概要
少年佐助は信濃の山中で姉おゆうと山の動物たちと元気に暮らしていたが、山では妖術を使う夜叉姫を頭とする山賊が暴れていた。仲良しの鹿を夜叉姫に殺された佐助は妖術を打ち破る力を得るため戸隠山の仙人戸沢白雲斎に弟子入りして修行に励み忍術を会得する。
登場人物・キャラクター
佐助 (さすけ)
姉おゆうと二人で信濃の山中で暮らす勇敢で活発な少年。山の動物たちとも仲良し。小鹿エリの母鹿を殺した妖術使い夜叉姫を倒す力を付けるため戸隠山に住む戸沢白雲斎に弟子入りし忍術を会得。 白雲斎の命によって山を下り、上田城の若殿真田幸村と力を合わせて夜叉姫一味と戦う。
山の動物たち (やまのどうぶつたち)
熊のコロ、猿のチロ、小鹿のエリ、タヌキ、リス等。信濃の山中で佐助おゆうと仲良く暮らしている。好物は蒸かし芋。佐助の留守中はおゆうの手助けをしている。エリの母鹿が大山椒魚の餌食になったことで佐助はその正体が夜叉姫と知った。
金太 (きんた)
山賊の一人。通り名は「おけらの金太」。小太り。三次と同じく真田幸村方に寝返った。
夜叉姫 (やしゃひめ)
山賊を率いて悪事を働く妖術使いの女。名は夜叉姫おもん。美しいものを憎んでいる。古の上人の法力で山椒魚に変えられたが、上人の死後元の姿に戻った。性格は残忍で大山椒魚の姿で古沼に潜み獲物を狙う。 白地に蝙蝠柄の着物を着用、興が乗ると扇を手に妖火を放って舞い踊る。見かけよりも齢を経ており、佐助の猛攻に妖婆の正体を現した。
おゆう
佐助の姉。信濃の山で暮らす優しく美しい娘で山の動物たちにも慕われている。その美貌を夜叉姫に妬まれて山賊にさらわれ佐助の攻撃を封じる人質とされるが危ういところを真田幸村に救われる。
おけい
三次と金太が盗んだつづらに付いて来てしまった町娘。口元に大きなホクロがある。ちゃっかりしていて言い出したら聞かず山賊も扱いに手を焼く。谷底に落とされそうなところを通りかかった佐助に救われ、佐助の姉おゆうが隠れる洞穴に匿われる。
真田幸村 (さなだゆきむら)
上田城の勇猛果敢な若殿。城下を荒らす山賊を追って信濃の山に入り、佐助の姉おゆう、戸隠山を下りた佐助と出会う。後に佐助を上田城に招く。
戸沢白雲斎 (とざわはくうんさい)
戸隠山に住む仙人で忍術の達人。老人だが身のこなしは素早い。佐助の勇気を認めて弟子入りを許し、山小屋の下働きをさせながら体を鍛え忍術の修行をさせた。山を下りた佐助が将来の主人に出会うことを予言。 白髪白鬚にくねくねした長い杖を持つ。
山賊 (さんぞく)
『少年猿飛佐助』に登場する、権九郎の手下の荒くれ者の集まり。悪事を働いては焚き火を囲んで酒盛りをし、威勢のいい山賊の歌を歌う。
三好清海入道 (みよしせいかいにゅうどう)
『少年猿飛佐助』に登場する真田幸村の忠実な家臣。真田十勇士の筆頭。重い鉄棒を武器にしている。剛力だが山賊の計略で牢に閉じ込められるような一面もある。
三次 (さんじ)
山賊の一人。通り名は「ばったの三次」。のっぽで跳ねるように走る。おけらの金太とは凸凹コンビ。根はお人好しで戦いの最中に山賊を裏切り真田幸村方に寝返る。
権九郎 (ごんくろう)
夜叉姫配下の山賊頭。巨大なマサカリが武器。通り名は「山嵐の権九郎」。信濃の山中に根城を構え、大勢の手下を引き連れて上田城下を荒らす。
場所
信濃 (しなの)
現在の長野県辺り。
クレジット
- 原作
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檀一雄
- 演出
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藪下泰司 , 大工原章
- 脚本
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村松道平
- 音楽
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船村徹
- アニメーション制作
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東映動画