株式会社ラブコットン

生活費を稼ぐため、メンバーを集めてファッションブランド「株式会社ラブコットン」を結成した女子高校生が、次第にファッションの楽しさに目覚め、仲間たちとともに成長していく姿を描いたコメディ作品。「りぼん」2007年3月号から2009年2月号にかけて連載された。

正式名称
株式会社ラブコットン
ふりがな
かぶしきがいしゃらぶこっとん
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
レーベル
りぼんマスコットコミックス(集英社)
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

貧乏かつ自由すぎる両親のもとで生まれ育った金星成は、かわいい弟・金星降のためにも、自分がしっかりしなくてはいけないと自覚していた。そんな中、両親は生活費もろくに渡さず、海外放浪の旅に出てしまう。頼れるのは「ブティック金星」を営む祖母トミばぁしかいないが、彼女は高齢で年金暮らし。そのため、成は自分で金を稼ぐことを決意する。

閉店予定だった「ブティック金星」を若者向けのショップにしようと考えた成だったが、残念ながらファッションにはまったく興味がない。そこで、身近にいる役立ちそうな人材を探すと、幸いにもデザイナーの仁科未来、縫製の中野正、販売スタッフの早乙女鈴が集まり、成はついに「株式会社ラブコットン」を設立。

わずか1か月で「ブティック金星」の跡地に「ファッションショップラブコットン」をオープンさせ、さらには若者向け大型ファッションビル「ラポルカ」内に移転するなど、快進撃を続けていく。そんな中、成は未来に対して、淡い恋心を抱き始める。

登場人物・キャラクター

金星 成 (きんぼし なる)

高校1年生の女子で、年齢は15歳。学校では1年1組に所属している。成の父と成の母、そして弟・金星降の四人家族で、年の離れた降のことを溺愛している。貧乏な家で育ったためかなりの守銭奴であり、また頭の回転が速いため学年トップの成績を収めている。ある日、両親が海外放浪の旅に出てしまったため、「ブティック金星」を営む祖母トミばぁの家に世話になることとなる。 両親からは生活費をほとんど渡されていないうえ、トミばぁは年金暮らしで余裕がないため、手っ取り早く稼ぐために、トミばぁが営んでいた「ブティック金星」を若者向けに改装し、「株式会社ラブコットン」を立ち上げ、代表取締役に就いた。なお、ファッション業界で起業したのは、たまたま「ブティック金星」の跡地が利用できるというだけの理由で、金星成自身にはファッションセンスもファッションへの興味も一切ない。 しかし、実際に働いていくうちにファッションを好きになっていく。「株式会社ラブコットン」のメンバーとしてともに行動していく中で、仁科未来に対してほのかな恋心を抱き始める。販売スタッフとしてスカウトした早乙女鈴からは「ナルナル」と呼ばれている。

仁科 未来 (にしな みらい)

金星成と同じ学校に通う、高校1年生の男子。クールな性格で言いたいことは遠慮せず口にするタイプ。また頭脳明晰で、大して勉強をしなくても学校の成績は上位をキープしている。「まちの手づくりコレクション」というファッションデザイン大会でグランプリに輝いた実績の持ち主であり、若い女性が好むデザインを考えるのが得意。その技術を活かしフリーマーケットでしっかり稼いでいることもあって、成から「株式会社ラブコットン」のデザイナーとして働いてほしいと誘われた際も、当初ははっきりと断った。 そんな折、スーパーで成と買い物中の金星降と偶然知り合う。実は大の子供好きであり、成が「株式会社ラブコットン」を立ち上げた理由の1つに「降の安定した生活」があることを知り、3か月を条件にデザイナーとして参加することとなった。 なお、「株式会社ラブコットン」のメンバーとして動いていくうちに、いつのまにか3か月限定の条件はなかったことになっている。成から好意を寄せられているが、仁科未来自身は彼女の気持ちに気付いていない。

早乙女 鈴 (さおとめ りん)

金星成と同じ学校に通う、高校1年生の女子。学校では1年3組に所属している。校内のファッションリーダー的な存在で、かわいい服もかっこいい服も何でも着こなしてしまう。身長170センチで、大きな瞳に白い肌、外国人のように高い鼻、ふわふわの栗毛と非の打ちどころのない美少女。ただし、気に入らないことがあるとすぐに機嫌が悪くなったりと、精神的にかなり幼い。 また、学校の成績は悪いが、早乙女鈴本人はまったく気にしていない。成にファッションセンスとルックスを見込まれ、「株式会社ラブコットン」の運営する「ファッションショップラブコットン」の販売スタッフとしてスカウトされることとなった。成から「最初は無給だけど株をあげる」と言われ、意味を詳細に理解せずに、将来的に1億円になるかもしれないという勝手な想像から参加を決意した。

