖のため現実と想像の区別がつかなくなっている真性のバカ」。ミヨに対しては好意を抱いているが半ばストーカー化しており、ミヨからは煙たがられている。そのため、ミヨから辛辣なことを言われることが多いが、それでもまったくめげることのないポジティブな性格。 実は化かしの能力が狸の中でも非常に高く、故郷の山では天才狸扱いされていた。

初代六右衛門 (しょだいろくえもん)

今は亡き元六右衛門派のトップのオスの狸。妻が人間によって殺されたため、かなりの人間嫌い。初代金長から弟子入りしたいと懇願され、それを受け入れた。無骨な見た目だが実際は聡明で心優しい性格。初代金長のことはかなり気に入っていたが、彼が人間のためにその力を使おうとしていること知ると激昂し敵対関係となる。

鹿の子 (かのこ)

初代六右衛門の娘。崖崩れに巻き込まれそうになった際に初代金長に助けられてからは、不思議な魅力のある初代金長に惹かれて一緒にいたいと思うようになる。しかし、のちに父親と初代金長が敵対関係になったことにより、心を病んで自害してしまった。

八代目六右衛門 (はちだいめろくえもん)

現在の六右衛門派のトップのオスの狸。ミヨの実の父親で、強大な力を誇った初代六右衛門と同等の力を持つとも言われている。人間嫌いであった初代六右衛門の信念を忠実に守っており、現在の六右衛門派を象徴する存在となっている。しかし、病いに侵されており体調は芳しくない。

サクノ

津田山屈指の化狸に数えられる六右衛門派のオス狸。化狸学校ではゴンスケと同じクラスでゴンスケのことをいじめていた。化狸学校首席卒業のエリート。幻覚を見せる化かしを得意としている。

ハチベエ

津田山屈指の化狸に数えられる六右衛門派のオス狸。大食漢で食べ物には目がなく常に自分の尻尾に練り物を入れて持ち歩いている。性格はマイペースで、少々抜けたところはあるがミヨの「狸の世界を統一したい」という考えに耳を傾けて感銘を受けるなど情熱的な一面もある。食に関する知識は豊富で人間の食べ物にも精通しているが、食べ方が汚い。

ヤクマル

津田山屈指の化狸に数えられる六右衛門派のオス狸。自分の3倍の重さを相手に与え動けなくするなど、相手の感覚に働きかける化かしを得意としている。マナーや立ち振る舞いに厳しく、神経質な性格。そのため、無神経に物を食べるハチベエにテーブルマナーを教えたこともある。

ククナ

津田山屈指の化狸に数えられる六右衛門派のメス狸。金長派と六右衛門派が手を取りあい平和になる日は来ないと思っている。使用武器はムチで、強制的に化かしを剥がす術を得意としている。かなり好戦的な性格で、相手にムチを入れる際にも一切の容赦はない。

ナル

薬師兼医者のメス狸。糞塚を見るだけでその日の体調、栄養状態、精神状態から、名前や年齢、収入といった個人情報に至るまで知ることができる。現在は四国八十八ヶ所巡礼を行っており、地方の狸を回診しながら道に落ちている薬草などを採集している。六右衛門派とも顔見知りで八代目六右衛門の病状も診ている。

赤岩 奨監 (あかいわ しょうげん)

薬師兼医者の狸。ナルの育ての親であり、医者としてのイロハを教え込んだ師匠。どんな狸も助ける立派な名医であり、ナルにとっては誰よりも偉大で目標としている存在。2年前に死亡しており、その遺志はナルが引き継いでいる。

ハノスケ

初代金長の子分を務めるオスの狸。現在は人間に化けて小松島日峰高校で化学の教師を務めている。六右衛門派の不穏な動きを察知し、大和陸の護衛をしている。その腕はかなりのもので、サクノからも「相当な手練れ」と言われるほど。人間の姿はかなり顔が整っているイケメンで、女子生徒に高い人気を誇っている。

ユキ

淡路島から海を渡って小松島へやって来た子狸。両親がおらず長い間ずっと1人で生きてきた。変身すると人間の男の子の姿になるが、人間としての立ち振る舞いは苦手。ニャアに依存しており、ニャアを守る意識がとても強い。

ニャア

ユキが拾って育てている子猫。親猫がおらず、ユキとも境遇が近いことからユキからは友達として認識されており、かなり大切にされている。十分な栄養が取れずに衰弱していたが大和陸に保護され大事には至らなかった。

ヤヒロ

徳島市の眉山に住んでいるメスの狸。人間の姿になると、高校の制服に身を包んだ美少女となる。彦六とはいい友人関係を築いているが、病にかかっている彦六のことを一刻も早く入院させたいと思っている。

マタスケ

北の脇海岸の崖に住むオス狸。人間の姿に変化できるが化けるのが下手で、一般人からは「イエティ」みたいだと言われていた。海水浴場で遊ぶ人間の姿を見ていたところ一緒に遊びたくなり、仲間として認識してもらうために水着を欲している。しかし、水着を求めすぎるがあまり、その海水浴場では女性を物色する変質者扱いをされている。「上下が揃っているため男性水着よりお得」という理由によりビキニタイプの水着を求めており、量産されていない唯一無二の一点モノが欲しいと考えている。

コナゾー

八万に住む狸。妖怪に憧れを抱いており、人間を驚かせたいという夢を持っているが、化かしが上手くいかずに全然驚いてもらえないのが悩みとなっている。大和陸と近衛百香の仲の良さを見て最初は夫婦だと勘違いしていた。

集団・組織

金長派 (きんちょうは)

