放課後帰宅びより

放課後帰宅びより

松田舞の代表作。現代日本を舞台に、「ハイパー帰宅部」に入部した佐藤瞬と、「帰りたい」が口癖の佐藤直希の二人が織りなす、少し変わった部活動と恋愛模様をほのぼのと描いた青春ラブコメディ。双葉社「漫画アクション」2023年16号から連載。「次にくるマンガ大賞2025」コミックス部門で冷凍食品はニチレイ賞を受賞。2025年3月にアニメ化企画が進行中であることが発表された。

正式名称
放課後帰宅びより
ふりがな
ほうかごきたくびより
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
 
ラブコメ
レーベル
アクションコミックス(双葉社)
巻数
既刊5巻
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帰り道から始まる、不器用なラブコメディ

本作は、「帰宅部」と「帰り道」をテーマにした青春ラブコメディ。物語の中心となるのは、かつてプロのサッカー選手を目指していた瞬と、彼の一つ上の先輩である直希。直希が設立した「ハイパー帰宅部」は、正式な部活動としては認められていないが、日々の帰り道での出来事を日誌に綴り、活動報告を行っている。このユニークな部活動や高校生活を通して、瞬と直希の距離が少しずつ縮まっていく恋愛模様が、コミカルなタッチで描かれる。

ハイパー帰宅部の冒険

プロのサッカー選手になる夢をケガで断念した瞬は、運動部に入れない身でありながら、その高い身体能力から部活の勧誘が絶えず、灰色の無気力な日々を送っていた。そんな瞬の前に現れたのは、生徒会や教師からマークされている、学校一の変わり者、直希だった。マイペースな直希は、何よりも早く家に帰ることをモットーにしており、周囲から「直帰ちゃん」と呼ばれていた。そんな直希が創設した謎の部活「ハイパー帰宅部」に強引に入部させられた瞬の日常は一変する。気まぐれな直希の行動に振り回されるうちに、退屈だったはずの放課後はやがてかけがえのない時間へと変わっていく。

帰り道のロマン探し

寄り道が大好きな女子の直希が強引に立ち上げた「ハイパー帰宅部」の活動目的は、単なる下校ではなく、帰り道に隠されたさまざまなロマンを探し求めることにある。物語は1話完結形式で、各エピソードごとに「帰宅」に関連するテーマが設定されており、それをもとに展開される。活動内容は直希の気まぐれによって決まることが多いが、スマートフォン以外の連絡手段を見つけたい、中学生時代に禁じられていた買い食いを楽しみたいなど、直希の「日常のささやかな出来事を特別なものにしたい」という願いが込められている。当初はあまり乗り気でなかった瞬も、直希と過ごすうちに、いつの間にか彼女との寄り道を心待ちにするようになっていた。二人だけの地味な活動の行方と、少しずつ近づいていく二人の心の距離が、本作の大きな見どころとなっている。

登場人物・キャラクター

佐藤 瞬 (さとう しゅん)

山葵山高校に通う1年生の男子。長身で、紺色のショートヘアをしている。中学時代にはプロのサッカー選手を目指していたが、ケガのためにその夢を断念した。高校に入学してからは、その身長を理由に運動部からの勧誘が絶えず、うんざりした日々を送っていた。そんなある日、先輩の直希に「ハイパー帰宅部」への入部を勧められ、流されるままに入部を決めた。当初はあまり乗り気ではなかったものの、直希と過ごす放課後はいつの間にか退屈な日常を彩る楽しい時間へと変わり、同時に直希に対する思いも芽生えていく。

佐藤 直希 (さとう なおき)

山葵山高校に通う2年生の女子。茶髪のボブヘアをしている。「ハイパー帰宅部」を設立したが、唯一の部員であり、学校からは正式な部活動として認められていない。新入生の瞬の悩みを知り、彼をハイパー帰宅部に勧誘した。直希の口癖は「帰りたい」で、すぐに帰ろうとするため、周囲からは「直帰ちゃん」と呼ばれている。趣味は映画鑑賞で、特に壮大なSF映画を好んでいる。日常生活や下校中に見つけた小さなこだわりを「ロマン」と称し、それがハイパー帰宅部の活動テーマにもなっている。

書誌情報

放課後帰宅びより 5巻 双葉社〈アクションコミックス〉

第1巻

(2024-01-26発行、978-4575859287)

第2巻

(2024-06-27発行、978-4575859812)

第3巻

(2024-10-24発行、978-4575860191)

第4巻

(2025-03-27発行、978-4575860726)

第5巻

(2025-10-23発行、978-4575861464)

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