中野 正 (なかの ただし)

金星成と同じ学校に通う、高校1年生の男子。手芸部に所属しており、学校の成績は努力して中位をキープしている。地味な容姿で、自分にも自信が持てない性格。一方で手先が器用で集中力もあるため、とにかく作業が速く、黙々と着実に仕事をするその姿勢は、仁科未来からも高く評価されている。成績優秀な成や、ファッションリーダーの早乙女鈴から「株式会社ラブコットン」にスカウトされ、当初は自分など場違いではないかと悩んでいた。 しかし、「引け目を感じるなら無給で手伝ってほしい」と成にのせられて、参加を決意した。

トミばぁ

金星成と金星降の祖母で、「ブティック金星」という売れない洋品店を営んでいる。店はボロボロなうえに自身も高齢で、ほぼ廃業状態なことから店を閉める予定でいた。成の父と成の母が海外放浪の旅に出てしまったため、両親に代わって成と降の面倒を見ている。

成の父 (なるのちち)

金星成と金星降の父親。自由奔放な性格をしている。職業は売れない小説家で、自宅では執筆できないタイプなことから、「感性を磨く」という理由で何かと世界を放浪している。幼い頃には成も同行させており、名前も聞いたことのない民族と無理矢理共同生活をするなど散々な目に遭わせたが、成の父自身はまったく罪悪感はない。 成の母とはラブラブで、夫婦仲は良好である。最近、降を成に任せ、成の母親とともに海外放浪の旅に出た。

成の母 (なるのはは)

金星成と金星降の母親。能天気な性格で、売れない小説家である夫・成の父のことをすべて受け入れており、貧乏暮らしも気にしていない。夫婦仲は良好で、成や隆の前でも夫に抱きつくなどラブラブぶりを隠さない。さらにかなりの浪費家でもあり、いきなり高級寝袋を家族全員分購入してくるなど計画性が皆無。最近、降を成に任せ、成の父親について海外放浪の旅に出た。

金星 降 (きんぼし ふる)

金星成の弟。まだようやく歩き始めたくらいの年齢で、姉の成に懐いている。現在は祖母トミばぁの家で成とともに世話になっており、成が学校に通っている時間は保育園で過ごしている。子供好きな仁科未来に気に入られており、特別にベビー服を作ってもらうこともある。食いしん坊でよく食べる。

一六 太郎 (いちろく たろう)

「株式会社16」の代表取締役社長を務める男性。中高生に大人気のブランド「16」を運営しており、ファッション業界で大成功を収めている。成たちの地元に建った若者向けファッションビル「ラポルカ」内での売り上げは、全ブランド中で不動の1位。雑誌の取材の場面で「株式会社ラブコットン」のメンバーと顔を合わせ、金星成の経営に対して「ただの小遣い稼ぎ」「文化祭のノリ」「おままごとレベル」と嫌悪感を露わにした。

桜坂 あこ (さくらざか あこ)

人気アーティストとして活動している10代の少女。ライブで金星成たちの住む街を訪れ、たまたま通りかかった「ファッションショップラブコットン」に入店した。開店したばかりということもあって品数も少なく、販売スタッフの早乙女鈴もいなかったことからガッカリしてそのまま帰ろうとしたが、そんな桜坂あこの姿を見た成が、人気アーティストであることを知らずに声をかけ、「あなた好みの服を必ず仕上げる」とオーダーメイドを受けた。 その後、あこが雑誌でその服を着たことから、「株式会社ラブコットン」がメディアで取り上げられることとなった。

(たいら)

ファッション雑誌を手掛ける「○×編集部」で働いている女性社員。桜坂あこが「株式会社ラブコットン」の服を着ていたことに目をつけ、金星成たちにインタビュー取材を依頼した。しかし、成が「株式会社ラブコットンを立ち上げたのは金のため」「ヒルズに家を買いたい」など金の話しかしないので、記事になるのだろうかと頭を悩ませている。

花見月 遥 (はなみづき よう)

大阪でセレクトショップのバイヤーとして働いている青年。年齢は21歳。雑誌で「株式会社ラブコットン」を知り、服を取り扱いたいと直接「ファッションショップラブコットン」にやって来た。女好きでチャラチャラした性格ではあるものの、仕事に対しては熱心で、大阪ではなく東京進出を考えているため卸しを断った金星成に対して、何度も説得をし食い下がる根性の持ち主。

木野 公平 (きの こうへい)