初代金長が頭を務める、小松島を中心に生息している狸たちの集団。阿波の狸合戦以降生き残った狸たちは細々と暮らしていたが、近代化が進むにつれて数が減少しており現在もその数は減り続けている。現在は100頭ほどしか存在しない。

六右衛門派 (ろくえもんは)

初代六右衛門が頭を務める、津田山を中心に生息している狸たちの集団。初代六右衛門の信念に従い、人間に対して排他的な思考を持つ狸が多い。阿波の狸合戦以降も人間に対して心を許しておらず、180年もの間、人間を憎むことで組織が結束している。

ラブリー三匹 (らぶりーさんびき)

大和陸が保護した子狸であるグゥ、チヨ、パーコの総称。3匹とも両親が居ないということが共通しており、一時期は大和屋で保護されていた。現在は3匹とも金長神社で暮らしている。

場所

小松島日峰高校 (こまつしまにっぽうこうこう)

大和陸が通う高校。どこにでもある普通の高校だが、生徒にミヨやゴンスケといった人間の姿に化けることができる狸がいるという点では特殊な学校であると言える。ちなみに、彼らが狸であることを知る人間は大和陸と近衛百香しかいない。

大和屋 (やまとや)

大和陸の実家で、徳島の名産品の1つである藍染めを生業としている染物屋。それなりに歴史のある由緒正しき店だが跡取りとなる人物が陸しかいないため、跡取り問題が深刻化している。

金長神社 (きんちょうじんじゃ)

大和屋の隣にある神社。ここに大和陸のご先祖にあたる初代金長が祀られている。初代金長を守り神としている金長派と関わりの深い大和屋が建てたもの。現在は陸たちが管理や掃除などをしている。

小松島ステーションパーク (こまつしますてーしょんぱーく)

小松島駅跡地に位置する公園で、阿波の狸合戦の民話で知られている。狸広場には高さ5メートルの世界一大きな金長狸像があり、小松島がどれだけ狸をリスペクトしているかが分かる場所となっている。ここで大和陸が阿波の狸合戦についての詳細を初代金長から聞かされた。

穴観音城 (あなかんのんじょう)

妻を殺されて狸汁にされた初代六右衛門が仲間の狸達を守るために作った城。人に巣を襲われた狸や、エサを獲るのが苦手な弱い立場の狸を優先的に城に住まわせていた。仲間思いの心優しい初代六右衛門の性格を表している象徴となる場所。

化狸学校 (ばけだぬきがっこう)

ゴンスケが通っていた狸の世界の学校。化かしの基礎などが学べる場所で、普通の人間の学校と変わりない。ここでゴンスケはかなり優秀な成績を収めており、首席で卒業をする妄想をしていた。

(そう)

近衛百香が通っている美術教室。大和陸が進路を決定した後は陸も百香と同様、造形大学の受験のために通い始めた。指導にあたる先生は普段あまり褒めないことで有名だが、初回の陸の絵を見た時にはその絵の実力を認めていた。

イベント・出来事

阿波の狸合戦 (あわのたぬきがっせん)

180年前の天保時代に起こった初代金長と初代六右衛門がぶつかり合った狸同士の合戦。この合戦は勝浦浜にて三日三晩続き、600匹の狸が戦死している。最終的にお互いの大将の相打ちにより収束したが、これがのちに金長派と六右衛門派が対立するきっかけとなり、その対立は現在も続いている。

きもだめし大会 (きもだめしたいかい)

コナゾーが自分の化かしで自信をつけるために開催した人間を驚かせるイベント。場所は夜の日峰山で、脅かし役となる狸はコナゾー、ミヨ、ゴンスケが担当している。このイベントには台本があり、参加者である大和陸と近衛百香にも台本が与えられシナリオ通りに驚く役が与えられていた。

その他キーワード

化かし (ばかし)

さまざまな不思議現象を起こす狸の能力。人間を欺く時や、悪戯をする際に使用する。能力の使用には葉っぱが必要だが、その能力と効果は多種多様。人間に化けたり物に化けるなど、人間に認知されないようさまざまなことができる。この能力は使用者となる狸の意志で自在に解くことができるが、精神が不安定な場合はその限りではなく驚いたり悲しんだりすることで強制的に解けてしまうこともある。

愛愛狸拳 (らぶらぶみよちゃんぱんち)

ゴンスケが大和陸に攻撃する際に使用した攻撃技。ゴンスケの妄想の中ではかなりの連打力と迫力のある技だが、実際は棒立ち状態の陸が両手を差し伸べて受け止められるほどに弱弱しいパンチ。

狸天珠 (たぬきてんじゅ)

勝浦川で千年磨かれた天眼石。初代金長から大和陸へ送られたもので、徳島県内にいる困っている狸の居場所を教えてくれる機能を備えている。また、100匹の狸を助けることができた場合は陸のことを狸へ化神させることになっている。

ブヒキュア5 (ぶひきゅあふぁいぶ)

美少女戦士の5人が敵と戦う子供向けのアニメ。キメ台詞は「今日もブヒブヒ言わせちゃうぞ」。ラブリー三匹が好んで見ている番組で大和屋に来てはいつもブヒキュア5のコスプレをして大和陸とともに楽しんでいる。

汽車狸 (きしゃだぬき)

祖谷にある狸が移動のために使用する汽車。六右衛門派である津田狸族の遠足に使用された。普通に走るだけでなく、汽車なのにも関わらず飛行機のように空を飛ぶこともできる。しかし、車両は一車両なので乗る人数は限られている。

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