概要・あらすじ
男子高校生の野瀬真実は、7歳の時に雪山で遭難しかけたが、なぜか奇跡的に助かったという過去を持つ。そんな真実が高校生になり、充実した毎日を送っていたところ、秋田から期間限定の転校生として北野深雪がやって来る。初めて会ったにも関わらず、なぜか深雪は真実の名前を知っていた。美人で運動神経もいい深雪は、たちまちクラスの人気者になるが、何故かいつも真実にべったりだった。
人目をはばからないあけすけな深雪の態度は女子たちから疎まれるが、深雪自身はまったく気にしていない様子。最初は深雪を面倒に思っていた真実だったが、気がつけば、自分にとって深雪は目が離せない存在となっていた。
登場人物・キャラクター
野瀬 真実 (のせ まこと)
男女共学の高校に通っている2年3組の男子生徒。小柄だが、柔道部に所属している。7歳の時に雪山で遭難しかけて行方不明になったことがあり、奇跡的に一命を取り留めたという経験がある。クラスの女子たちからの評判は高いが、いつもそっけない態度を取っているため、反感を買うこともある。転校生の北野深雪に懐かれ、最初は戸惑うが、彼女の不思議な魅力に少しずつ惹かれていく。
北野 深雪 (きたの みゆき)
秋田の分校から、野瀬真実と同じ高校の2年3組に転校して来た女子生徒。わけあって3学期のわずかな期間しか在籍しないことが決まっており、学校指定の制服ではなく、真っ白なセーラー服を着ている。初対面であるはずの真実になぜか懐き、何かと一緒に行動したがる。マイペースな性格で、自分の気持ちにはとても素直。触れたものを人知れず凍結させてしまうという不思議な力を持つ。
小西 (こにし)
野瀬真実と同じ高校に通う、2年3組の女子生徒。家庭科クラブに所属している。真実が気になっているが、自分の気持ちに素直になれず、なかなか想いを伝えられずにいる。真実につきまとう転校生の北野深雪の存在に不安を抱き、彼女に対してつらくあたるが、深雪のマイペースな反応に、つい流されてしまう。
野瀬真実の母親 (のせまことのははおや)
野瀬真実の母親で秋田出身の女性。普段は標準語を話すが、同じ秋田出身者と話す時は気を許してしまい、秋田弁になる。かつてはよく里帰りをしていたが、真実が山で遭難してからは控えるようになってしまった。お酒が好きで、ノリが良く社交的な性格のため、真実が誰を家に連れて来ても動じない。
氷太 (ひょうた)
北野深雪の婚約者の少年。常時、秋田県の民間伝承である「なまはげ」の格好をしている。野瀬真実に深雪を奪われたと思い込み、真実の命をつけ狙っては深雪の心を取り戻そうとする。常に包丁を振り回しており、秋田弁となまはげの独特な格好をしている。見た目はコミカルな印象だが、実際はかなりの美形。のちに野瀬真実の母親と意気投合し、野瀬家に居候させてもらうことになる。
林 (はやし)
野瀬真実と同じ高校に通う2年3組の男子生徒。柔道部に所属している。北野深雪や小西たち女子から人気のある真実をうらやましく思い、その気持ちをそのまま正直に真実本人にもぶつけている。部活中には何かと私語をしているが、その内容には的を射たものが多い。そのため図星を突かれて動揺した真実に、投げ飛ばされてしまうこともある。
根雪 (ねゆき)
秋田の雪山に住む雪女族の女性で、北野深雪の姉。深雪を泣かせてしまった野瀬真実の命を奪うため、一族を代表して秋田から東京へとやって来た。東京をたった一晩で豪雪地帯に変えてしまったり、化け物を召喚する底知れない能力を持っているが、意外に傷つきやすく打たれ弱い性格。