金星成たちの住む街にできた、若者向け大型ファッションビル「ラポルカ」のオーナーを務める男性。二枚目風だが、キノコのような変な髪型をしている。「ラポルカ」に地元発のブランドも入れたいと考えており、テナント出店を直訴しに来た「株式会社ラブコットン」のメンバーたちに、コンペに参加してみてはどうかと声をかけた。 のちに「ファッションショップラブコットン」が「ラポルカ」に支店を出した際には「株式会社ラブコットン」のメンバーたちと親しくなり、成からは「茸」と呼ばれるようになる。幼なじみの篠原やえと結婚したいと考えているが、やえの「自分が着たいと思えるウエディングドレスを持参すること」との条件を満たせず、これまでも毎回断られていた。 奇跡を期待し、「株式会社ラブコットン」のメンバーにウエディングドレスの製作を依頼する。

篠原 やえ (しのはら やえ)

ファッションジャーナリストとして活躍している女性。かなりの辛口評論家だが、篠原やえに認められたブランドはどこも大成している。仕事に対しては厳しいが、プライベートではのんびりしている。木野公平から好意を寄せられているが、結婚相手には「自分が着たいと思えるウエディングドレスを持参すること」を条件としており、これまで木野のプロポーズを断っている。

武野 幸助 (たけの こうすけ)

テレビ局でディレクターをしている男性。トーナメント形式でファッションブランド同士が1対1で戦い、優勝すれば賞品として東京の貸店舗が与えられる「新人ブランドファッション対決」という番組企画を行っている。篠原やえに「株式会社ラブコットン」のメンバーを紹介され、出演を依頼する。

椎 武流 (しい たける)

金星成が東京で「ファッションショップラブコットン」の店舗物件を探していた時に出会った青年。年齢は29歳。成が気に入った物件でかつてショップを経営していたが、売上不振で閉店を余儀なくされた。そのショックで、現在も物件の内部に立てこもっている。椎武流を追い出せばその物件を契約できると聞き、成が説得を試みた。

春風 真亜智 (はるかぜ まあち)

「ファッションショップラブコットン」に客として訪れた少女。お笑い好きではあるものの、とにかく暗い性格で友達がいない。ファッションセンスも皆無で、せめておしゃれになろうと大型ファッションビル「ラポルカ」を訪れたが、暗い性格と言動からほとんどの店舗から「似合う服はない」と断られていた。金星成からは「マーチちゃん」と呼ばれている。

集団・組織

株式会社ラブコットン (かぶしきがいしゃらぶこっとん)

金星成が経営者するファッションブランド。「株式会社」を名乗っているものの、まだ正式には組織化されていない。「ブティック金星」を若者向けの店に改装して、発足から3か月後には周囲で一番の集客店にし、最終的には六本木ヒルズに家を買うことが目標。メンバーは代表取締役社長の成、デザイナーの仁科未来、縫製の中野正、販売スタッフの早乙女鈴の4人。 社名は、綿の服が好きという理由で成が「アイラブ綿」に決めようとした際、未来が「せめて英語で」と懇願したことから決まった。発足から1か月で「ブティック金星」の改装を終え、「ファッションショップラブコットン」としてオープンした。しばらくは4人だけで業務のすべてを行っていたが、金銭面である程度安定してからは、縫製会社を使うなど一部業務を外部委託できるようになった。

場所

ブティック金星 (ぶてぃっくきんぼし)

トミばぁが経営していた婦人用衣類店。外見はボロボロで客もなくほぼ廃業状態で、トミばぁが高齢ということもあり、近々閉店する予定だった。しかし金星成によって「株式会社ラブコットン」のショップ「ファッションショップラブコットン」として再生することとなった。

ファッションショップラブコットン

「ブティック金星」の店舗に、新たに「株式会社ラブコットン」のメンバーが立ち上げた若者向けショップ。改装コストを抑えるために廃材や捨てられたイスを使うなどの工夫がされている。順調に客足を伸ばしていたものの、地元に若者向け大型ファッションビル「ラポルカ」がオープンするにあたり、「ブティック金星」跡地の店舗は閉店。 コンペで優勝して「ラポルカ」内に新規オープンさせることに成功した。

ラポルカ

金星成たちの地元に建った若者向け大型ファッションビル。ビルのオーナーは木野公平が務めている。中高生に人気のファッションブランドが多数テナントとして入っている。地元発のブランドも入れたいと考えていた木野により出店権利を賭けたコンペが開催され、「株式会社ラブコットン」が見事1位を獲得し、出店権利を勝ち取ることとなった。 「株式会社ラブコットン」にはトイレの隣の極小スペースしか与えられなかったものの、不利な位置ながらも健闘している。

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